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「山本太郎の演説で5千票以上、逃げた」維新が分析「公明党支持者の半数以上が反対票を投じた」と恨み節も(2020年11月3日配信『AERA.com』)

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反大阪都構想の演説をぶち、拍手喝さいだった山本太郎・れいわ新選組代表(撮影/今西憲之)

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大阪維新の吉村代表代行(左)、松井代表(中央)と公明党大阪府本部代表の佐藤衆院議員(撮影/今西憲之)

 大阪市を廃止して特別区を設置する「大阪都構想」の住民投票が11月1日、否決され、大阪維新の会の松井一郎代表は敗北の責任を取って引退を表明した。大阪維新所属の市議は悔しそうにこう話した。

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まるで疲れたお父さん?酷評された松井一郎大阪市長のスーツ姿

「前回より投票率が下がったこと、若い層の8割くらい、賛成かと思っていたが、そうではなかった。想定外の数字だった。山本太郎はまったく影響ないと思っていたのに、やられてしまった。最後の演説で賛成票5~6千票くらいが逃げた。逆にアテにしていた公明党が頼りにならんかった。ぜんぜんあかん。痛かったわ」

 維新に「まったく影響ない」と思われていたれいわ新選組の山本太郎代表。山本氏は住民投票がはじまった10月12日から大阪入り。本誌で既報した通り、大阪の歓楽街・道頓堀のグリコの看板前で反対の街頭演説を試みて、大阪府警と1時間以上に渡り、バトルを演じた。

 その後も山本氏は大阪にとどまり連日、演説会の告知をせず、ゲリラ的に反対の訴えを5、6カ所で繰り返した。住民投票の最終日の10月31日、大阪・梅田のターミナルの演説には大勢の市民が集まり、その6、7割が若者だった。

 集まった若者たちに話を聞くと、「山本太郎さん、生で大阪で見られる機会はそうないやんか」「れいわ新選組の山本さんと舞台になっているトラックの写真を撮ってSNSに投稿したかった」などと語った。

 山本氏は若者たちにこう訴えた。

「維新のキャッチコピー、大阪の成長を止めるな、やられたと思いました。大阪の成長戦略、IR、カジノと言ってます。ふわぁ~として響きいい。日本語に直したら、大阪の成長戦略は博打場。これ汚い、空気悪そう窓開けようと思うやん」

「大阪が成長しているか? 橋下さんからはじまった維新のこの10年。数字を見てください。成長止まっとるやん。これ、デマやん。松井さん、めがねは格好いいが、言うてること格好悪いやん。日本で2番目の大阪、成長させられない方が間抜け」

山本太郎節に拍手喝采だったなにわ

こう山本氏が訴えると、拍手喝さいが起こった。

「昔、橋下さんが演説していたように面白いわ」

 こんな声もあった。れいわ新選組は次期衆院選に2人の公認候補を発表している。だが、大阪市議会などに所属議員はいない。住民投票の初日、山本氏に次期衆院選の出馬について直撃すると、「大阪から出たら面白い」と否定しなかった。

 そしてれいわ新選組は同月11日、大阪市天王寺区に事務所を開設。そこは衆院大阪1区、すでに公認している2人の選挙区ではない。山本氏と親しく、大阪でれいわ新選組を支援する政治家の一人はこう話す。

「山本さんは大阪都構想について1人で反対と叫び続け、よくやったと思う。次期衆院選ですか? 東京都知事選で惨敗しているだけに、大阪が選択肢に入ってきたと思います」

 株をあげた山本氏に対して、維新からも「頼りにならなかった」「あかん」とダメ出しの烙印を押されたのが公明党だ。前回、2015年の住民投票では反対、今回は賛成にまわった公明党。出口調査などでは、公明党支持者の半数以上が反対票を投じたという数字が出ている。創価学会の古参メンバーがこう話す。

「自民党と仲良くやりましょう、大阪都構想に反対、維新とは対立してきた。それが突然、賛成しろと。その結果、創価学会のメンバーは分裂。住民投票の最中にも創価学会のメンバーが『なんで急に賛成するんや』と公明党幹部に詰め寄る場面もあったほど。都構想を巡り、分断と分裂を生んでしまった。ホンマに、腹が立ちますわ」

 維新の敗北会見には公明党大阪府本部代表・佐藤茂樹衆院議員が同席。
「国政は自公の連立政権。住民投票は大阪という地方の問題。次元が違う話」とねじれを弁明した。

 だが、住民投票の結果が敗北と出た後、民放テレビに出演した橋下徹氏が公明党が賛成にまわった経緯についてこう解説した。

「公明党と握ったわけですよ。衆議院選の議席を維新は公明党に譲る代わりに、住民投票は賛成に回ってもらうと。

維新と公明党の密約に怒り心頭

だから衆議院選が行われる前に住民投票をやらなければいけなかったわけです。衆議院選が終わった後だとこの約束がどうなるかわからない」

 わかりやすく言うと、衆議院で公明党は大阪の小選挙区で4つの議席を確保している。日本維新の会はそこに候補者を立てない代わりに大阪都構想に賛成してほしいと公明党と「密約」を交わしたという意味だ。

 この橋下発言が公明党の混乱にさらに拍車をかけているという。

「会見でも維新の松井さんは、負けました、政治家引退して責任を取ると言い、まだ潔い。だが、同席した公明の佐藤議員の会見を聞いていると、上から目線の話ぶりで敗北も他人事のようで責任についても何も言及していない。公明党は常勝関西とか自慢しているが、末端のメンバーが頑張っているだけ。もう公明党の応援はやめようという声が強い」(前出・創価学会の古参メンバー)

 覆水盆に返らず……。

(今西憲之)

※週刊朝日オンライン限定記事




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