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イベント制限 緩和に関する論説(2020年9月18日)

イベント制限 緩和への対策は万全に(2020年9月18日配信『北海道新聞』-「社説」)

 新型コロナウイルスの感染症対策で行われてきたイベントやプロスポーツの人数制限が、あすから一部緩和される。

 全国的に感染が収束しない中だけに不安をぬぐい切れない。

 政府には9月の連休に間に合わせることで、経済の立て直しにつなげたいとの狙いがあろう。

 緩和するからには万全な感染防止対策と支援が必要だ。

 事業者は会場内だけなく、イベント前後の出入りに伴う混雑への対策も講じてほしい。

 観客も体の異変を感じたならば、参加を見合わせるなど慎重な行動が求められる。

 大規模なイベントの自粛は安倍晋三前首相の法的根拠のない要請として、2月下旬に始まった。

 緊急事態宣言の全面解除後から段階的に緩和され、一時は8月から制限が撤廃される予定だったが、感染の再拡大で見送られた。

 今回の緩和で、プロ野球やJリーグなど収容人数が1万人を超えるものは収容人数の50%を上限とし、5千人の制限を撤廃する。

 収容人数が1万人以下で、観客が声を出さないとされるクラシックコンサートや演劇、映画などは「50%以内」の制限をなくし、5千人以内であれば満席を認める。

 観客が声を出すとされるライブハウスやロックコンサートは「50%以内」の制限を続ける。

 制限緩和は選手や役者にとって大きな励みになるだろう。

 ただ人が集まる規模が大きくなれば集団感染への懸念は強まる。

 7月に東京・新宿の劇場で発生した集団感染は記憶に新しい。感染者は全国に広がり、濃厚接触者は観客全員を含め約850人に上った。いわゆる「3密」を避けるなど、注意を怠ってはならない。

 コロナ禍でイベントやプロスポーツは痛手を受けた。

 ライブや舞台も、公演の減少は出演者から音響、照明など裏方まで影響が及ぶ。組織に属さないフリーランスも多く、事業存続の危機に追い込まれたりしている。

 苦境を乗り越えようとする関係者の工夫で演劇やライブなどのオンライン配信が広がった。

 新しい表現活動として注目されており、これからも並行して進めていく必要があろう。

 感染再拡大の可能性はまだ消えていない。その兆候が見られたときは、政府や自治体はただちにブレーキを踏み、再び制限を強める決断をしなければならない。

 検査や医療機関の体制もまた十分な準備が欠かせない。



イベント緩和 安全な運営を軌道に乗せたい(2020年9月18日配信『読売新聞』-「社説」)

 多くの人がイベントを自由に楽しめる。そんな日常を早期に取り戻すには、主催者と観客の双方が感染防止に協力し、安全な開催実績を積み重ねていくことが大切である。

 政府は19日、新型コロナウイルス対策で行ってきたイベントの観客数制限を緩和する方針だ。

 クラシック音楽や演劇、映画など、観客の発声を伴わない興行は5000人以内なら満席を容認するという。プロ野球など1万人超の大規模イベントは5000人の上限を撤廃し、収容人数の50%まで受け入れ可能とする。

 施設の規模と、声援を伴うか否かで分類した。飛沫ひまつ感染のリスクを重視した結果と言える。

 イベントは入場料収入に支えられている。採算面では緩和を歓迎しつつも、上限までの受け入れをためらう主催者は多い。少ない座席数を前提として既にチケットを販売していたため、観客の追加が難しいケースもあるのだろう。

 プロ野球12球団とJリーグは、球団やクラブごとに収容人数を判断する。プロ野球の巨人軍は収容率45%にあたる1万9000人まで、中日は収容率30%までとするなど対応が分かれている。

 クラシックや演劇界では、慎重な姿勢の団体が目立っている。高齢の愛好層が多い場合は、特に客席の混雑への配慮が必要だ。

 もどかしいようでも、感染が収束しない現状では、地域の感染状況を見極めながら、慎重に観客数を拡大していくほかあるまい。

 いったんクラスター(感染集団)が発生すれば、それぞれの業界が深刻なダメージを被る。東京都新宿区の劇場で大規模なクラスターが生じたのは、公演中に窓を閉め切るなど、主催者による感染対策が不十分だったためだ。

 主催者は制限緩和に伴い、入念な対策を迫られている。観客が入退場する際の密集回避や、感染者が出た場合に備えた連絡先の把握などだ。気を緩めれば感染拡大に直結すると肝に銘じてほしい。

 観客の協力なしに安全な開催は望めない。マスクを着用し、大声や鳴り物による応援は控えるといったルールを、一人ひとりがしっかりと守る意識が大事だ。

 来夏の東京五輪・パラリンピックで、会場に多くの観客を迎え入れるには、どんな対策が必要なのか。様々なイベントでの取り組みが五輪への試金石となろう。

 感染が再拡大すれば、再び入場制限が厳しくなる恐れもある。感染対策を徹底し、緩和の流れを逆行させないようにしたい。



コロナ制限緩和 再流行に警戒をしつつ(2020年9月18日配信『信濃毎日新聞』-「社説」)

 4連休の始まるあすから、プロスポーツやコンサート、映画、演劇などの入場制限が大幅に緩和される。

 経済活動の再開を重視する政府が踏み切った。新型コロナウイルスの新規感染者数が全国で減少傾向に転じたことを理由としている。

 大人数が集まって接触する機会が増えていく。コロナに関する国のデータでは、移動制限の緩和などで人の往来が活発になるのに伴い、感染が広がっている。

 集団感染につながらないよう、政府、関係自治体、主催団体はこれまで以上に警戒が怠れない。

 制限の緩和で、収容1万人超の会場も定員の半分まで入場可能になる。観客が大声を出さない音楽や演劇の会場、映画館は満員にできる。主催者は飛沫(ひまつ)対策や検温、手指の消毒、安全な動線の確保などを徹底したい。

 来場者への注意喚起も大切だ。見終わった後に大勢が過密空間で飲食したりすることは感染につながりやすい。予防には一人一人の意識も鍵となる。

 政府は、感染の広がりによっては再び制限措置を取るなど臨機応変の対応も求められる。

 県内は8月以降、東北信や諏訪などの圏域で感染が広がった。今週に入って独自の警戒レベルを全県で最低の「1」に引き下げた。県内の第2波は落ち着いたとみられるが、油断はできない。

 政府は10月から観光支援事業の「Go To トラベル」に東京都発着の旅行を追加する方針だ。その東京では、この数日間も新規感染者数が連日100人を超え、ほぼ横ばいが続いている。

 県内の宿泊業者からは東京が加わることへの期待とともに、感染リスクに不安の声が上がる。緊張を強いられる状況の中、できる限りの予防策を講じてほしい。

 菅義偉首相はコロナ対策と経済再生を第一の課題に挙げる。経済を軌道に乗せるには万全の感染予防と医療支援の裏打ちが要る。

 今冬は季節性インフルエンザとの同時流行が懸念される。今のうちに十分な備えが必要だ。

 厚生労働省はコロナ感染が疑われる人はまず、かかりつけ医に相談してもらう新たな医療体制を打ち出した。地域で迅速に検査と受診を進めるための手続きだ。

 政府はコロナ患者を受け入れる医療機関の支援に1兆円超の予備費支出も閣議決定した。赤字に陥る病院の経営安定化が狙いだ。

 自治体との連携で早急に実行に移してほしい。国会で効果を検証することも欠かせない。



人数制限緩和 「逆戻り」は避けなければ(2020年9月18日配信『新潟日報』-「社説」)

 菅政権が本格始動した。新型コロナウイルスの感染防止と経済再生は、政権が最優先で取り組むとした最重要課題だ。

 政府は感染拡大防止のために求めてきたイベントの人数制限を、予定した9月末から前倒し19日に緩和する。観光支援事業「Go To トラベル」では、東京発着の旅行が10月1日から可能になる見通しだ。

 感染「第2波」のピークが過ぎたとして消費てこ入れを加速させる形だが、経済再生に軸足を置くあまり感染を再び拡大させ、規制強化に逆戻りさせることになっては元も子もない。

 菅義偉首相には感染状況を丁寧に見極め、国民の生命を守りながら経済再生を進めてもらいたい。国民や現場の懸念、専門家や関係者の助言にも真摯(しんし)に耳を傾け、柔軟に対応する姿勢を求めたい。

 19日には、プロスポーツや映画館などの人数制限が大幅に緩和される。

 プロスポーツは5千人の人数制限を撤廃し、会場の収容人数の50%まで入場可能になる。

 ただ、プロ野球やJリーグは観客をいきなり50%には引き上げず、段階的に増やす方針だ。これまで選手の感染による試合中止が相次いだこともあった。慎重に対応するのはそうした経験も踏まえてのことだろう。

 文化イベントは感染リスクが少ない映画館などの催しは満員も認める一方、声援や歓声により感染が懸念されるライブハウスなどの催しは当面、定員の50%までの制限が維持される。

 「Go To トラベル」は感染が深刻だとしてスタート時点で除外された東京発着の旅行商品が18日から発売される。

 予定通り10月1日にスタートするかについて、政府は今後の感染状況を踏まえて判断するとしているが、観光庁の統計では昨年の国内宿泊者の2割を都民が占めており、東京追加のインパクトは大きい。

 だが東京では今も多い日には200人を超える新規感染者が確認され、東京を除外して事業が始まった7月22日時点の238人と大きな差は見られない。

 今月11日に開かれた新型ウイルスの感染症対策分科会では、専門家が東京の感染状況について「確かに下方向に行っているが、常に再燃の可能性がある」と指摘し、注視するよう求める意見が相次いだ。

 そもそも「Go To トラベル」は官房長官だった菅首相の肝いりで進められ、地方から感染拡大を懸念する声が上がる中で始まった経緯がある。東京除外を巡っては小池百合子都知事との対立も露見した。

 菅首相は就任会見でも事業の利用者に感染者は少なかったと強調したが、感染第2波が「東京発」で大阪や福岡、沖縄などに広がったことはウイルス遺伝子の分析で判明しており、東京追加への不安は根強い。

 経済再生を軌道に乗せていくためにも、菅首相は、自己都合優先で意に沿わぬ意見を切り捨てることなく、感染防止を第一に進めてもらいたい。



「1人遊び」に危険も(2020年9月18日配信『熊本日日新聞』-「くろしお」)

 山歩き専門誌「季刊のぼろ」の編集長が、福岡県糸島市にある井原山の沢で倒れているのを発見され、死亡していたニュースに衝撃を受けた。詳しい状況は分からないが、登山中に遭難したとみられている。

 「のぼろ」は九州の山を中心に、登山のルポや周辺の遊びを紹介。本県の山もほぼ毎回登場するので、何度も参考にさせてもらった。編集長は、下山の予定時刻など登山の計画書をスマホのアプリに残していたようだ。そこまで備えていたのは、ベテランらしい。

 それだけになぜ、という無念に駆られる。団体行動だったら助かったかも、と考えるからだ。基本的に単独の山行は控えた方がいい。山では不測の事態が頻繁に起きる。同伴者がいればトラブルでも、応急処置をしたり救助を求めたりして、救命の可能性がぐっと高まる。

 コロナの影響で集団より「1人遊び」を楽しむ傾向が強まった。だが危険を伴う趣味は格段の用心をしたい。例えばオートバイの人気が再燃する一方で、事故が増えている。また大都市では、自粛モードで交通量が減った道路を猛スピードで駆ける車が目立つ。当然重大な事故も多く発生している。

 明日から4連休。釣り、サーフィン、キャンプなど行楽に出かける人は多いはずだ。ただ、アウトドアは連れの同行を勧める。どうしても単独で、という人は、周囲に予定や居場所を伝えておいた方が安心だ。スマホによる位置情報の発信も役に立つだろう。




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