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学術会議改選「事前調整せず」 大西元会長、菅首相答弁を否定(2020年11月9日配信『時事通信』)

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野党合同ヒアリングで発言する日本学術会議の大西隆元会長=9日午後、国会内

 日本学術会議の大西隆・元会長は9日、立憲民主党など野党の合同ヒアリングで、自身が会長を務めていた2017年の会員半数改選の際、学術会議側と「事前調整」していたとの菅義偉首相の国会答弁を否定した。野党は首相が事実と異なる説明をした可能性があるとみて追及する構え。

 首相は5日の参院予算委員会で、学術会議の会員候補105人のうち6人を任命しなかったことに関し、17年には行っていた事前調整をしなかったとして「推薦前の調整が働かず、結果として任命に至らなかった者が生じた」と答弁。これについて大西氏は合同ヒアリングで「調整というと協議して一致点を探って修正するというイメージがあるが、そうではない。実質的に決まっている名簿について説明した」との認識を示した。

 首相が会員の出身大学や年齢が偏っているなどとかねて問題視していたと説明していることに対しても、「(官房長官時代の)菅首相にも何回かお目にかかったが、このような懸念が表明されたことはなかった」と疑問を呈した。



菅応援団が論点ずらしで政治の「空気」を動かそうとしている【コメントライナー】 (時事通信社「コメントライナー」2020年11月4日号より)

政治アナリスト・伊藤 惇夫

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衆院予算委員会で質疑を受ける菅義偉首相=2020年11月4日、国会内【時事通信社】

 著名な評論家だった山本七平氏の著書「空気の研究」(1977年刊)によれば、日本は「空気」がある種の絶対権威のように、驚くべきパワーを持っているという。

 あれから40年以上たった今、この国では、より一層、「空気」の支配力が強まっているようだ。

 ◆安倍氏評価も一変


 安倍晋三前首相が突然、辞任表明したとたん、それまでコロナ対策の度重なる不手際への不満から、30%台前半に張り付いていた支持率が、一挙に20%近く跳ね上がった。

 ある種の同情論からかもしれないが、客観的に見れば、未曽有のコロナ危機の真っただ中、最高責任者が途中で「投げ出した」わけだから、むしろ支持率が下がっても不思議はない。

 「空気」の流れが突然、急変したのはなぜか。不可解としか言いようがない。

 確かに、突然の交代劇だっただけに、永田町の力学からすれば、菅義偉氏が緊急リリーフとして登場してきたことに、それほど違和感はない。

 ◆菅氏に突然の風

 むしろ、驚嘆したのは、世論の動向だ。それまで菅氏は「ポスト安倍」を占う人気投票(世論調査)では、石破茂元自民党幹事長や小泉進次郎環境相らの遥か後塵(こうじん)を拝していた。

 ところが、安倍前首相が辞任を表明した直後に菅氏が出馬表明するや、世論も急速に風向きを変える。

 それまでダントツに人気を維持していた石破氏を、アッという間に抜き去り、トップに躍り出る。

 自民党内の主要派閥が菅氏を「勝ち馬」と読んで飛び乗ったことに引きずられたのか、テレビを中心に、メデイアが一斉に「たたき上げ」や「パンケーキ好き」といった菅氏のポジティブイメージを流したからなのか。それにしてもこの変わりようは驚くほかない。

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衆院本会議に臨む安倍晋三前首相=2020年10月29日、国会内【時事通信社】

 ◆意図的な「空気」づくり


 好スタートを切った菅政権だが、日本学術会議問題でつまずいた。事の本質は、なぜ学術会議の会員候補6人が任命されなかったのか、という点に尽きる。

 ところが、政権が苦境に陥るといった雰囲気が漂い始めた途端、自民党内や「応援団」的マスコミ、著名人から一斉に学術会議そのものに問題がある、といった声が噴出した。

 これらは明らかに学術会議をおとしめることで、論点をずらそうという意図から出ているものとしか思えない。おまけに、それらの多くは不正確な、もっと言えば「フェイク」に近い言説である。

 本来、「空気」は人工的につくり出せるものではないはず。意図的な「空気」づくりに、果たして世論はどう反応するのだろうか。

 【筆者紹介】

 伊藤 惇夫(いとう・あつお) 1948年生まれ。自民党本部の広報担当、新進党総務局企画室長、民主党結成・事務局長などを経て2001年より政治アナリスト。政界の裏事情に通じ、明快な語り口に人気が高い。テレビ・ラジオ出演のほか、「国家漂流」「政治の数字」「情報を見抜く思考法」「政党崩壊」など著書多数。





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gogotamu2019

Author:gogotamu2019
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