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盲ろう者向け老人ホーム開設を 和歌山のNPOが寄付呼び掛け コロナで計画頓挫(2020年11月10日配信『毎日新聞』)

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完成イメージ図を前に、触手話で盲ろう者と住宅型有料老人ホームの計画について話す瀬戸節子事務局長(左)=和歌山市美園町5のNPO法人和歌山盲ろう者友の会で2020年9月23日午前11時56分、木原真希撮影

 目と耳の両方に障害のある「盲ろう者」を支援する和歌山市のNPO法人「和歌山盲ろう者友の会」が、市内で全国初の盲ろう者向け「住宅型有料老人ホーム」の開設を目指している。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で金融機関からの融資が中止に。募金活動も制限を余儀なくされ、建設計画は止まったままだ。同会は「一日でも早く盲ろう者が安心して暮らせる場所をつくりたい」と寄付を呼び掛けている。

 「コロナで困っているところへの融資が必要で、そちらには融資できない」。2020年9月、施設建設に前向きだった金融機関から電話でそう告げられた。他の金融機関からも良い返事が聞かれなくなった。

 2階建て建物に個室13室を設け、各部屋には振動で人の来訪を知らせる受信機もつける予定だった。盲ろう者に必要な「通訳・介助者」の確保にも一定のめどをつけていた。土地と建物を合わせた総事業費は約1億7000万円。20年初めには、金融機関数社が融資に理解を示してくれた。しかし、その後に拡大した新型コロナウイルスで、計画は頓挫した。

 全国盲ろう者協会(東京都)が12年に実施した調査では、盲ろう者は全国に約1万4000人。障害の程度は人それぞれで、手話や筆談、直接触れて手話を読み取る「触手話」など、コミュニケーションの手段もまちまちだ。一人一人に応じた「通訳・介助者」が必要とされる理由だ。高齢と共に視覚と聴覚の両方に障害を持つようになることが多く、65歳以上の高齢者が多いのも特徴という。

 ところが、同会によると、高齢の盲ろう者を専門に受け入れる老人ホームは現在国内にない。支援団体に資金がなく、通訳・介助者が集まらないなど、さまざまな障害があるためだ。高齢の盲ろう者は一般の老人ホームに入所し、うまくコミュニケーションが取れず、孤立しているのが現状だという。

 和歌山盲ろう者友の会は通訳・介助者の養成講座を開くなど、成り手の裾野を広げる活動を続けてきた。その上で、ハードとなる施設を22年にオープンする計画だった。

 融資の中止で瀬戸節子事務局長(66)は「現状は厳しいが、絶対に必要な施設なので時間がかかっても完成させたい。まずは必要性を知ってもらいたい」と訴えている。寄付は1口3000円で、期限は設けていない。問い合わせは同会(電話、ファクスともに073・498・7756)。




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