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郷原信郎「これだけは言いたい!」;安倍前首相は潔く議員辞職すべき…秘書は罰金刑で済まない(2020年12月28日配信『日刊ゲンダイ』)

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郷原信郎弁護士
元東京地検特捜部検事。1955年、島根県生まれ。東大理学部卒。83年検事任官。「告発の正義」(ちくま新書)、「虚構の法治国家」(講談社)など著書多数。

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秘書が虚偽説明を続け、安倍前首相に虚偽答弁を続けさせていたというのか(「桜を見る会」での安倍前首相)

「桜を見る会」前夜祭における費用補填をめぐる問題で、東京地検特捜部は、12月21日に安倍晋三前首相本人の事情聴取を行い、同24日に不起訴処分とし、配川博之公設第1秘書を政治資金規正法違反(収支報告書不記載)で略式起訴した。

 安倍氏の不起訴について検察は「収支報告書の作成に関与し、不記載を認識していたという証拠はない」と説明している。しかし、安倍氏が費用補填を知らなかったとすれば、費用補填について、その公設秘書から虚偽説明を受けていたことになる。秘書は毎年、前夜祭の費用を政治資金で補填していたのに、政治資金収支報告書に記載しないという「犯罪」を独断で繰り返し、昨年秋、国会での追及を受けた際に、安倍氏から費用補填の有無について説明を求められて虚偽説明をし、首相としての国会答弁で虚偽答弁を続けさせたというのだろうか、そうだとすれば、まさに「憲政史上、最低・最悪の公設秘書」だったことになる。

本当に「独断」だったのだとすれば、刑事処分も、略式起訴・罰金で済むとは思えない。何年間にもわたって、「単独犯」で前夜祭の費用補填についての収支報告書不記載の犯罪を重ねた上に、安倍氏にも虚偽説明をして国会で虚偽答弁させ、今年春の収支報告書を提出するに当たっても、安倍氏に無断で、昨年春の「前夜祭」の収支を記載せずに報告書を提出したことになる。それが、すべて秘書の独断で行われた犯罪の発覚を免れるための隠蔽行為だったとすれば、犯罪の情状は最悪であり、不記載の総額が3000万円程度であっても、罰金で済まされるとは思えない。

 むしろ、秘書が略式起訴・罰金刑になったのは独断で行った悪質な犯罪でないからではないか。そうだとすれば、検察当局は、むしろ、安倍氏が費用補填を実質的に容認していたと判断していることになる。

 国会議員の秘書は議員に生殺与奪権を握られた不安定な身分だ。多くの秘書がパワハラに耐え、中にはリクルート事件での竹下登元首相の秘書の青木伊平氏のように、議員の「政治とカネ」の問題で自殺に追い込まれた秘書もいる。最近では、有権者への香典贈与の公選法違反の疑いを報じられて経産大臣を辞任した菅原一秀衆院議員は支持者らに対して「秘書が週刊誌と結託して自分をはめた」などと説明して秘書の名誉を著しく毀損した。もう、これ以上、国会議員秘書の悲劇が繰り返されてはならない。

 国会で嘘に嘘を重ねてきた安倍前首相は、検察でも嘘をつきとおし、秘書を「大悪人」に仕立て上げてまで、さらに嘘をつき続けるのだろうか。前首相として、これ以上醜態をさらすことなく、潔く議員辞職して政治家を「投了」すべきだ。




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Author:gogotamu2019
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