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選べる制服(2020年12月10日配信『愛媛新聞』-「地軸」)

 何年も前のことだが、トランスジェンダーの当事者から話を聞いたことがある。女性に生まれ男性を自認する若者だった。小学生の頃からスカートが嫌で嫌でたまらなかったと語っていた

▲体操ズボン姿で毎日通学し、中学生になって「性同一性障害」という言葉を初めて調べた。自分らしく生きようと覚悟ができるまで、「男らしさ」「女らしさ」を求める世の空気に合わせるのが「しんどかった」。そう吐露していたのを思い出す

▲女子生徒の制服にスラックスを追加したり、性別の縛りをなくしたりする形で、制服に選択肢を設ける公立高校が全国的に広がっていると先日の紙面が伝えていた。男子はスラックス、女子はスカート。学校現場にとって当然のことでも、望まぬ制服の着用に悩む子どもたちがいる。その存在に目が向き始めた

▲防寒や動きやすさといった機能面をアピールする学校があるとも記されていた。配慮だけを強調すると、かえって選びにくいかもしれない。選択肢は自然な形で用意されてこそ意味を持つ

▲近所の公立中学校でも来年度から女子制服にスラックスが登場する予定だという。小学6年の娘によると、周りの友達とは「スラックスを選びたいね」と話しているそうだ。動きやすさに心引かれるらしい

▲多様な性を尊重する学校現場の取り組みは、きっと社会にも気づきや良い影響を与える。制服の当たり前が変わる流れを温かく見守りたい。




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