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(論)政治倫理に関する論説(2020年12月3日)

昔の中国の書物によれば…a(2020年12月3日配信『毎日新聞』-「余録」)

 昔の中国の書物によれば、ニワトリには五徳があるという。頭に冠をいただくのは文、足に蹴爪(けづめ)を持つのは武、敵とあえて闘うのは勇、食を見て相呼ぶは仁、夜を守って時を失わぬは信――文武勇仁信である

▲「アニマルウェルフェア(動物福祉)」は、そのニワトリなどの劣悪な飼育環境の改善を求める考え方で、動物の「五つの自由」を掲げる。「空腹と渇き」「不快」「痛みや病気」「恐怖」からの自由と、「正常な行動」の自由である

▲畜産においても動物のストレスや疾病を減らす環境改善は、生産性向上や畜産物の安全に寄与しよう。国際機関は日本の養鶏についても欧米の現状に沿う飼育環境の改善を求めていたが、そんななかで怪しい現金が動いていたらしい

▲鶏卵生産大手の元代表が、元農相の吉川貴盛(よしかわ・たかもり)衆院議員に現金数百万円を渡していたとの疑惑である。元代表は業界を代表してアニマルウェルフェアへの対策や、鶏卵価格下落時の収入補塡(ほてん)につき政界への陳情を重ねていた人物だった

▲この疑惑、河井克行(かわい・かつゆき)・案里(あんり)両被告の公選法違反事件の捜査で行われた家宅捜索で見つかった資料で明るみに出た。吉川議員は9月の自民党総裁選では菅義偉(すが・よしひで)首相陣営の事務局長をつとめ、二階俊博(にかい・としひろ)幹事長の派閥の事務総長でもあった

▲吉川議員は入院中とのことで、発表されたコメントにも事情の説明はない。養鶏業者を取り巻く苦境は分かるが、五徳もむなしく自分たちの待遇改善まで食い物にされるニワトリの哀れも思わざるを得ない。




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