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「勝負の3週間」途中経過を検証 重傷者・死者は悪化度2倍(2020年12月10日配信『日刊ゲンダイ』)

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呼び掛けから2週間(西村経済再生相)

 新型コロナ第3波の勢いが止まらない。9日の感染者は2800人を超え、過去最多を更新した。11月25日に西村経済再生相が「緊急事態宣言」をチラつかせながら、「勝負の3週間」と呼び掛けてから2週間。日刊ゲンダイは途中経過を徹底検証。この2週間で事態は一層、深刻になっていることが分かった。

  ◇  ◇  ◇

 別表は呼び掛け前(11月11~24日)と、呼び掛け後(11月25日~12月8日)の1日当たりの平均値だ。

 感染者数は1・2倍とそれほど増えていないが、重症者数は1・7倍、死者数は2・6倍と大幅増。この間の感染者数に占める死者の割合「致死率」は、0・67%から1・41%へと2倍超に跳ね上がっている。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏がこう言う。

「重症者、死亡者が多いのは、高齢者の感染が多いことが影響しているのでしょう。ただ、この数字はまだ“入り口”です。新型コロナは風邪の一種で冬が流行期。11月は暖かかったですが、これからかなり寒くなると見込まれている。感染者は一段と増え、少し遅れて重症者や死者の増加に表れる恐れがあります。さらに現在、病床や医療スタッフが不足し、医療提供体制が逼迫しつつあります。入院のハードルが高くなっていって、病院に入れない患者が増えれば、重症者、死亡者はさらに増えるでしょう」

 ここへきて、医療提供体制はかなりタイトになっている。

 北海道・旭川市では大規模な病院クラスターにより、医療スタッフが不足。自衛隊が看護官を派遣する事態になった。名古屋市は実際に使える180の病床はすでに埋まっている。大阪や神奈川では、実際に運用している重症病床の使用率は8割を超える。

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北海道旭川市は自衛隊医療派遣

冬本番 医療逼迫でさらに悪化も

 さらに、第3波が厄介なのは、全国隅々まで感染が広がっていることだ。

 7月末に陽性者が確認されるまで長らく感染者ゼロ県だった岩手は、10月末時点まで感染者は累計27人だったが、この1カ月間で一気に増え、9日時点で225人と8倍超に膨れ上がっている。高知は9日、18人の新規感染が確認された。12月のわずか9日間で129人増え、累計281人になった。地方の優等県にも第3波が押し寄せているのだ。

「地方は医療体制が脆弱なところも少なくない。短期間で患者が増えれば、あっという間に病院は逼迫します。感染者が少なかった地方は陽性者は全員いったん入院させる対応を取ってきましたが、難しくなる県も出てくるでしょう」(上昌広氏)

 重症患者を受け入れる近大病院の東田有智病院長は、感染者がさらに増えれば、他の治療にも支障が生じ、「助かる命も助からなくなる」と窮状を訴えた。

 このままでは最悪のクリスマスになりかねない。




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