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若年層、死因1位が「自殺」 先進国で日本のみ…深刻な事態(2020年10月28日配信『産経新聞』)

 27日に政府が閣議決定した令和2年版自殺対策白書では、昨年の自殺者数は前年より671人少ない2万169人で、全世代的に減少する中、10代が唯一、前年より増加した。15~39歳の各年代の死因は自殺が最も多く、先進国では日本だけにみられる事態として、厚生労働省は「国際的にも深刻な状況」と危機感を抱く。コロナ禍の今夏には中高生の自殺が増えており、心理的な孤立化を防ぐ取り組みが求められる。

 ■「悩み解消の知識が足りない」

 「さらに分析しないといけない課題。はっきりしたことは言えない」。若年層の自殺者数が減らない要因を問われ、厚労省の担当者はこう言葉を濁した。

 昨年の10~19歳の自殺者は659人で、前年より60人増加。人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺率も前年比0・3ポイント増の3・1で過去最悪を更新した。

 15~39歳の各年代の死因は自殺が最多で、がんなどの病気や不慮の事故を上回る。15~34歳で比較した世界保健機関(WHO)の資料によると、先進国で死因1位が自殺なのは日本だけで、韓国と並んで若年層の自殺が深刻化している。

 筑波大の太刀川(たちかわ)弘和教授(精神医学)は「メンタルヘルスのリテラシーに関する教育が不十分で、日ごろの悩みをどう解消するかなど自殺予防のための知識が足りない」と指摘する。

 ■外出自粛…若年層ほどストレス大


 厚労省と警察庁の統計では、今年は7月以降、3カ月連続で前年同月より自殺者数が増加。人気俳優らの自殺報道やコロナ禍の影響が大きいとみられる。

 一般社団法人「いのち支える自殺対策推進センター」の分析では、同居人がいる女性と無職女性の自殺者が多く、家庭内暴力や育児の悩みなどがコロナ禍で深刻化している可能性がある。8月は中高生の自殺者数が過去5年間で最多で、特に女子高生が目立った。

 太刀川氏は「外出自粛などで周囲とのつながりが断たれたストレスは、女性や若年層ほど大きい」と分析。「誰かに相談することで悩みの糸口が見つかり、解決がもたらされる時期がくる」と強調する。

 自殺予防学会は26日、SNSを含めた自殺報道が社会に不安を与えるとして、むやみに情報発信を繰り返さないことなどを求める緊急提言を出した。

日本自殺予防学会

報道機関はじめ情報発信に関わる全ての皆様

最近の自殺の報道に関する緊急提言

 最近の新型コロナ禍での自殺報道に関して、日本自殺予防学会は、5月に国際自殺予防学会(International Association for Suicide Prevention)の緊急提言を邦訳、発信し注意喚起を行ったところではありますが(http://www.jasp.gr.jp)、今回、著名人等の自殺の報道に接し、自殺予防のためにさらなる対策を社会が進める必要があると考え、報道機関をはじめ、情報発信に関わる全ての皆様に以下の緊急提言をいたします。

1.自殺報道をむやみに繰り返さない、憶測で物語らない、広げない
報道機関やデジタルメディアの発信者のみならず利用者におかれましても、著名人等の自殺が大きな衝撃と不安を与えることから、人々が憶測で語られた自殺の要因に影響を受け、共感を高めて自殺に傾くことのないよう、静かに故人を悼むことに徹し、速報、繰り返しの報道、憶測のコメント、他のニュースメディアへのリンク等を控えるようお願いします。

2.コロナの自殺への影響、月別の自殺者数の原因は安易に解釈しない

 新型コロナウイルスの自殺への影響について十分なエビデンスはまだありません。自殺は単純な、あるいは単一の動機で起こるものではありません。自殺の月別データは、特定の対象集団に焦点をあて、限られたデータから不確かな解釈をすることで、その集団の自殺リスクを高める恐れもあります。単一の要因を強調して、誤解を与えかねない過度な報道は控えてください

3.自殺事件直後に警察は動機や具体的手段を知らせない

 警察等行政諸機関におかれては、自殺が疑われる事件の発生直後の、報道機関やデジタルメディアに対する自殺の動機や手段に関する具体的な情報提供を、模倣自殺防止の観点から控えるようお願いします。

4.コロナ危機の対処法やがんばる人々の物語は報じるとよい

 一方で、新型コロナ禍により誰もがストレスを抱えていることは確かです。苦しんでいる人々の参考になるよう、報道機関やデジタルメディアは、危機的状況にあっても前向きに対処する人やそれを乗り越える物語、具体的なストレスへの対処法や心が弱っている方への相談機関の情報、社会資源の情報を積極的に発信・共有してください。

5.様々な手段を活用し、いつも通りの自殺予防活動を行うとよい

 新型コロナ禍においても、気づく、声をかける、話をきく、社会資源につなげる、そして見守るといった自殺予防の基本的対応は同じです。情報発信が簡単にできる一方で、コミュニケーションの自由が制限されている今日、情報発信に関わる全ての皆様は、自殺予防に重要な役割をお持ちです。様々なコミュニケーションツールを活用し、互いを思いやる気持ちを強めて、この危機を共に乗り越えましょう。

参照
1)国際自殺予防学会(IASP)からの新型コロナウイルスに感染症感染拡大に関する緊急声明(日本自殺予防学会による監訳)
http://jasp.gr.jp/document.html#kinkyuseimei20200527
2)メディア関係者の方へ(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/.../seikat.../jisatsu/who_tebiki.html



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