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2歳虐待死判決 命を救う連携を深めよ(2020年10月17日配信『北海道新聞』-「社説」)

 札幌市中央区で昨年6月に池田詩梨(ことり)ちゃん=当時(2)=が死亡した事件で、札幌地裁はきのう、母親の交際相手だった藤原一弥被告(25)に対し、懲役13年の判決を言い渡した。

 判決は、藤原被告による暴行と詩梨ちゃんの死亡との間に直接の因果関係を認めなかったものの、傷害と保護責任者遺棄致死の二つの罪を適用し、虐待事件としては重い量刑を下した。

 全身にけがを負った詩梨ちゃんは食事をほとんど与えられずに放置され、やせ細って短い生涯を終えた。裁判員がこの犯行を極めて悪質だと判断したと言えよう。

 関係機関の判断の甘さや連携の悪さなど、多くの課題が表面化した事件だった。悲劇を繰り返さぬよう、各機関は連携を深めて虐待の早期発見に努めねばならない。

 藤原被告が詩梨ちゃんの死亡につながる暴行をしたか、詩梨ちゃんの衰弱を知りながら保護しなかったのか―が主な争点だった。

 被告側は「一切やっていない」と無罪を主張し、懲役18年を求刑した検察側と全面対立していた。

 判決は、司法解剖を担当した医師の意見や、母親の池田莉菜被告(22)から藤原被告の暴力について相談を受けていたという証人の証言などを重視した。

 その上で、藤原被告が詩梨ちゃんを保護する立場にありながら暴行を加え、自己保身や遊興を優先させて救命に当たらなかったことを、「誠にむごく悪質」と厳しく非難した。

 この事件では、札幌市の母子保健などの各部署が情報交換を怠り、詩梨ちゃんの発育不良をそのままにし、児童相談所は虐待通告に適切に対応できず、最悪の結果を招いた。

 詩梨ちゃんを救う機会は何度もあったはずだ。ここからくみ取るべき教訓は多い。

 市は児童相談所の児童福祉司の増員や、道警との連絡体制の見直しなどを進めている。

 大事なのは新しい仕組みに実効性を持たせることだ。関係機関同士で意思疎通を重ね、スムーズな連携ができるよう努めてほしい。

 乳幼児への虐待は後を絶たない。今年1~6月の全国の児童相談所の虐待対応件数は例年同様、過去最多を更新するペースだ。

 新型コロナウイルス禍による外出自粛で外部の目が子どもに届きにくくなり、虐待が潜在化した恐れも指摘されている。

 関係機関が全力で子どもに向き合い、幼い命を守りたい。



母親の交際相手に懲役13年判決(2020年10月17日配信『NHKニュース』)

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 去年、札幌市で2歳だった池田詩梨ちゃんが衰弱して死亡した事件で、傷害致死と保護責任者遺棄致死の罪に問われ無罪を主張していた母親の交際相手に、札幌地方裁判所は「暴行によって死亡させたとまでは認定できないが、衰弱した子どもを放置したのは身勝手極まりなく悪質だ」として懲役13年を言い渡しました。

 札幌市中央区の飲食店経営、藤原一弥被告(25)は、去年6月、交際相手だった池田莉菜被告(22)の娘の詩梨ちゃん(当時2)に暴行を加えてけがをさせた上、衰弱したまま放置して死亡させたとして傷害致死と保護責任者遺棄致死の罪に問われました。

 これまでの裁判員裁判で検察は懲役18年を求刑しましたが、藤原被告は「一切、やっていません」と無罪を主張していました。

 16日の判決で札幌地裁の石田寿一裁判長は「亡くなる1週間ほど前に暴行はあったが、死亡させたとまでは認定できない」として被告による暴行は傷害罪の範囲にとどまるとしました。

 その一方で、「去年4月中旬から生活を共にし詩梨ちゃんの面倒を見ていたことなどから、被告が保護責任者であったことが認められる。詩梨ちゃんが孤独のなか衰弱して苦しんだことは哀れとしか言いようがなく、保護責任を果たさずに放置したのは身勝手極まりなく悪質だ」として懲役13年を言い渡しました。

 判決のあと、藤原被告の弁護士は「控訴するかどうかはお答えできない」と話しました。

 この事件では詩梨ちゃんの母親の莉菜被告も保護責任者遺棄致死の罪に問われていて、来月、裁判が開かれる予定です。

 判決について、札幌地方検察庁の原山和高次席検事は「判決内容を十分検討した上で適切に対応したい」とコメントしています。

【裁判員「判断難しかった」】

判決のあと、裁判の審理に加わった裁判員のうち4人が記者会見に臨みました。
 
 このなかで、裁判員を務めた50代の女性は「事実認定が非常に難しかった。傷害致死の罪が成立するかどうか判断するにあたって、検察側の証拠が十分ではなかった」と振り返りました。

 また、40代の男性は「法医学鑑定という客観的な証拠をもとに審理を進めることができた」とした上で、「このような痛ましい事件を防ぐには、家庭内での育児に第三者を介在させることも必要なのではないか」と話していました。





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