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冬の換気は「室温18度・湿度40%以上」を維持しながら 「住まいが暖かくなれば疾患予防、重症化リスクも軽減」と専門家(2020年12月31日配信『AERA.com』)

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 新型コロナ第3波が到来の只中にある今、家庭内でも万全にしておきたい。注目すべきは正しい換気に加え、室温と湿度。しっかりとした管理が必要だ。AERA 2020年12月28日-2021年1月4日合併号は、注意点や対策を専門家に聞いた。

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 日本リスク学会の「環境表面のウイルス除染ガイダンス」によると、新型コロナは37度では1日後、22度では7日後まで感染力があるが、4度では14日後でも感染力はほとんど落ちない。つまり、温度が低いと感染リスクが高まると考えられる。

 では、室温は何度に保てばいいのか。世界保健機関(WHO)は18年に冬の住宅の最低室内温度を「18度以上」と勧告しており、厚労省もコロナ予防のための室温として参考にしている。慶應義塾大学の伊香賀俊治教授(日本建築学会副会長)は「18度以下の家は寿命を縮める」と警鐘を鳴らす。

「北海道は冬季死亡増加率が全国で一番低い。これは北海道の住宅の気密性が高く、室温が高いことと関係しています」

 伊香賀教授によると、北海道の冬場の居間の平均室温は20度。それに対し、四国や九州では平均室温が15度以下の県もあるという。室温が低いと血圧が上がりやすくなり、脳卒中、心筋梗塞などのリスクが高まる。呼吸器系疾患にもかかりやすく、かつ重症化しやすくなるという。

「住まいが暖かくなれば、さまざまな疾患の予防となり、コロナの重症化のリスクを軽減できると考えられます。また、足元の皮膚温度を1度上げるだけで、試験の正答数が10ポイント以上上がったという調査もあり、集中力向上も期待できる。冷えを軽減させるだけでも、在宅ワークがはかどります」(伊香賀教授)

 部屋を暖める場合は、エアコンやパネルヒーター、ホットカーペットなどを併用するといい。エアコンだけだと湿度が下がりすぎるが、ホットカーペットなどで足元だけ温めても、体全体は温まらないからだ。

 次に湿度。ウイルスは湿度40%以下になると、風に乗って広まりやすくなる。また、口腔内が乾燥すると衛生状況が悪くなり、感染症にかかりやすくなることも知られている。湿度は40%以上を保ちたい。

 湿度を高めるためには加湿器をつける、エアコンの近くに濡れたタオルを干すなどが有効だ。ただし、断熱材が使用されていなかったり、換気がよくない家の場合、結露が発生してカビの原因にもなる。結露が発生しやすい場所にはプチプチ緩衝材を貼って対策したい。

 加湿器自体もカビ繁殖の温床になる。水は毎日交換し、ときどきクエン酸水などを使って掃除するとよい。

 ちなみに、住宅は2時間に1回、空気を入れ替えることが義務付けられているのに対し、店舗などの場合は利用者数に応じて換気回数を多く設定することが義務付けられている。

「正しく換気が行われているなら、オフィスなどではそこまで換気に過敏になる必要はありませんが、気になる人は小さな空気清浄機や加湿器を持ち込むのもよいでしょう」(東京理科大学の倉渕隆教授)

(ライター・井上有紀子)

※AERA 2020年12月28日-2021年1月4日合併号より抜粋



暖房をつけているのに「寒い」は換気しすぎ 正しい窓開けのタイミングと時間は?(2020年12月31日配信『AERA.com』)

井上有紀子

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「空気がよどんでいる」と感じたら、窓を少し開けよう。換気状況を調べる二酸化炭素濃度を測るセンサーは「1万円以上の機器が信頼できる」(倉渕隆教授)(撮影/写真部・小黒冴夏)

 冬の換気は寒さとの闘い。換気だけして室温と湿度が下がれば逆効果になりかねない。AERA 2020年12月28日-2021年1月4日合併号は、適切なタイミングと時間、そしてその方法を聞いた。

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 新型コロナウイルスの感染対策として換気が推奨されている。だが冬本番を迎え、換気の徹底とともに寒さが気になるようになってきた。東京理科大学の倉渕隆教授(空気調和・衛生工学会副会長)はこう話す。

「新型コロナの感染者と至近距離で15分間密室にいたら感染したという事例もある。換気は必須ですが、換気をしすぎると室温が下がり、部屋を暖めると今度は湿度が下がる。冬の換気は、室温・湿度とのバランスを保つ必要があります」

 暖房をつけているのに寒いと感じるなら、換気のしすぎだ。

 感染防止に必要な換気量は研究段階だが、厚生労働省は感染リスクの高い状況を回避するための環境として「1人あたり1時間30立方メートル」を推奨している。建築基準法では小規模建物は20立方メートル以上、建築物衛生法で大規模建物は30立方メートル以上と定められており、近い水準だ。住宅の場合はこの基準ではないが、例えば30坪の家で4人暮らしの場合、1人あたり1時間30立方メートルの換気量が確保されるようになっている。つまり、まずは建物についている換気システムや窓を正しく使うことが重要だ。

 建築基準法が改正された2003年7月以降に建てられた住宅の場合、24時間換気システムがある。ただし、この機能を使いこなしていない家も多い。ダイキン工業の広報・野呂朋未さんにポイントを聞いた。

「まず、24時間換気システムのスイッチをオンにして、換気口を開けましょう」

「24時間換気システム」のスイッチは、浴室などについていることが多い。各部屋の壁にある「換気口」から外の空気を入れ、浴室やトイレの天井にある「排気口」から出してくれる。

 また、部屋の壁に取り付けられた換気口は、外の空気を取り込むためのものだが、周囲の壁が外気によって黒ずむ、寒いなどの理由によって、閉じたままにしている家もある。台風や大雨などの場合をのぞき、開いたままにしておくのが基本だ。換気口の中にあるフィルターは、汚れたら洗うと換気の性能が上がる。

 住宅の広さに対して住む人数が多い場合は、24時間換気システムがない住宅と同じ対策もしたほうがいい。

 24時間換気システムがない住宅では、定期的な窓開け換気で外の空気を取り入れる必要がある。対角線上にある2カ所の窓を開けるのが最も効果的だが、窓が一つしかない場合はキッチンやトイレにある換気扇も併用するとよい。

「一般住宅の場合、1時間に10分が目安となりますが、一度に10分開けるより、2回に分けて5分間ずつ開けたほうが効率的。また冬場は夏場と比べて室内と室外の温度差が大きく、暖かい空気が冷たいところに逃げようとするため、窓を開けると空気が自然に流れやすくなります。それに加えて、冬は風も強いので、夏場より少し短い時間でも必要量の換気ができます」(野呂さん)

 窓を開けるといっても全開にする必要はなく、空気調和・衛生工学会によると、5~10センチ程度で十分だという。また、窓を開ける際は暖房のスイッチを切らないことも大切だ。

 もし正しく換気ができているのか知りたい場合は、CO2センサーで二酸化炭素濃度を測定するという方法もある。1人あたり30立方メートルの換気量は、二酸化炭素濃度が千ppm以下(空気中の二酸化炭素濃度が0.1%以下)と置き換えられるという。

「二酸化炭素濃度が上がると、集中力の低下や熟睡できなくなるなどの弊害もあります。24時間換気システムがついている家であっても、寝る前、起き抜け、帰宅時など、空気がよどんでいると思ったら、暖房をつけたまま、少し窓を開けましょう」(倉渕教授)

 感染対策を考えるなら、換気に加え、空気清浄機を使うとさらに効果的だ。現在販売されているほとんどの空気清浄機に、会話時に出る大きさの飛沫をキャッチできるフィルターがついている。エアコンの気流に乗る場所やエアコンの真下に置くとよいという。窓の近くに置けば、花粉対策にもなる。(ライター・井上有紀子)

※AERA 2020年12月28日-2021年1月4日合併号より抜粋




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