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日本が提出した核廃絶決議案の賛同国が激減 国連総会で採択…核兵器禁止条約に触れず(2020年12月8日配信『東京新聞』)

 日本政府が毎年提出している核兵器廃絶決議案が7日(日本時間8日)、国連総会の本会議で賛成多数で採択された。賛成は150カ国で昨年より10カ国減少。決議案に強く賛同する共同提案国も半減した。来月発効する核兵器禁止条約に触れない内容への不満が、核兵器を持たない国で高まったことが理由とみられる。(柚木まり)

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◆核の影響「認識」 表現が後退

 日本は1994年から国連総会に同様の決議案を提出し、採択されてきた。核兵器使用による壊滅的な人道上の結末について、2018年までは「深い懸念」を示していたが、昨年に引き続き今年も「認識する」との弱い表現にとどめ、核兵器禁止条約にも直接触れなかった。米国の「核の傘」に依存することから、同条約に反対する立場をとるためだ。

 表現の後退はまだある。日本も批准する核拡散防止条約(NPT)再検討会議で過去に合意された措置を「履行すること」との文言を今年は削除。米国が未批准の包括的核実験禁止条約(CTBT)に関しても批准を促す表現を弱めた。

 核保有国の立場に近づくような決議案に、核保有国の米英が共同提案国として名を連ねた。茂木敏充外相は8日の記者会見で、核廃絶に向けて「各国が一致して取り組むことがのできる共通基盤の形成を促す」と説明したが、共同提案国の総数は、昨年の56から26へと半減。核兵器禁止条約が採択された前年の16年(109)と比べると4分の1に落ち込んだ。

◆日本への不満噴出 外務省は米国への配慮認める

 日本の決議案への不満は、先月の国連総会第一委員会(軍縮)でも明らかになっている。ニュージーランドは「核兵器禁止条約の位置づけを下げている」として採決を棄権した。メキシコも、NPTに関する合意を弱めるものだと批判。委員会採択での賛成は昨年より9カ国減った。

 先月19日の参院外交防衛委員会で、共産党の井上哲士氏が、今年の表現の変更について「米国の賛成を得るためではないか」と追求及。外務省の本清耕造軍縮不拡散・科学部長は「核保有国と非保有国の両方から支持されなければ、文書はまとまらない」と答弁し、米国への配慮を認めた。

 加藤勝信官房長官も8日の記者会見で、国連総会本会議での賛成国減少に関して「核兵器のない世界を実現するには、核兵器国を巻き込んで核軍縮を進めることが不可欠」と強調し、日本の立場に理解を求めた。

◆「日本の決議の意義は低下」

 日本国際問題研究所軍縮・科学技術センターの戸崎洋史主任研究員は「日本政府は米国の同意を得て、核軍縮につなぎ留めることにかじを切った。反対する国からは、日本の決議の意義は低下しているように見えている」と指摘する。




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