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伊藤詩織さんが「虚偽告訴」「名誉毀損」? 「書類送検」報道を考える(2020年11月1日配信『毎日新聞』)

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伊藤詩織さん=木許はるみ撮影

 元TBS記者の山口敬之氏から性暴力を受けたと訴えるジャーナリストの伊藤詩織さんが、山口氏から名誉毀損(きそん)の疑いで告訴され、書類送検されたというニュースがネット上で流れている。今後は検察庁が起訴するか不起訴にするか判断するが、ネット上では「私は初めから、あの女性の言っていることは変だと思ってました」などと名誉毀損の成立を決めつけるような誤った書き込みが多くみられる。告訴後の書類送検は、どういう意味を持つのか。それに関する報道はどうあるべきなのか――。【大野友嘉子/統合デジタル取材センター】

 伊藤さんへの性暴力を巡っては、民事と刑事の双方で争われてきた。民事では、伊藤さんが訴えた損害賠償訴訟で、東京地裁が2019年12月、「性行為に同意はなかった」として山口氏に330万円の支払いを命じる判決(その後、山口氏側が東京高裁に控訴)を出した。山口氏側も、伊藤さんから名誉を傷つけられたとして訴えていたが、これについては地裁が訴えを棄却した。

 一方、刑事では、週刊新潮の報道によると、伊藤さんの訴えをもとに山口氏に準強姦(ごうかん)容疑で逮捕状が出ていたが、逮捕が急きょ取りやめに。その後、山口氏は書類送検されたが、不起訴処分になった。山口氏は、伊藤さんに名誉を傷つけられたとして告訴していた。

 山口氏は今年10月25日、フェイスブックに「【伊藤詩織氏の書類送検について】表題の件、お問い合わせが多く寄せられているのでこの場を借りてご説明します。伊藤詩織氏が書類送検されたのは事実です」などと投稿。「『ウソや捏造(ねつぞう)や根拠のない思い込みを世界中で繰り返し発信して、私の名誉を著しく毀損し続けている』として2019年6月、伊藤さんを名誉毀損の疑いで警視庁に刑事告訴。同年7月に受理され、今年9月28日に書類送検された」と記していた。投稿は29日までに閲覧できなくなっている。伊藤さんの代理人によると、伊藤さん側も書類送検されたこと自体は認めている。

 問題は、書類送検という言葉が独り歩きし、山口氏が主張する名誉毀損が認められたかのようにとらえる人が出ていることだ。

 山口氏の投稿に対し…




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