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新型コロナ患者 医師に唾吐きかけ、音信不通も…医療従事者の疲弊顕著(2020年12月26日配信『産経新聞』)

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 新型コロナウイルスの影響で各地の医療体制が逼迫(ひっぱく)する中、医療従事者の疲弊が顕著になっている。感染を警戒して神経が張り詰め、理不尽な行動を取る患者に振り回される。旅行や会食に制限を設けられ、気分転換や休息とも縁遠い。「気持ちの持ち方が難しい」。診療にあたる男性医師(45)が取材に応じ、最前線の現実を明かした。(鈴木俊輔)

 「俺をばいきん扱いするのか!」。大阪市内の総合病院で怒号が飛んだ。声の主は、発熱症状を訴えて来院した男性患者。マスクにゴーグル姿の医療従事者を見るなり怒りを爆発させ、唾も吐きかけたという。「何の防護もせずに検査をしろというのか」。直面した男性医師が憤る。

 感染拡大以降、同病院では数人の陽性者が連日出ている。一部には、理解に苦しむ行動を取る人がいる。

 検査結果を自宅で待つように伝えた男性とあるとき、音信不通になった。何十回も連絡してようやく出た男性の電話口からは、にぎやかな騒ぎ声が漏れ聞こえてきた。飲食店のようだった。医師が男性に陽性だと告げると、「最悪。なんで入院なの」と愚痴をこぼされた。

 別の男性の場合、健康診断のエックス線写真で肺炎の症状がみられると指摘すると、他の医療機関で「すでに陽性と診断されていた」と明かされた。

 医師は「一部の理解しがたい行動で、感染が広がっているケースがあるのも事実だ」と話す。

 ■常に不安

 医療従事者として、感染への不安は常につきまとう。感染が判明すれば病棟の閉鎖や、一般の入院患者への影響も考えられる。「責任を取りようがない」。寝つきが悪い日も増えた。

 ストレス発散の手段がないのも苦痛だ。病院では今年3月以降、一切の会食や旅行が禁じられた。「Go To」効果で各地がにぎわった時期も、自宅と病院を往復するだけの日々。コロナで経営も悪化し、冬の賞与は前年比で7割も減った。医師は「自分たちが我慢している会食や旅行で感染した人を診察するのは、正直、複雑な気持ちもある」と打ち明ける。

 ■自由ない

 感染対策として、医師や看護師の行動を制限する医療機関はこの病院だけではない。

 医療機関検索サイトを運営する「eヘルスケア」(東京)の調査では、新型コロナの検査・治療の両方を行う医療機関のうち、55%が外食や会合を制限。また都道府県外への移動も39%が制限していた。

 「仕事に対しては忙しくても使命感があるが、私生活の自由がないので、気持ちの持ち方が非常に難しい」と医師。「リスクが高い行動をとれば、感染するのは当然。感染を減らすために会食や旅行の自粛に従ってほしい」と求めた。




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