FC2ブログ

記事一覧

新型コロナ 医療体制逼迫の大阪府…重症患者を受け入れている「大学病院の今」を緊急取材(2020年12月2日配信『読売テレビー』-「かんさい情報ネットten.」)

「感染爆発」も現実味…厳しい状況で重症患者に向き合う大学病院の実情は…

キャプチャ
PCR検査のために設置した仮設テント(12月1日撮影)

感染者拡大が止まらない大阪府。逼迫する医療の現場で何が起きているのか、大阪市内にある大学病院を緊急取材した。

大阪市のランドマークタワー、あべのハルカスの目と鼻の先にある大阪市立大学医学部附属病院。医療スタッフの数はおよそ2600人。今は、一刻を争う救命措置が必要となる三次救急と新型コロナの重症患者の命を守る砦の役割を担っている。

12月に入り、病院では、本格的な冬の到来に備えるため、新しいPCR検査場の設営が行われていた。

大阪市立大学医学部附属病院・柴田利彦副院長「今までは仮設のテントだったが、寒くなってきたので、陰圧環境のある空調のある場所でやっている。体調の悪い方も来られるので」

柴田利彦副院長。緊急事態宣言が発令された第一波の時から、陣頭指揮をとる責任者だ。

記者「どういう風に現状を認識していますか?」

柴田利彦副院長「やはり爆発的な状況だと思います。病院としてもかなり厳しい状況になってきている」

危機感高まる大阪府 救急搬送される患者の中にコロナ感染者が…緊張を強いられる医療現場

キャプチャ2
対応に追われる大阪府の吉村洋文知事

先週11月27日、大阪府の吉村知事は感染爆発の現実が差し迫っていると危機感をあらわにした。

大阪府・吉村洋文知事(27日)「ステージ3から4に移行する状況にあると思っています。この2週間が勝負だと思っています。」

吉村知事が会見で警鐘を鳴らしたまさに同じ日、大学病院には重症患者が運び込まれていた。すでに自力では動くことが出来ない患者に対し、看護師らは細心の注意を払って治療の準備を進めていた。

大阪市立大学医学部附属病院・柴田利彦副院長「三次救急(重症・重篤患者に対しておこなう医療)の患者全員をコロナを疑ってCTを撮るなどして対応していますが、やはり紛れ込んできます。レントゲンを撮ると肺炎像がある。」

記者「患者自身も感染に気がづいてないケースも?」
柴田副院長「そうですね。三次救急の患者は全員、コロナを持っているという前提であたっています」

特効薬の無い現場…頼りは、積み重ねてきたノウハウ

キャプチャ3
入念にコロナ対策をとった上で患者を受け入れる救急現場

いま、運ばれてくる重症患者の多くは、80歳をこえる高齢者だという。人工呼吸器を外すまでに一週間以上かかるケースも多い。

柴田利彦副院長「アビガンとかレムデシベルなど、ステロイドとかミックスして使っていて、そのうちどれが特効薬になるか期待しましたが、第一波から半年が経った今も、何も特効薬は出ていません。薬の治療方法としては、何も改善していないと思います。」

特効薬が見いだせない中、現場は、自分たちの身を守りながら、患者の命を救うにはどうすれば良いか、経験を積み重ねてきた。
柴田利彦副院長「患者に起こる合併症などにはノウハウはできたと思っています。第一波の時は自分たち(医療従事者)が感染するのではないかということを危惧していましたが、現在はちゃんとした標準予防策をやれば大丈夫だという確証ができました。」

そして、病院が重要視しているのが、治療に必要となる資材の調達。第一波の時にマスクが手に入らなかった反省を教訓に、専属の看護師を配置し、3か月先まで備蓄を備えているという。

医療崩壊を回避するために…決断を迫られる医療現場

キャプチャ4
マスクなどの資材調達を専門に担当する山本千恵師長

資材調達を担当しているのは、現場を知り尽くしたベテランの看護師。

大阪市立大学医学部付属病院中央資材部 山本千恵師長「週に1万5千枚、全スタッフが着けないといけないので、毎日在庫を比べています。いま起きている現状を把握した後に、今何が必要か分かるし、どうすればみんなを守りながらというところで診療の弊害をきたさないよう選りすぐっています。」

ステージ4という感染爆発が現実味を帯びる中、若い学生たちの教育も担っている大学病院の中ではこれ以上にない消毒作業が徹底されている。

さらに、自分の病院だけではなく、応援要請を受けて、ほかの病院に医師や看護師を派遣するのも大学病院の任務。人材確保のために、大きな決定をしていた。

大阪市立大学医学部附属病院・柴田利彦副院長「病棟を1個つぶしたんで、がらんとしています。」

閉鎖した病棟で勤務していた医師や看護師を新たにコロナ対応に振りむけた。大学病院内だけではなく、中等症の専門病院として患者の急増に直面している十三市民病院(大阪市淀川区)に、今月から10人の医師を応援派遣する。できるだけ多くのスタッフに、
新型コロナへの対応ができるようトレーニングを積んでもらわなければならない。苦渋の決断が続いている。

大阪市立大学医学部附属病院・柴田利彦副院長「今朝も、これ以上多くなった時にどうしようかという想定をしようと話はしました。その次、その次を読んでいかないと。一病棟を閉鎖するのにすごい労力がかかる。看護師の投入もすごい時間がいる。一週間、10日かかる。明日からできるわけではありません。」

新たに建設された「大阪コロナ重症センター」看護師の確保に不安

キャプチャ5
医療従事者不足が課題となっている「大阪コロナ重症センター」(大阪市住吉区)

大阪府の吉村知事が12月15日から稼働させたいとしている「大阪コロナ重症センター」(大阪市住吉区)。重症者受け入れのために、府が新たに建設した施設で、ハード面はメドが立ったが、看護師をはじめとする 医療従事者の確保には至っていない。
 
柴田副院長「重症コロナセンターを作ってもらうようにしましたが、どのくらいの働きになるかは未知数で、出来るのも3週間先。それまでの間、持ちこたえなければならない。大阪市のど真ん中にある大学病院としてどうやって地域に貢献しようかということで、みんながんばっています。」

大阪の医療崩壊は防げるのか…現場の必死の対応が続いていく。




スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ