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GoTo混乱に 管関する論説(2020年10月18日)

GoTo混乱 政府は制度安定に努力を(2020年10月18日配信『茨城新聞』-「論説」)

新型コロナウイルス流行で冷え込んだ観光や飲食業を支援する政府の「Go To キャンペーン」は、制度設計の不備が原因で混乱が相次ぎ、場当たり的な対応が繰り返された。

早期の需要回復を望む全国の関連業界の期待を裏切らないよう、政府は制度の安定化へねじを巻き直してほしい。

キャンペーンのうち観光支援のGoToトラベルは、旅行代金の50%相当を補助する。うち35%分は代金から割り引かれ、宿泊なら1人当たりの上限は1泊1万4千円で、何度でも利用できる。

東京発着旅行が10月から対象に追加され予約が急増。2カ月ごとに割り振られる旅行各社の予算枠が上限に迫り一部の大手旅行サイトは、割引額上限を3500円に引き下げた。予約先により補助に差がつくのは不公平なため、政府は予算枠追加を決め各社は数日で元の条件に戻した。本来無用な混乱を与えたと言わざるを得ない。

予算割り当ては旅行大手が請け負う事務局が担当。各社の販売計画に基づき旅行者が特定地域に偏らないように決めていたが、東京追加で予約急増が予想されたにもかかわらず見積もりが甘かった。国からの受託費は1866億円と巨額だ。事務局はより緊張感を持って当たってほしい。

問題となった大手旅行サイト側は、制限適用について国へ事前報告していた。混乱を招いた点では、政府も監督責任を免れない。

一方、大手サイトへの予算枠追加は旅行者の混乱解消のためとはいえ、中小旅行会社がさらに客を奪われると不満を強めかねない。GoToトラベルは割引額が大きい高額プランの方がお得感が増すため高級宿が人気となり、低価格が売りの民宿、ビジネスホテルは苦戦するという問題点も当初から指摘されていた。

約1兆3500億円という国の巨額予算を投じる事業だ。中小旅行会社や、低価格でも良いサービスを提供する中小宿泊施設にも客足が向くよう、政府は制度の手直しも検討してほしい。

外出自粛の影響を受けた飲食店が、売り上げ回復の追い風に期待するGoToイートのポイント付与事業も混乱した。

10月開始のこの制度は、インターネットの予約サイトで飲食店の予約をすれば、昼食500円分、夕食千円分のポイントが付与される。だが居酒屋チェーンで席のみの予約で少額メニューを注文し、千円分のポイントとの差額を得る利用者が現れ、「錬金術」としてネットを通じ拡散した。

予約サイト登録店は、少額の利用者でも実際に来店すれば「送客」手数料を払わなければならず利益が出づらい。このため政府は、ポイント付与額より低い飲食を対象から除外。開始1週間で制度を見直す、まさに泥縄式の対応となった。ただ対象のハードルを上げれば、せっかくの客足がまた遠のきかねず悩ましい。

そもそもポイントの付与や使用は予約サイト登録店での飲食に限られる。登録すれば払わなければならない送客手数料は、客単価が低い中小飲食業者には負担が重い。未登録の店舗は、制度の恩恵を受けられず不公平感が残る。

GoToキャンペーンは期間延長論も出ている。政府は中小を支えて地方経済を再生させるとの基本線に沿って制度の穴を埋めていくべきだ。



GoTo混乱 公平公正な制度と運用を(2020年10月17日配信『熊本日日新聞』-「社説」)

 新型コロナウイルスに対応した政府の消費喚起策「Go To キャンペーン」が混乱を繰り返している。制度の不備から無用のトラブルが相次ぎ、場当たり的な対応がとられてきた。

 コロナ禍で困窮した事業者の期待を裏切らないよう、今後も運用に問題点が見つかれば、速やかに改善していかなければならない。

 キャンペーンにはこれからスタートする分野もある。制度設計を万全にして、同じ轍[てつ]を踏まぬよう心してほしい。

 観光支援のGoToトラベルでは、じゃらんやヤフートラベルなど大手の旅行サイトが一時、本来の割引料金を適用しないようにした。利用回数を1人1回に制限したほか、割引販売自体を中止したサイトもあった。国から割り当てられた予算が足りなくなったためだ。利用者からすればどこで予約するかによって割引が異なる不公平を生んだ。

 国は全国を13地域に分け、旅行先に偏りの起きないように予算枠を配分していた。しかし10月から東京発着が割引対象に追加されたことで、大手サイトを中心に予約が急増していた。配分の仕組みや見積もりに甘さがあったことは否めない。政府は急きょ、不足業者に予算を追加配分し、地域枠も外すことで事態の収拾を図った。

 外食を促進するGoToイートでも、本来の目的とかけ離れた利用が問題となった。インターネットのサイトで予約した対象店で飲食すれば最大千円分のポイントがもらえる仕組みを使い、千円より安いメニューを注文して差額を稼ぐ利用者が多発したからだ。

 対象店は手数料を払わなければならず、少額の飲食では利益が出にくい。所管の農林水産省は遅まきながら、少額の利用を除外する措置をとった。制度設計の「穴」を指摘されてから埋める泥縄式の対応だった。

 トラベル事業は7月下旬に始まったが、政府が開始直前になって感染者の多い東京発着旅行を対象から外し、予約のキャンセル料をめぐり混乱した。

 いずれも事業開始を急ぎ、大慌てで制度設計をしたための不手際で、政府は反省すべきだ。

 トラベル事業には、大手旅行サイトや人気の観光地に予約や行き先が集中し、中小の旅行会社や他の地域に恩恵が届いていないとの不満がある。

 イート事業のポイント付与も含め、予約サイトへの参加が前提の制度であれば、未登録の中小飲食店などには経済効果が及びにくい。サイトに不慣れな人には手続きが分かりにくく、利用しづらいという難点もある。

 今後始まる「商店街」「イベント」を含めて4分野からなるキャンペーンには、総額1兆6794億円という巨額の予算が配分される。さらに、実施期間の延長論も持ち上がっている。

 利用者にとって公平公正な制度設計はもちろん、運用上の課題にも対応していくべきだ。感染防止の観点も忘れないようにしたい。



GoTo混乱 公平公正な制度と運用を(2020年10月18日配信『南日本新聞』-「社説」)

 新型コロナウイルスに対応した政府の消費喚起策「Go To キャンペーン」が混乱を繰り返している。制度の不備から無用のトラブルが相次ぎ、場当たり的な対応がとられてきた。

 コロナ禍で困窮した事業者の期待を裏切らないよう、今後も運用に問題点が見つかれば、速やかに改善していかなければならない。

 キャンペーンにはこれからスタートする分野もある。制度設計を万全にして、同じ轍[てつ]を踏まぬよう心してほしい。

 観光支援のGoToトラベルでは、じゃらんやヤフートラベルなど大手の旅行サイトが一時、本来の割引料金を適用しないようにした。利用回数を1人1回に制限したほか、割引販売自体を中止したサイトもあった。国から割り当てられた予算が足りなくなったためだ。利用者からすればどこで予約するかによって割引が異なる不公平を生んだ。

 国は全国を13地域に分け、旅行先に偏りの起きないように予算枠を配分していた。しかし10月から東京発着が割引対象に追加されたことで、大手サイトを中心に予約が急増していた。配分の仕組みや見積もりに甘さがあったことは否めない。政府は急きょ、不足業者に予算を追加配分し、地域枠も外すことで事態の収拾を図った。

 外食を促進するGoToイートでも、本来の目的とかけ離れた利用が問題となった。インターネットのサイトで予約した対象店で飲食すれば最大千円分のポイントがもらえる仕組みを使い、千円より安いメニューを注文して差額を稼ぐ利用者が多発したからだ。

 対象店は手数料を払わなければならず、少額の飲食では利益が出にくい。所管の農林水産省は遅まきながら、少額の利用を除外する措置をとった。制度設計の「穴」を指摘されてから埋める泥縄式の対応だった。

 トラベル事業は7月下旬に始まったが、政府が開始直前になって感染者の多い東京発着旅行を対象から外し、予約のキャンセル料をめぐり混乱した。

 いずれも事業開始を急ぎ、大慌てで制度設計をしたための不手際で、政府は反省すべきだ。

 トラベル事業には、大手旅行サイトや人気の観光地に予約や行き先が集中し、中小の旅行会社や他の地域に恩恵が届いていないとの不満がある。

 イート事業のポイント付与も含め、予約サイトへの参加が前提の制度であれば、未登録の中小飲食店などには経済効果が及びにくい。サイトに不慣れな人には手続きが分かりにくく、利用しづらいという難点もある。

 今後始まる「商店街」「イベント」を含めて4分野からなるキャンペーンには、総額1兆6794億円という巨額の予算が配分される。さらに、実施期間の延長論も持ち上がっている。

 利用者にとって公平公正な制度設計はもちろん、運用上の課題にも対応していくべきだ。感染防止の観点も忘れないようにしたい。



GoTo事業迷走 地域経済に役立つ改善を(2020年10月18日配信『琉球新報』-「社説」)

 GoToトラベルがトラブル続きだ。

 開始直前に東京都が対象から外されたり、国が決めた割引上限額が突然引き下げられたりした。全国に旅行客を振り分けるために予算を13地域に分けた措置を撤廃した。説明が足りないままに突然、改変が発表され、その度に利用者も宿泊事業者も混乱させられている。

 観光は宿泊、飲食、運輸など裾野の広い産業で、県経済の屋台骨を支えている。コロナ禍で苦境に立つ観光産業の支援は当然、必要であり、朝令暮改で事業者を疲弊させてはならない。大手予約サイトや旅行会社、高級ホテルに支援が偏りすぎているという批判もある。地域経済の下支えという目的からずれていないか。事業の効果が地場の事業者に行き届いているかどうか検証した上で制度の改善が必要だ。

 GoToトラベル事業は旅行代金の35%が割引に充てられる。約1兆3500億円が予算化され、うち外部への事務委託費1866億円を除く金額が支援に使われる。

 7月下旬に始まったが、直前に東京都を対象から外した際は県内ホテルでも予約のキャンセルが相次いだ。

 赤羽一嘉国交相が予算執行の遅れを理由に来年1月以降の延長があり得ると記者会見で発言した直後に、一部の大手旅行会社が、予算を使い切ったという理由で上限額を1万4千円から3500円に引き下げたり、利用回数を制限したりして利用者を混乱させ、ホテルなどには問い合わせが殺到した。国交省が予算枠を追加配分すると発表して収拾を図る事態になった。

 さらに国は全国13の地域ごとに設定した割引予算枠を事実上撤回した。本来は特定観光地に旅行者が集まっても、他地域への旅行割引に必要な原資がなくならないよう管理するための措置だった。今後は人気観光地で予算消化が進めば他地域へ回る予算が減り経済効果は偏ってしまう。

 コロナ禍の緊急策とはいえ、制度設計が甘く、対応は場当たり的だ。事業の目的は経営難に陥った観光事業者の救済だが、比較的高額なホテルや旅館に客が集中し、中小やビジネスホテル、民宿は依然として苦戦している。税金を使う以上、公平、公正に運営しなければならない。

 県内では新型コロナウイルスの感染者が9月後半以降、じわじわと増え、15日から3日連続30人超となった。観光客が戻りつつあるのは歓迎だが、人の集中により感染拡大につながらないか懸念される。

 政府の対策分科会は、コロナ感染防止のため旅行先や日程を分散させるよう提言した。企業や官公庁は休暇をずらして取得する取り組みを積極的に広げる必要がある。

 感染防止と観光の活性化を両立させるために、政府は支援策の効果と、感染拡大の影響を日々検証することが求められる。





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