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コロナ禍、看護師悲痛「夜間は戦場」 仮眠とれず オムツして業務も(2020年12月20日配信『産経新聞』)

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 新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、医療の最前線に身を置く看護師たちがギリギリの闘いを続けている。東京都は医療提供体制の警戒度を最高レベルの「逼迫(ひっぱく)している」に引き上げ。基幹病院は昼夜を問わず入院患者を受け入れており、使命感で献身する看護師らの疲労困憊(こんぱい)ぶりはもはや限界に近い。「夜間帯の現場は戦場」「どれだけ入院患者が増えても人員が補充されない」。悲痛な叫びは、コロナ対応の長期化と慢性的な人手不足に苦悩する医療現場の実態を示している。(三宅陽子)

 都内の病院で、中等症のコロナ患者を受け入れる専門病棟に勤務する40代の女性看護師がインタビューに応じ、コロナ第3波の実態を明かした。

 都内で連日過去最多の感染者を更新していた今月中旬。入院患者は一時、40人に迫る勢いを見せ、病棟で働く看護師の数を上回った。「患者はどこまで増えていくのか」。多い時で1日10人近くを受け入れたこともある。入院患者の増加はスタッフの負担増に直結するが、人員は補充されないまま時が過ぎている。

 入院してくるのは主に高齢者で、80代や90代の姿も珍しくはない。寝たきりや認知症の人らもおり、看護師らは通常業務のほか、食事や寝起き、排泄(はいせつ)などの介助業務にも追われる。感染が疑われる症状が出て、免疫力が低下していたり、持病があったりする高齢者も受け入れており、病棟には「院内感染は決してあってはいけない」との緊張感が張り詰めている。

 夜勤はさらに過酷だ。稼働する看護師は基本4人だが、夜間帯であっても入院患者は運ばれてくる。ナースコールも鳴りやまず、「苦しい」「早く来て」といった訴えに一つ一つ対応していかなければならない。その間にも、寝返りのできない高齢者が床ずれをしないよう体の向きを変えてあげたり、トイレの介助を行ったり…と必要な仕事は次々とわいてくる。

 夕方から翌朝までの16時間近くを少しの仮眠もとれず、ノンストップで働き続けるスタッフもいる状況だ。別の病院のコロナ病棟で働く看護師の中には、夜勤帯の忙しさを見据え、「トイレに行く時間が取れないこともあるから」と、大人用のオムツをして業務に当たる人もいると聞く。

 だが、どんなに忙しくても患者の訴えを「聞き流すことはできない」と感じている。些細(ささい)な要望もできる限り応えてあげたい。「この病気の怖さは本人に自覚症状がなくても急激な容体の悪化があること。医師がすぐに対応に当たっても間に合わないこともある」

 コロナに感染して亡くなった人を収容する「納体袋」に包まれた遺体を前にしたときの思いを、どう表現していいか分からない。感染患者と家族は感染防止のため、入院中は面会ができない。愛する人にみとられることも許されず、息を引き取る患者たち。訃報の知らせを受ける家族の思いを考えると、やりきれない気持ちでいっぱいになる。遺族には患者の入院時の様子や言葉を伝えてきた。

 コロナ患者の対応に明け暮れる日々の中で、自身の生活も様変わりした。感染が拡大した今春以降、ほぼ職場と家の往復を続ける。仕事から帰ればすぐに風呂場に向かい、同居する高齢の両親とは同じ部屋で過ごすことや会話もしないように努める。食事は一人、別の部屋で済ませている。

 感染防御は徹底しているが「もし家族を感染させてしまったら」との不安は消えない。入院患者らへの影響を考えれば、休みの日なども不要な外出はしないと決めている。「現場はとにかく人が足りないが、スタッフは必死にストレスに耐えながら、患者と向き合っている」。女性は切実に訴える。




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Author:gogotamu2019
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