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土曜日に「通帳切り替えを」の電話、88歳が「銀行やっているのか」と問い返すと…(2020年10月13日配信『読売新聞』)

 福岡県内で減少していたニセ電話詐欺の発生件数が、8月になって急増している。新型コロナウイルスの影響で高齢者らが自宅に居る時間が増える中、県警は戸別訪問などで啓発を強化し、注意を呼びかけている。(那須大暉)

 「頭が混乱して、信じてしまいそうになった」

 福岡市早良区の女性(88)は、金融機関を装った電話が自宅にかかってきた時のことをそう振り返る。

 銀行支店長を名乗る男から電話があったのは9月26日。男は「通帳の切り替えをしている。担当者が向かうので渡してください」と切り出し、預金残高や暗証番号などを矢継ぎ早に質問してきた。

 土曜だったため、女性は不審に思って「銀行は開いているのか。直接行きますよ」と伝えた。しかし、男は「大事なことなので土曜日もやっている。若い者がそちらに行きますから、待っていてください」と言い、電話を切った。

 女性は「若い男の人が来るので不安だ」と知人女性(75)に電話で相談し、助けを求めた。この直後、銀行員を装う若い男が自宅を訪問。名刺を求めると「持っていない」と言ったため、詐欺と確信した。数分後、駆け付けた知人が「何の話をしているんですか」と声をかけると、男は逃げたという。

 女性は「いかにも支店長らしい声だったので、パニックになった。知人が来てくれて助かったが、不審な電話はすぐ切るようにしたい」と話した。

 県警によると、県内では今年1~8月、ニセ電話詐欺が138件確認され、被害総額は2億4629万円に上る。月別では、2月に前年同月比18件減の15件となって以降、3~7月も15件前後で推移していたが、8月になって23件と急増した。同月はニセ電話詐欺につながる不審電話も123件確認された。

 県警幹部は「不審電話は今後さらに増える可能性もある。キャッシュカードや通帳を人に渡したり、暗証番号を教えたりしないでほしい」と呼びかけている。





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