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全国初 手話サポート 松山宮田郵便局 兵頭さん発案(2020年12月30日配信『愛媛新聞』)

ビデオ通話「通訳」好評

キャプチャ
タブレット端末を前に手話をする松山宮田郵便局の兵頭晶子さん=8日、松山市宮田町

【マスク日常化 口元見えづらく】

 新型コロナウイルスで欠かせなくなったマスクで相手の口元が見えづらく、コミュニケーションに不自由さを感じる聴覚障害者がいる中、松山宮田郵便局(松山市)が8月から、マスクを外した状態でタブレット端末のビデオ通話を使い手話で接客する「手話の郵便局」を展開している。同局によると、郵便局でビデオ通話使用の手話サポートサービスは全国初で、発案した兵頭晶子さん(52)は「全県や全国に広まり、手話ができる人も増えれば」と期待する。

 兵頭さんが手話に興味を持ったのは約30年前。当時の職場の後輩が耳が不自由で、後輩やその友人との手話に加わろうと週2回ほどの手話サークルに入った。郵便局に勤めるようになった後も研修などを通して手話を学び、手話通訳士の資格を取得した。

 いつしか、聴覚障害者が兵頭さんがいる郵便局を探して訪れることが増え、中には「東の方におる」とのうわさだけを頼りに訪問した人も。「聴覚障害者の利便性向上を」と約3年前に発案したのが、ビデオ通話を使うサービスだった。

 郵便局ではすでに、高齢者宅を訪問して安否確認などをするサービスのためにタブレット端末が導入されていた。ただ、当時は肝心のビデオ通話アプリがないため実現しなかった。2020年に入り、新型コロナの感染拡大を受け、郵便局間の会議などのためビデオ会議アプリが導入されたことで6月に再提案。中予地域での会議などでも認められ、トントン拍子で8月25日からサービスを開始した。

 中予地域の97郵便局が対象で、兵頭さんがいる松山宮田郵便局とビデオ通話でつなぎ、手話で郵便や貯金、保険について各種相談をする。11月末までの3カ月間に9人が利用し「待ってでも手話の方がいい」と好評。別の郵便局の局員から「(利用者の)あんな笑顔見たことがない」との声もあり、松山宮田郵便局の西田重富局長は「利用者にも喜ばれて問い合わせも多い。もっと広まればいい」と太鼓判を押す。

 11月下旬には、松山市本町6丁目の県視聴覚福祉センターで手話の郵便局の体験会講座が開かれた。聴覚障害者の女性がタブレット端末に向かって手話をする中、画面に映る兵頭さんが要件を聞き、「カード再発行の用紙を渡して」と女性のそばにいる郵便局員役に指示し、円滑な意思疎通を披露した。

 一方、現時点で手話サービスに対応できるのは兵頭さんのみ。兵頭さんはサービス開始がゴールとは思っておらず「どこの郵便局に行っても対面で手話の対応ができるようになるのが目標。いつかは郵便局だけでなく、手話が日常の風景になればいい」と笑顔で語った。




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