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時代の空(2020年12月16日配信『琉球新報』-「金口木舌」)

「法廷は天候に左右されないが、時代の空気には左右される」。映画「ビリーブ 未来への大逆転」に出てくるせりふだ。9月に他界した米国の最高裁判事ルース・ギンズバーグ氏(享年87)の半生を描いた作品

▼1970年代、ギンズバーグ氏が勝ち取った裁判に、母親を介護する男性が未婚を理由に介護費用の税金の控除が受けられないのはおかしいという訴えがある。当時、控除を受けられるのは女性と既婚男性のみだった

▼「介護は女性が担うもの」という性別役割分業を固定化する法律は、男性にも不利益を与えていることを認めさせた。生涯を通して全ての人の権利を擁護・推進した

▼日本にも似た事例がある。婚姻歴のないシングルマザーに、これまで適用されていなかった税金の控除が本年度から認められることになった。当事者団体の根強い要請が国会議員を動かし、画期的な税制改正となった

▼離婚・死別の母子世帯と異なり控除が適用されない未婚の場合、保育料や公営住宅の家賃の算定で高くなり、不利益があった。法制定時に比べ、時代の空気の変化を議員が理解したことが大きい

▼「真の変化は一歩ずつもたらされる」とは、ギンズバーグ氏の言葉。人の考えや価値観は急に変えることはできないが、時代の空気をつくるのは私たち。どのような空気にするかは私たちの意識にかかっている。



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解説
「博士と彼女のセオリー」「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」のフェリシティ・ジョーンズ主演で、実話をもとに史上初の男女平等裁判に挑んだ女性弁護士を描いたドラマ。のちにアメリカで最高裁判事を務めることとなるルース・ギンズバーグは、貧しいユダヤ人家庭に生まれ、努力の末に名門ハーバード法科大学院に入学する。
 夫マーティの協力のもと彼女は大学院を首席で卒業するが、女性であることを理由にルースを雇い入れる法律事務所はどこにもなかった。
 やむなく大学教授となったルースは、男女平等の講義に力を入れながらも、弁護士への夢を捨てきれずにいた。やがてある訴訟記録を目にし、それが歴史を変える裁判になると信じたルースは自ら弁護を買って出るが…。
 ルース役をジョーンズが演じるほか、彼女を支え続ける夫役を「君の名前で僕を呼んで」のアーミー・ハマー、伝説の弁護士役を「ミザリー」のキャシー・ベイツがそれぞれ演じる。監督は「ディープ・インパクト」のミミ・レダー( 映画.com)。

2018年製作/120分/G/アメリカ
原題:On the Basis of Sex
配給:ギャガ








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gogotamu2019

Author:gogotamu2019
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