FC2ブログ

記事一覧

健常者と車いすダンサーがともに踊る 4日の横浜公演を無料配信(2020年10月2日配信『東京新聞』)

 車いすの動きを現代的なダンスに組み込み、健常者のダンサーとともに踊るグループが2014年から首都圏を中心に活動を続けている。英国の同様のグループに影響を受けて発足し、17年には英国ツアーも行った。今年は新型コロナウイルス禍で4日に横浜市で予定していた公演に観客を入れられなくなったが、むしろ多くの人に気軽に見てもらおうと、ユーチューブで無料配信する。(神谷円香)

◆車いす1人含むダンサー3人が踊る

 車いすに乗ったダンサーに、健常者のダンサーが体を抱えられて回ったり、車いすを引いて滑らかに転がしたり。配信する演目の1つ「オープンステイト」では、車いす1人を含むダンサー3人が上半身を柔らかくしならせ、くるくる回る車いすのスピード感も生かした踊りを見せる。

 公演するのは「インテグレイテッド・ダンス・カンパニー 響―kyo」。元編集者でプロデューサーの伊地知裕子さんが、1990年から国内でアートやダンスなどのワークショップを始め、障害のある人も参加するようになったのがきっかけだ。

◆「多数派の人とは違う独自の表現」

 英国では91年、車いすを使う人など多様な身体特性を持つ人による「カンドゥーコ・ダンス・カンパニー」が設立。英国の表現活動を現地調査などしてきた伊地知さんは「多数派の人とは違う独自の表現が面白い」と、定期的な公演をするグループとして響を立ち上げた。

キャプチャ
演目「オープンステイト」の練習をする「インクレイテッド・ダンス・カンパニー響―Kyo」の(左から)鈴木隆司さん、天方真帆さん、平多理恵子さん=東京都文京区で(川上智世撮影)

 出演する車いすダンサーの天方真帆さん(48)=東京都練馬区=は発足当初からのメンバー。「オープンステイト」は15年、カンドゥーコ設立者の1人で振付家のアダム・ベンジャミン氏が、天方さんの体に負担のない動きを考えて響のために振り付けた演目だ。今回は約10分の短縮版で披露する。

◆「弱い存在、イメージ壊したい」

 天方さんは数年前に変形性股関節症を患い、長時間立ったり歩いたりできなくなった。仕事のかたわら続けていたダンスも難しくなった時、響の発足を知った。日常でも車いすを使うようになって思うのは「これに乗ったことで力を得た。強くなった」。弱い存在と見られがちなイメージを壊したいという。

 16年に加入し「オープンステイト」で共演する鈴木隆司さん(28)=神奈川県座間市=は振付家志望。「人がどんな動きをできるのか考えるのが好き」といい、使える身体機能に制限がある人と生み出す表現を身をもって学んでいる。タイヤにひかれたり、車いすから相手を落としてしまったりという失敗も重ねて「動き方が分かってきた」と話す。

◆慣れると1つの塊に見える

 もう1人の共演者、平多理恵子さん(48)=大田区=は8月に入ったばかり。「車いすは、真帆さんの他にもう1人誰かがいるみたい」と、「4人目」の存在の面白さを感じている。天方さんは「慣れるとだんだん1つの塊に見えていくよ」と助言する。

キャプチャ2
演目「オープンステイト」の練習をする「インクレイテッド・ダンス・カンパニー響―Kyo」の(左から)鈴木隆司さん、平多理恵子さん、天方真帆さん=東京都文京区で(川上智世撮影)

 配信では他に、5人のダンサーによる約30分の演目「パワポル」も上演する。宮沢賢治の童話「月夜のでんしんばしら」を演劇的にせりふも入れてダンスにした演目で、車いすの女性ダンサーがリーダー的な役を演じる。

 配信は4日午後2時半から。横浜市の横浜ラポール・ラポールシアターから生中継する。響では随時メンバーを募集している。問い合わせは事務局の「ミューズ・カンパニー」=電03(6426)5182=へ。

視聴は➡ここをクリック








スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ