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【大阪都構想】再び否決「けじめつけねば」と松井氏(2020年11月2日配信『産経新聞』)

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記者会見を終えて会場を後にする(左から)大阪維新の会代表代行の吉村洋文・大阪府知事と、代表の松井一郎・大阪市長=2日午前0時11分、大阪市北区(恵守乾撮影)

 接戦の末、反対多数で否決された大阪都構想の是非を問う1日の住民投票。推進派にとっては、平成27年5月の前回に続く敗北となった。大阪維新の会代表の松井一郎・大阪市長は夜、大阪市内で開いた記者会見で「けじめをつけなければいけない」と述べ、令和5年春の市長の任期満了をもって政界を引退する意向を示した。

 松井氏は、今回が都構想の是非を問う最後の住民投票と位置づけていた。維新代表代行の吉村洋文・大阪府知事も「僕自身が都構想に再挑戦することはない」としたが、自身の進退については「任期満了前に判断する」と述べるにとどめた。

 新型コロナウイルス下という未曽有の事態の中行われた2度目の住民投票。投票率は62・35%で、前回住民投票の投票率(66・83%)を4・48ポイント下回った。当日有権者数は220万5730人だった。

 松井氏は会見で敗因について、「僕の力不足に尽きる」とし、「民意をしっかりと受け止め、今後も大阪が良くなるように全力を尽くしたい」と述べた。

 今回の住民投票では、前回反対派だった公明党が、昨年4月の大阪府知事・市長のダブル選での維新圧勝を受けて推進派に転換。自民党は府議団内で賛成の声が出るなど一時は意見集約が危ぶまれたが、最終的に反対で一本化した。

平成22年に結党した維新が府市の二重行政を解消する手段として都構想を看板政策に掲げてから10年。前回住民投票での否決を受け、維新代表だった橋下徹元市長は政界を引退したが、再挑戦を掲げた27年11月の知事・市長のダブル選で維新が圧勝したことで、再び議論がスタート。2度目の住民投票にこぎつけていた。

 だが、2度目の住民投票での否決で維新は看板政策を失い、存在意義そのものを問われることになる。また、反対派は今回、都構想に対する具体的な対案を掲げておらず、今後どのようにして大阪の成長を実現するのか、課題は多い。



大阪都構想再び反対 菅首相の政権運営にも影響(2020年11月1日配信『産経新聞』)

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【都構想住民投票投開票】 住民投票で反対多数が確実となり会見で悔しそうな表情を見せる、大阪維新の会代表の松井一郎・大阪市長=1日午後11時24分、大阪市北区(寺口純平撮影)

 大阪都構想をめぐる住民投票が反対多数となったことは、日本維新の会と良好な関係を保つ菅義偉首相の政権運営に影響を及ぼしそうだ。全国に勢力を広げたい維新の戦略にも水を差した。地元で維新と対峙する自民党大阪府連には次期衆院選に向けて追い風となったが、賛成に回った公明党との溝は深まるなど、各党の選挙戦略にも複雑な影響を与えるとみられる。

 首相は1日夜、今回の結果について、周囲に「国政ではない」と語り、政権運営への影響を否定した。

 しかし、地域政党「大阪維新の会」と国政政党の維新双方で代表を務める松井一郎大阪市長は令和5年春の任期満了をもって政界引退すると表明し、松井氏に近い首相には痛手だ。国政で維新が勢いを失えば、憲法改正や重要政策での共闘も効果が限られ、政権運営上のメリットは薄れる。

 ただ、自民府連は結果に安堵している。自民は前回平成29年衆院選で、大阪の全19選挙区のうち10勝したが、うち7選挙区では維新候補に差を1万票以内に詰められた。「可決なら維新の勢いが増す」(幹部)のは必至だったからだ。

 自民の中山泰秀防衛副大臣=衆院大阪4区=は今月1日夜、産経新聞の取材に「多くの大阪市民が訴えに耳を傾けてくれた」と語った上で、松井氏に「潔く市長を辞すべきだ」と迫った。

 一方、公明党には厳しい結果となった。今回賛成に回ったのは、次期衆院選で府内4選挙区に候補を立てるため「大阪で維新と争いたくない」(公明関係者)との本音があったからだ。

 先月18日には山口那津男代表が大阪に入り、松井氏と街頭で賛成を訴えた。当初は「ローカルの話」(幹部)と静観していた山口氏が乗り込んでも結果につながらなかったことで、「党へのダメージは大きい」(中堅)との声も上がる。

 公明幹部は「住民投票と国政は別物」と強弁するが、自民との今後の選挙協力全般に影は落とした。

 今回の結果は、全国展開を目指す維新にも厳しいものとなった。維新は次期衆院選で全国289選挙区のうち、70程度に独自候補の擁立を検討しているが、戦略にも暗雲が広がった。

 立憲民主党と共産党は、一致して反対したことを弾みに、次期衆院選での候補者調整を進める構えだ。共産の小池晃書記局長は「次期衆院選では菅内閣の補完勢力である維新を少数に追い込む」と意気込んだ。



維新「否決なら首相はジョーカー失う」 大阪都構想、政権影響も(2020年10月31日配信『産経新聞』)

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参院本会議で答弁する菅義偉首相=29日午前、国会(春名中撮影)

 1日に投開票が行われる大阪都構想の是非を問う住民投票は、結果次第で菅義偉(すが・よしひで)首相の政権運営にも影響を及ぼしそうだ。都構想を主導する日本維新の会は首相と親密な関係にある一方、与党は連立を組む自民党と公明党で賛否が分かれているためだ。仮に否決されれば、首相と維新、公明党による「菅トライアングル」が崩れる恐れもある。

 首相は10月30日の参院本会議で維新の片山虎之助共同代表から都構想について問われ、「二重行政の解消と住民自治の拡大・拡充を図ろうとする大都市制度の大きな改革だ」と述べた。

 平成27年の前回住民投票ではわずか1万741票差で否決され、橋下徹大阪市長が政界引退。今回否決された場合、維新の松井一郎代表(現大阪市長)が政界引退を表明している。首相は都構想への賛否を明言していないが、「引退させたくない気持ちが強い」(首相周辺)とされる。

 維新以外の全政党が反対した前回と異なり、今回は公明党が賛成に回ったが、報道各社の情勢調査では賛否が拮抗(きっこう)している。

 賛成に回った公明党は、国政で自民党と連立政権を組むが、大阪府政では維新との関係を重視する。10月18日には山口那津男代表が大阪入りした。党重鎮は「山口氏が現地で直接、賛成を呼びかけた効果は相当大きい」と太鼓判を押す。

 こうした公明党の離反に自民党大阪府連からは恨み節も漏れる。府連幹部は「都構想が通ったら公明党現職の選挙区に候補者を立てる」と息巻く。

 国政選挙での集票力で影響力を持つ公明党と、与党と野党の中間の「ゆ党」として首相を陰に陽に支える維新は首相の求心力の源泉であり、政権運営の切り札だ。関係者によると、首相は公明党の支持母体である創価学会との太いパイプを生かし、学会幹部を通じて支持者に都構想への理解を呼び掛けているという。

 維新幹部は「維新と公明党というジョーカーを持つのが首相の武器。否決なら、首相は大事なジョーカーを一気に2枚失うということや」と語った。(千田恒弥)





大阪都構想「反対」 改革議論を今後に生かせ(2020年11月2日配信『産経新聞』-「主張」)

 大阪市を残す選択を市民は選んだ。同市を廃止して4つの特別区に再編する大阪都構想の住民投票は、「反対」という結果になった。

 平成27年の前回に続く否定である。大阪市民の結論は示されたと受け止めるべきだ。

 都構想は大阪維新の会が主導し、大阪の自民党などが反対してきた。賛成派と反対派の言い分は正面から対立し、都構想の長所と短所は分かりにくかった。

 住み慣れた市をなくすことへの抵抗は強かったとみられる。大きな権限を持つ政令指定都市であればなおさらだ。住民サービスや財政面での先行き不透明感もふくらんだのだろう。

 結果は出たといっても、反対派はこれでよしとしてはならない。投票運動では市がなくなることへの不安を強調してきたが、ならば市を残してどうするかという前向きな議論こそもっと必要だ。

 賛成票も相当数が投じられた。全体を見れば単なる現状維持でよいということにはなるまい。地盤沈下が言われてきた大阪を改革せよという声が強いことを、反対派も直視しなければならない。

 維新は大阪府市の二重行政をなくし、成長戦略を一元化して大阪を東京に並ぶ大都市にすると訴えてきた。訴えが及ばなかった理由を虚心に考える必要がある。

 都構想の分かりにくさに加え、維新の強引ともいえる手法も反発を招いたのではないか。構想実現の一手として、昨春には維新幹部による大阪府知事と大阪市長の入れ替えダブル選という奇策にも打って出た。

 そしてこぎつけたのが今回の住民投票である。新型コロナウイルス禍のもとでの投票には賛否があった。自分たちの街のあり方をじっくり考えたいと思っても、こうした経緯を見ていれば反感を抱く市民もいただろう。

 都構想を看板政策としてきた維新にとっては大打撃である。しかし都構想は別としても、大阪の改革への発言で気後れする必要はない。二重行政の無駄も確かにあるだろう。是正のための建設的な提言を続けるべきである。

 反対派、賛成派の対立が今後にしこりを残すようなことがあってはならない。双方がノーサイドの精神で、都構想を機に起こった改革議論を今後の大阪に生かしていくべきだ。





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