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「空気が変わった」「春より深刻」 医療関係者がコロナで感じる世間との温度差(2020年12月9日配信『毎日新聞』)

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 「空気が変わった」――。新型コロナウイルスをめぐる世間の変化に、多くの医療関係者が戸惑いを感じている。全国的に自粛ムード一色となった第1波に比べ、時短要請に応じない店舗もあるなど緩みが目立っている。医療関係者と一般の人たちとの「温度差」は広がりつつある。

 「春よりも今のほうが深刻です」。北陸地方にある病院のコロナ病棟で働く女性看護師(26)は訴えた。

 この病院では「第1波」の今春、一般病棟の半分を使ってコロナ専用の5床を確保。当時は患者を受け入れる機会はなかったが、11月末から高齢の感染者が一気に押し寄せ、数日のうちに満床となった。

 コロナ対応で手いっぱいとなっており、さらに感染が広がれば、他の病気の手術など通常の医療の提供ができなくなる懸念もある。

 しかし、これだけコロナがまん延するなか、GoToキャンペーンを利用する人は依然として多いのが現状だ。「第1波」の頃に比べ、マスクをせずに出歩く人も目立つ。

 「遊びに行って感染したとしても、私たちが対応することになる。でも、そんな余裕がなくなりつつあることも分かってほしい」

 東京都杉並区の河北総合病院は11月に入り、コロナ患者用の病床はほぼ満床の状態が続く。杉村洋一院長は「高齢者の入院が増えた。状況は『第1波』に近づきつつある」と指摘する。

 杉村院長が心配しているのは、医師や看護師らの精神的な疲労の蓄積だ。

 同病院の医療スタッフはウイルスを持ち込まないため、感染が広がった今春以降、旅行や外食など私生活での自粛をずっと続けている。

 「先が見えない闘いであり、ストレスはかなりのもの。警戒が緩めば、さらに感染が広がる。国民には手洗いなど基本的な対策の徹底をお願いしたい」と強調する。

 埼玉医科大総合医療センター(埼玉県川越市)でコロナ診療の陣頭指揮を執る岡秀昭教授(感染症科)は11月26日、フェイスブックに危機感を投稿した。

 「現場だって旅行にも飲み会にも行きたい。それを制限して我慢して、世界中でロックダウンしたりしているのはそれなりの怖さがあるウイルスだから」

 メッセージを添付したツイッターは万単位で拡散された。

 岡教授は取材に「世論が根拠のない楽観論に動いてしまうことを懸念する。信頼できる専門家の情報をもとに、政府は正確な情報を流してほしい」とコメントした。【李英浩、島田信幸、鷲頭彰子】




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Author:gogotamu2019
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