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時短効果どこまで ススキノに要請 20万円支援 安心遠く 従うしか/他に流れる(2020年11月8日配信『北海道新聞』)

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多くの人でにぎわう週末の札幌市中央区の狸小路商店街。南側(右)の店舗は、道と札幌市の営業時間短縮要請の対象、北側(左)は対象外となり、商店街の中で対応が分かれた=7日午後10時ごろ(阿部裕貴撮影)

 やはり、まだ増え続けるのか―。道内の新型コロナウイルスの新規感染者が180人を超えた7日、道内に緊迫感が広がった。道と札幌市はクラスター(感染者集団)が多発していた札幌・ススキノ地区の店舗に対し営業時間短縮などの要請に踏み切ったが、札幌市以外の道内各地でも新規感染者数が過去最多を更新するなど、感染は全道に拡大。経路不明の市中感染も増えており、店の経営者や住民らは不満や懸念を強めた。

 「27日まで午後10時で閉店します」。ススキノでスナックを営む佐藤礼子さん(60)は7日、店の入り口に張り紙を掲示した。営業時間は通常より3時間短くなるが「店を開けてもお客さんが来ない。道と札幌市の要請に従うしかない」。代わりに支給される協力支援金の20万円は1カ月分の家賃と光熱費で消える。「もう店は諦めるしかないのかな」と肩を落とした。

 道内の感染者は3日連続で100人を突破。約2週間のウイルスの潜伏期間を考えると、感染が広がった時期はススキノの接待を伴う飲食店でクラスターが相次いだ10月下旬と重なる。

■10時から稼ぎ時

 専門家には、ススキノのクラスター対策の遅れが感染者急増を招いたとの見方が強いが、ニュークラブの男性店長(38)は「生活のために通常営業を続けざるを得ない」と明かす。20万円の協力支援金では約30人いる女性従業員の日給を払うこともできない。「同業者も皆、時短要請に従う気配はない」という。

 午後10時以降の酒類の提供自粛を求められたバーの男性経営者(58)も「稼ぎ時は午後10時以降。20万円の協力支援金では一晩の売り上げにもならない」と話しており、感染対策としての実効性は見通せない。

■狸小路いびつに


 一方、札幌市中央区の狸小路商店街では、アーケードの下で向かい合う店舗の南側は要請の対象、北側は対象外と対応が分かれた。

 「まるで見えないベルリンの壁があるようだ」。商店街の南側にある居酒屋の従業員松田好太さん(39)はいら立ちを隠さない。道などの要請に応じ、11日からは午後10時以降は酒類の提供をやめる予定だが、向かいの飲食店は通常通りに営業できる。「納得いかない。ススキノだけ協力しても、客は別の場所に流れる。本当に意味のある対策なのか」と首をかしげた。

 札幌市の新規感染者が過去最多の141人となり、市民も不安を募らせた。同市中央区に住む70代女性は「92歳の母と同居しており、感染の広がりはとても怖い。警戒ステージの引き上げは遅すぎるくらいだ」と指摘。ススキノ対策の実効性確保に向け「立ち入り調査を行うなど厳しくしてほしい」と注文した。

 同市中央区の主婦森川尋子さんは「警戒ステージは引き上げるべきだったが、過剰に心配しすぎると子どもが不安になる。マスクの着用などできることを徹底していきたい」と話した。(内山岳志、金子文太郎、斉藤千絵)




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Author:gogotamu2019
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