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高齢女性が餓死、息子とも無戸籍…生活保護受けず水と塩で飢えしのぐ(2021年1月7日配信『読売新聞』)

 大阪府高石市の民家で昨秋、住人の高齢女性が餓死した。息子と同居していたが2人とも戸籍がなかった。無戸籍でも生活保護は受給できるが、2人は申請できないと誤認していたとみられ、息子は周囲に「無戸籍だったから助けを呼べなかった」と漏らしたという。地域も行政も困窮に気づかないまま起きた悲劇だった。(浦野親典)

無戸籍の親子が暮らし、高齢の女性が餓死状態で見つかった民家(大阪府高石市で)
 女性の遺体が発見されたのは、昨年9月22日朝。49歳とされる息子が地元の自治会長(79)宅を訪れ、「母親が亡くなりました。警察を呼んでもらえますか」と説明し、発覚した。

 関係者によると、女性は1階のベッドであおむけで死んでいた。体はやせ細り、栄養失調で数日前に餓死していたと判明した。息子も衰弱し、入院した。

 女性は長崎県・五島列島出身の戦争孤児で、当時78歳だったとされる。約20年前に引っ越してきて、2階建て住宅で内縁の夫と息子と3人で暮らしていた。

 2016年に夫が死亡。数百万円の遺産で生活してきたが、昨年8月下旬に底をつき、知り合いにもらったそうめんを食べてから死亡までの3週間、2人は水と塩で飢えをしのいでいたとみられる。

 女性は近隣住民とのあいさつを欠かさず、生活に困っている様子はなかった。「8月末で引っ越す」と話し、家財道具も住民に譲渡。9月以降は雨戸が閉まったまま夜も電気が付かず、周囲は空き家だと思っていたという。自治会長は「生活苦を早く察知してあげられたら」と悔やむ。

 理由は不明だが、女性も息子も戸籍がなかった。息子は関係者に「無戸籍だったため、救急車を呼ぶことや市役所への相談ができなかった」と説明。生活保護も受けていなかったという。

 女性の夫の死亡届が出された後、固定資産税徴収を担当する高石市は夫の戸籍を調査。夫の親族が相続を放棄したため「民家は空き家状態」としたが、現地調査は必要なく、2人の存在を知ることはできなかった。

 市関係者は「現地を訪ねていれば、存在を把握できたのではないか」とし、死亡届が提出された場合に住家を訪問して実態を調査することも検討。一方、国などは、無戸籍でも生活支援が受けられることを知ってもらおうと、周知を図っている。




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