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【ウーマンリブ50年】女性活躍の推進を(2020年11月14日配信『福島民報』-「論説」)

 1970(昭和45)年11月14日に「性差別の告発」をテーマに東京で日本初のウーマンリブの大会が開かれた。今年で50年となる。女性活躍を一層推進し、性別に関わらず、自由な生き方を選択できる社会づくりを加速させるべきだ。

 ウーマンリブは、アメリカで起こった女性解放運動で世界へ広がった。日本でも、安保闘争などを背景とした社会の大きなうねりの中で生まれ、男性の視点や価値観を中心とした社会の在り方に疑問を投げかけた。

 この半世紀の間に女性に関する法律が数多くできた。1986年に男女雇用機会均等法が施行された。少子高齢化が急速に進み、1990年代には育児休業や介護休業が法的に認められた。男女平等を推進し、互いに人権を尊重し能力を十分に発揮できるよう男女共同参画社会基本法も施行された。

 一方、世界経済フォーラムが2019(令和元)年12月に公表した男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数で日本は153カ国中、121位だった。分野別にみると、賃金などの経済が115位、閣僚の男女比など政治が144位と低迷しており、進学率などの教育は91位、寿命などの健康は40位だった。健康、教育面では、ある程度平等だが、働く場面で格差が生じ、政治に参加する女性9が極端に少ない現状が浮き彫りになっている。

 県が昨年11月に行った意識調査でも「男性が優遇、どちらかといえば優遇」と回答した割合は「政治」が八割と最も多く、「職場」が五割を超えた。逆に「学校教育」は六割以上が「平等」だった。

 また、調査では「共働き」が7割を超えるにもかかわらず、家事、育児、介護は女性が負担している割合が圧倒的に高かった。

 社会学者の上野千鶴子氏は20年以上前の1997(平成9)年に福島女子(現橘)高の創立100周年記念講演で、主婦が担う家事、育児、介護は生命に関わる仕事であり社会でもっと評価されるべき、と訴えた。その主張は女性活躍、少子化、長時間労働の是正などを考える上で今でも重視すべき視点ではないか。

 家事、育児、介護を尊重し、社会全体の中でもっと目に見えるものにしていく。つまり、女性1人で抱え込むのではなく、男性も地域の人も担い手となり、支え合うことが大切だ。それが、仕事も家庭も犠牲にすることなく、女性の自由な生き方を後押しし、性差別のない社会づくりの一歩になる。(三神尚子)




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