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女性の活躍 歩みをもっと速めたい(2020年10月9日配信『東京新聞』-「社説」)

 「2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%に」。政府のこの目標が先送りされる。「女性の活躍」は前政権の重要政策だが、菅義偉政権はその歩みの遅さまで引き継いではならない。

 女性が能力を発揮し社会で活躍する社会の実現への歩みは依然、遅々としている。そう断ぜざるを得ない。

 日本では自民党総裁選の顔触れに女性はいなかった。党の新執行部にも少ない。一方、フィンランドでは、34歳のサンナ・マリン首相が率いる閣僚の過半数が女性であることが話題になった。

 コロナ禍ではニュージーランドのアーダン首相が対策の先頭に立つ姿や、メルケル独首相が都市封鎖などの厳しい措置の必要性を懸命に訴えた姿が印象に残る。

 日本の国会議員(衆院)に占める女性の割合は9・9%で世界190カ国中163位だ。

 民間でも主な先進国では、いわゆる管理職に占める女性の割合はおおむね30%以上だが、日本では14・8%にとどまる。

 日本のコロナ禍は女性の活躍を阻む問題も露呈させた。在宅勤務が広がり、一斉休校で子どもたちの自宅で過ごす時間が増えたことで、仕事と家事・子育ての双方の負担は男性より女性に集中したと指摘された。

 東京医科大の入試で女性受験生を一律減点して不利な扱いをしていた不祥事は、記憶に新しい。

 学ぶ機会だけでなく、その後の就職の機会も奪う重大な差別といえる。

 「20〇年までに30%」との政府目標は国連が示した国際的な目標に沿って03年に掲げられた国際公約で、男女共同参画基本計画に盛り込まれてきた。

 次の第5次計画は年末に閣議決定される予定だが、達成は困難と判断し「20年代の可能な限り早期に」と先送りが決まった。

 リーダーシップを発揮できる立場への女性参加の拡大は、女性が活躍できる多様性のある社会の実現への重要な目標であるはずだ。

 議員活動や仕事と家庭との両立の困難さや、人材育成の機会不足、さまざまなハラスメント、「女性は家で家事や育児をやるもの」との性別役割分担意識の存在などが活躍を阻む要因なのは既に分かっている。

 菅政権は、どこに目詰まりがあるのか具体的に分析し、必要な対策を続けていく責任がある。その歩みを加速させるべきだ。




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Author:gogotamu2019
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