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サービス改善要望で障害者施設強制退所 市職員が法人に相談者名漏らす 群馬・伊勢崎(2020年10月1日配信『毎日新聞』)

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4人の保護者に届いた解約を通知する文書=鈴木敦子撮影

 障害者施設を運営している群馬県伊勢崎市の社会福祉法人「樫の木」の利用者4人がサービス内容への不満を伊勢崎市に相談したことを理由に解約させられた問題で、当時相談に対応した市の担当職員が、4人の名前を法人側に伝えていたことが関係者への取材でわかった。これが解約のきっかけになったとみられ、市側は利用者側に謝罪した。【鈴木敦子、大澤孝二】

 法人や保護者によると、利用者4人の保護者は2016年8月、サービス内容の縮小などに不満があったため、市役所で担当者に相談し、苦情や要望をまとめた文書を手渡した。市の担当職員は法人を訪れ、保護者からの文書を手渡して事情を聴いた。

 しかし、9月に入り、4人は法人から「経営方針や支援内容に賛同・満足していただけない状態での支援は困難」として解約を通告され、9月末で施設の利用を止められた。

 保護者は市へ相談に行ったのが自分たちだと特定されたことを不審に思い、市に確認したところ、市幹部(福祉こども部長)が同席した場で、担当職員が法人側に4人の名前を伝えたことを認め、「施設の改善につながると思った。大変ご迷惑をおかけしました」などと謝罪したという。

 その後、4人の保護者は解約の撤回を求め法人の事務所を訪れたところ、理事長や事務局長から「なんで市役所に相談に行ったのか」「誰がこれを書いたのか」などと問い詰められたという。

 担当職員は今年9月、毎日新聞の取材に「法人から相談者は誰かと尋ねられたので答えたかもしれない。具体的に話をした方が問題の解決につながると思った」と弁明した。保護者の一人は「二度と同じことが起きないよう責任感を持って対応してほしい」と話している。

通報者保護は基本

 今回の伊勢崎市の対応について、障害者の権利擁護などに取り組むNPO法人「DPI日本会議」の崔栄繁議長補佐は「通報者の保護は障害者や高齢者の虐待防止法などでも基本事項。相談者に不利益が及ばないよう対応すべきだった」と指摘する。「利用者が法人に配慮を求めても話し合いに応じない場合、障害者差別解消法上の『差別』にあたる可能性もある」と話す。

 県障害政策課によると、今回のようなケースの場合、通常は匿名のまま調査し、相談者から了解を得られた場合のみ相手側に明かすという。県内のある市の担当者も「相談者の個人情報は伝えないし、苦情の内容から特定されないよう配慮する。通報者の保護が不可欠」と強調した。




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