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「シルバーラブの日」 11月30日

1948年11月30日。「老いらくの恋」から72年。

「老いらくの恋」 川田 順
  
 若き日の恋は、はにかみて おもて赤らめ、壮子時(おさかり)の
 40歳(よそじ)の恋は、世の中に かれこれ心配(くば)れども、
 墓場に近き老いらくの 恋は、怖るる何ものもなし。(「恋の重荷」序 )


 1948年(昭和23年)のこの日、妻を亡くした歌人の当時、66歳だった川田順(かわだ じゅん、1882~1966年)が弟子の京都大学教授夫人で3人の子供も居た中川(ペンネーム鈴鹿)俊子(40歳)とともに家出した。 恋の行く末を悲観して、死を覚悟しての行動だったが、川田の養子に連れ戻された。

 後に27才の年齢差を超えて、2人は結婚。その後18年、川田は84歳で他界したが、俊子は96歳(2006年)まで生きた。

キャプチャ2

 この恋物語は、辻井喬が「虹の岬」(第30回谷崎潤一郎賞)で描いており、1999年に三國連太郎・原田美枝子主演で映画化された(監督 奥村正彦)

 なお、川田は、東大卒後住友に入社し理事まで上り詰め経済人として成功した後、54歳の時突如住友を退社、佐々木信綱に師事し歌人としての生活を始める。新古今集の研究に従事し、天皇の歌の指導も行っていた。

キャプチャ



<老いて今ひろった…(2020年11月30日配信『毎日新聞』-「余録」

 <老いて今ひろった小さな恋の花有効期限過ぎぬ間に咲け>。宮崎県社会福祉協議会が毎年募集している「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」の優秀賞(昨年度)の一つである

▲作者の西出照子さん(89)は夫に先立たれ、石川県内の施設で暮らしている。「思いを寄せる相手を前にしたときのように、いつまでも若い気持ちで、楽しく過ごしたいとの願いを込めました」

▲高齢者の恋愛に詳しい田園調布学園大学の荒木乳根子(ちねこ)名誉教授(78)は「いくつになっても、好きな人ができると会話が生まれ、笑顔が増えます」と言う

▲日本の高齢者(65歳以上)は3609万人で全人口の3割に近い。平均寿命は男女とも80歳を超え、「人生100年」時代を迎えている。妻や夫と別れ、一人の時間を過ごす年配者も増える。そんな時、「雨だね」「そうね」と何気ない会話のできる相手がいることは貴重だ

▲喜びについて、孫の成長を子と分かち、後輩の成功を仲間と分かつことはできる。ただ、「生きがいを分かち合えるのはパートナーです」と荒木さんは言う

▲詩人の川田順が66歳で、人妻だった弟子と恋に落ち、<墓場に近き老いらくの、恋は怖(おそ)るる何ものもなし>と詠んだのが1948年11月30日。「老いらくの恋」から72年。きょう30日は「シルバーラブの日」だ。先日発表された今年度の短歌大会佳作に、群馬県内の施設に暮らす相模喜美子さん(95)のこんな歌があった。<むかし見た「カサブランカ」のロマンスに胸はときめく卒寿の今も>




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