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コロナ禍の学生生活、川柳に 遠隔授業の悲哀にじむ(2020年9月19日配信『日本経済新聞』)

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学生たちのキャンパスライフはコロナ禍で一変

「忘れてる 提出期限と 通学路」。新型コロナウイルスの影響を受けた学生たちが、遠隔授業が続いた前期授業の日々を川柳に詠んでいる。始まりつつある後期授業もオンラインと対面を併用する大学が多い。ユーモアと悲哀に満ちた川柳はまだまだ詠まれそうだ。

関西大(大阪府吹田市)は、後輩学生らの相談に応じていた授業支援アルバイトの学生25人に、コロナ禍のキャンパスライフを表現する川柳を募集した。集まった54句に慣れないオンライン授業への戸惑いがにじむ。

「タイピング 上達したが 口下手に」「足りてない 金と会話と 太陽光」。4月20日からオンライン授業を本格化した関西大。広報課の男性職員は「学生のストレスや不満は予想以上だった」と学生たちが置かれた状況を思いやる。

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男性職員の胸に最も響いたのは「繋(つな)がらぬ ネット回線 人づきあい」の一句。オンライン授業の開始当初、アクセス集中で接続が困難に陥った様子に孤独な心情を掛け合わせた。浮かび上がったコミュニケーション不足を解消しようと、21日から始まる秋学期は原則対面授業で行い、最初の2日間に新入生向けのオリエンテーションを実施する。

一方で、「オンライン 授業と面接 同時処理」など、学生たちの高い適応能力をうかがわせる句も少なくなかった。「寝巻(ねまき)でも カメラオフなら 許される」「鉛筆と アイス片手の オンライン」などほほ笑ましさものぞいた。

聖学院大(埼玉県上尾市)もキャリアデザインなどの授業で、コロナ禍をテーマに春学期を終える心情を学生たちが川柳に詠んだ。こちらで目立ったのは大量の課題に対する悲鳴だ。約200句のうち4分の1を占めた。

「オンライン 課題多すぎ 頑張った」「課題の山 大学行くより 過酷かな」。授業を担当したキャリアコンサルタントで同大学非常勤講師の奥富美子さんは「こんなに大変だったのかと気付かされた。学生たちはよく頑張った」とたたえる。

キャリアデザインは自分について内省を深めることが欠かせない。奥さんがうれしく感じたのは自分を見つめ直せたという句がいくつもあったことだ。「コロナ禍で 知らぬ自分が 見えてきた」「向き合った コロナの期間 無駄じゃない」。同大学は秋学期もオンライン授業が続く。奥さんは「自分や将来について考えることで、この経験をプラスに生かしてくれるのではないか」と学生たちに期待している。

京都の24大学の学生が集まって毎年秋に催している「京都学生祭典」は現在、外出自粛中の生活について詠んだ「おうち時間川柳」を募集している。実行委員長の川端悠輔さんは「暗くなりがちなコロナ禍も、川柳であれば面白おかしく表現できると考えた」と話す。

学生に限らず日本国内に住んでいれば誰でも応募できる。応募数は18日時点で300句を超え、外出自粛生活の過ごし方や意外な楽しみ方など前向きな句も多いという。好評を受け、締め切りを30日に延長した。川端さんは「コロナを題材に日本全国とオンラインでつながる機会になれば」と応募を呼びかけている。




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