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ほな!さいなら、新世界名物「づぼらや」15日閉店(2020年9月13日配信『日刊スポーツ』)

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新世界のフグ料理店「づぼらや」に設置された垂れ幕には「ほな!さいなら」(撮影・松浦隆司)

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大阪のシンボル、通天閣を抱く大阪市浪速区の繁華街・新世界の名物として知られていた、フグ料理店「づぼらや」(休業中)が15日の閉店に向け、カウントダウンに入りました。1920年(大9)創業。新型コロナウイルスの影響などで売り上げが減り、4月から休業していました。

すでに巨大な立体看板「ちょうちんフグ」は撤去され、店の入り口付近に設置された垂れ幕には大阪弁で「ほな! さいなら」と記されています。最後のあいさつには従業員一同の強い思いがこもっています。

「長らくご愛顧いただき ありがとうございました 皆様お元気で ほな!さいなら」

「づぼらや」の担当者は言います。

「垂れ幕に思いを凝縮させていただいた。いろいろな思いがこもっています。ここでいろいろな思いを説明してしまうと、その意味になってしまうので、控えさせていただきます。取り方は人それぞれであっていい」

「ご愛顧」と「お元気」の言葉は赤文字です。

通天閣の近くで客待ちをしていたタクシー運転手は「大阪でフグと言えば、づぼらや。数えられへんぐらいお客さんを運んだな」。この道、35年以上のベテランは懐かしそうに振り返ります。

近くの居酒屋の男性従業員(31)は「通天閣とちょうちんフグは大阪観光の“名所”。看板がなくなり、通天閣が見えやすくなってしまった」と寂しそう。

70代の男性は「しょっちゅうは行けなかったけど、仕事がうまくいったとき、先輩や同僚とフグを食べにきた」。その時代、その時々、それぞれの思いがあります。

今月3日未明に取り外された全長5メートル、高さ3・5メートルの立体看板「ちょうちんフグ」ですが、地元では「新世界のシンボルとして残してほしい」という声もあります。担当者は「取引先との世間話ではいろいろな話はありますが、具体的なオファーはありません」と、当面は倉庫で保管するそうです。

コロナ禍の影響を受けての閉店に「力不足です…」とポツリと漏らした担当者は、最後にこう付け加えました。

「空で泳ぐのがフグ。風に揺れてこそちょうちん。どこかに置いたら、ただの置物ですからね。いまは長い間『お疲れさん』と言ってやりたい」

「さいなら」はもちろん、大阪弁。大阪弁には思わずニヤッとさせるコテコテから、軽妙洒脱(しゃだつ)な言い回しがあります。ナニワの人々の愛されて、軽快に? 空を泳いだ「ちょうちんフグ」。

15日は閉店のセレモニーなどはありません。ひっそりと100年の歴史に幕を下ろします。




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