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院長独裁」神戸の精神科病院 利益優先、患者退院させず(2020年10月17日配信『神戸新聞』)

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神戸市の神出病院=3月(共同通信社ヘリから)

 看護師らによる入院患者への虐待事件があった神戸市の精神科病院「神出病院」で以前働いていた看護師が共同通信の取材に応じ、「患者への不適切な身体拘束や隔離を医師が容認していた」「院長の経営が独裁的で、病院の利益のためベッドを埋めておこうと、患者を退院させなかった」などと証言した。

 認知症患者の受け入れが増え、現場に余裕がなくなったことが拘束や隔離、虐待を招いた一因と指摘。神戸市の定期的な実地指導の際には、拘束を解いたり看護師の人数を増やしたりして、指導を免れていたことも明らかにした。

 神出病院は取材に「再発防止の取り組みを進めることが信頼回復の近道」とした。

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「扉の開かれた精神科病院に」と話す兵庫県精神医療人権センターの吉田明彦さん=神戸地方裁判所前

 「事件は氷山の一角」。12日の判決公判を傍聴した民間団体「兵庫県精神医療人権センター」(神戸市長田区)の吉田明彦さん(58)は、険しい表情で語る。一連の公判では、閉鎖性の高い精神科病院で虐待が常態化していたことが明らかになった。「このままでは第2、第3の神出病院が出てくる」。吉田さんらは法改正や監視体制の整備を訴える。

 事件が発覚したきっかけは、元看護助手の男(27)が病院外で起こした強制わいせつ事件だった。スマートフォンから、患者を虐待する様子を写した複数の動画が見つかった。吉田さんは「この事件がなかったら、公になっていなかった。病院内から一度も声が上がらなかったわけで、問題は根深い」と言う。


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精神疾患の入院患者虐待「事件は氷山の一角」 閉鎖的施設で連鎖(2020年10月13日配信『神戸新聞』)

 県内の精神科病院での虐待事案は相次いでいる。今年8月、県立ひょうごこころの医療センター(神戸市北区)では、患者の顔を殴って重傷を負わせたとして県が男性看護師を停職の懲戒処分にした。2018年には加茂病院(加東市)で、女性患者の胸を触るなどの行為を繰り返した男性准看護師と、男性患者に馬乗りになって平手打ちをした男性看護師が退職した。

 身体拘束や鍵のかかる部屋への収容が法的に認められる一方、外の目が届かない精神科医療の現場。神戸市は年に1回、市内の全精神科病院に実地調査をしていたが、幹部や事務職員への聞き取りと書類のチェックにとどまっていた。公益通報についても「積極的な働きかけではなく、現場の職員に周知できていなかった」(市の担当者)。

 市は、不適切行為があれば市に報告するよう、全病院にあらためて呼び掛けた。市精神保健福祉担当の村田秀夫課長は「発見の糸口をできるだけ広く持てるよう要請を続ける」と話す。

 同センターなど民間の支援団体も病院を回って患者に聞き取りを行うなどの活動を続けるが、神出病院を含め訪問を断る病院も多い。

 法の不備もある。障害者虐待防止法の通報義務は、精神科病院など医療機関は対象になっていない。今回の事件を受け、同市は医療機関にも通報を義務づけるよう法改正を国に要望。日本弁護士連合会も同様の声明を出している。

 大阪府では府や市、認定NPO法人などでつくる協議会が、病院への訪問活動を始めている。吉田さんは法改正の必要性とともに「自治体の病院内の環境チェックや患者への聞き取りには、民間団体も加わった方が有効。兵庫でも官民協力体制をつくるべき」と訴える。(小谷千穂)

【障害者虐待防止法】 2012年に施行。障害者に対する虐待を発見した人に通報を義務付け、通報を受けた自治体などが適切に権限を行使する責務を規定した。虐待をしているのが家族の場合には、福祉サービスの案内も行う。医療機関に通報義務は適用されず、自主的な防止措置にとどめられている。






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