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「なぜ人間の権利奪うのか」 強制不妊・神戸訴訟 法廷に響く障害者らの思い(2020年11月6日配信『毎日新聞』)

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本人尋問を終えた小林宝二さん。「裁判官に聴覚障害者とはどんなものか、実際に見て分かってほしかった」と話した=神戸地裁前で2020年9月24日午前11時51分、山本真也撮影

 旧優生保護法(1948~96年)に基づき、不妊手術や中絶を強いられた障害者らが国家賠償を求めた訴訟の審理が神戸地裁で続いている。9月24日には聴覚に障害がある兵庫県明石市の小林宝二(たかじ)さん(88)、喜美子さん(88)夫妻と、脳性まひで手足が不自由な神戸市の鈴木由美さん(65)の原告本人尋問が行われた。3人は幼少期からの過酷な差別体験を語り、被告の国に対し、「障害者だからという理由でなぜ人間としての権利を奪われなければいけないのか」と問いかけた。【山本真也】

 3人は順番に代理人弁護士らの質問を受け、半生を語った。

 小林宝二さんは生まれつき耳が不自由で、きょうだい10人中4人に聴覚障害があった。親と意思疎通ができず、「耳が聞こえるきょうだいばかり可愛がられた」。ろう学校に入ったが、手話は禁止され、教師の口の動きを読み取る「口話法」を強いられた授業は難しく、ほとんど理解できなかった。中2の時、母に退学手続きをとられ、木工の仕事に就いた。同じ仕事をしても給料は健常者の同僚より少なかったが、「怒りがあっても、仕方ないといつも我慢してきた」という。

 喜美子さんは3歳の頃に耳が不自由になった。9歳でろう学校に入るまで、自分や世の中のモノに名前があるということさえ知らなかった。20歳の時、紳士服の縫製の仕事を始めたが、1年間は無給だった。

「子供がいれば…」


 2人は60年に結婚。間もなく喜美子さんが妊娠した。2人は喜んだが、宝二さんが仕事で不在の間に、喜美子さんの母に病院に連れていかれ、手術を受けた。母からは「赤ちゃんが腐っているから捨てよう」という説明だけ。意味がわからなかった。目覚めた時、赤ちゃんがいなくなったことが分かり、「とても悲しかった」と振り返った。幼い頃から母に従うことは当たり前だったので、「おかしいなあ」と思っても尋ねるこ…




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