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[性被害者「蔑視」発言]「心の傷」さらに深めた(2020年9月28日配信『沖縄タイムス』-「社説」)

 政府が性犯罪や性暴力への対策を強化する方針を決め被害者ケアにも力を入れようとしている中、事実であれば耳を疑うような発言だ。

 自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が党内の会議で、性暴力被害者の相談事業を巡り「女性はいくらでもうそをつけますから」と述べたという。

 杉田議員は否定しているが複数の出席者が認めている。

 会議では来年度予算の概算要求に関し、行政や民間が運営する性暴力被害者のための「ワンストップ支援センター」を全国で増設する方針などを内閣府が説明した。

 問題の発言は質疑の中で出た。杉田議員は、相談事業を民間委託ではなく警察が積極的に関与するよう主張し、被害の虚偽申告があるように受け取れる発言をしたという。

 「魂の殺人」とも言われる性暴力。被害の声を出しづらく、必死の思いで訴えても信じてもらえず孤立する当事者たちがいる。

 「うそをつく」という言葉は女性差別にとどまらず、苦しむ当事者をさらに傷つけるものだ。

 通底するのは、被害者に落ち度があったという偏見や、本気で抵抗すれば避けられたはずだという思い込み、いわゆる「レイプ神話」ではないか。

 内閣府の2017年の調査によると、男女約20人に1人が無理やり性交された経験を持ち、そのうち56・1%が誰にも相談していなかった。警察に連絡や相談した人はわずか3・7%だった。

 社会の無理解が被害者に沈黙を強いてきたのだ。

■    ■

 杉田議員の言動は、これまでもたびたび問題視されてきた。

 2年前、性的少数者への行政支援を疑問視する論考を月刊誌に寄せ、「彼ら彼女らは子どもをつくらない、つまり『生産性がない』」との持論を展開した。

 ジェンダーや「慰安婦」問題に関する研究について、ツイッターで「捏(ねつ)造(ぞう)」などと投稿され名誉を毀損(きそん)されたとして女性研究者4人に昨年提訴された。

 性暴力被害を公表したジャーナリストの伊藤詩織さんを誹謗(ひぼう)中傷する投稿に、賛同を示したことで名誉を傷つけられたとして、伊藤さんから先月訴えられている。

 今回を含めて、杉田議員は取材にきちんと応じていない。

 記者会見を開いて自らの発言を説明し、疑問に答えるのが政治家として取るべき対応だ。自民党の同僚女性議員はどう感じているのか聞いてみたい。

■    ■

 性暴力撲滅を訴える「フラワーデモ」の主催者は、謝罪と議員辞職を求める署名活動を始めた。デモを通し被害者が声を上げるようになり、社会にその思いを受け止める機運が出てきたのに後退しかねないからだ。

 発言の端緒となったワンストップ支援センターは、被害者を受け止める「駆け込み寺」の役割を果たすが、人材不足や財政的な課題も残る。被害者を勇気づけ、寄り添った支援の拡充こそが国会議員の仕事だ。



杉田水脈かばう菅政権のお粗末に不快感(2020年9月28日配信『日刊スポーツ』ー「政界地獄耳」)

★首相・菅義偉のいう「自助・共助・公助」の概念は、阪神・淡路大震災を契機に、特に防災の分野で広まった言葉だ。首相は「まず自分でできることは自分でやる、自分でできなくなったらまずは家族とかあるいは地域で支えてもらう、そしてそれでもダメであればそれは必ず国が責任を持って守ってくれる。そうした信頼のある国づくりというものを行っていきたい」と解説した。

★ただ、社会は防災の概念だけでは説明できない。「新自由主義者が自分のことは自分で守れ、助けを求める前に努力しろという意味か」(野党議員)との反発もある。防災とは、逆に自分で何とかして、家族や地域に頼り、最後は政府が最低限の保障はするが、質は問うなという冷たい社会の形にも聞こえる。誤解を恐れず言えば、政府とは公助が仕事ではないのだろうか。政府こそ規模や対象にかかわらず「公」の窓口にならなければならない。それなのに政府の代表が国民に対して努力なきものは認めないという風土を作ろうとしてはいまいか。

★その政府自民党が守ろうとする議員がいる。25日、自民党衆院議員・杉田水脈は党の内閣第1部会などの合同会議で、女性への暴力や性犯罪に関し「女性はいくらでもうそをつけますから」と発言。本人は発言を否定しているものの、杉田は過去に雑誌「新潮45」にLGBTカップルへの支援をめぐって「生産性がない」と寄稿。この件で一連の論争が紙面で繰り広げられたが、結果、「新潮45」は休刊した。安倍政権時代はこの発言を擁護する党内の声も大きく、批判は少数だった。だが、今回の問題は党内の会議で起きたことなのに党幹部、派閥、党内女性議員もだんまりを決め込む。なるほど、これを菅の公約に照らせば、まずは自分で何とかして、ダメなら党がかばい、最後は官邸が助けるということか。これがおかしいと思えない政府や党をどう信用すればいいのか。いささかお粗末すぎて不快感だけが残る。





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