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「お客様は神様です」はサービスを提供する側の姿勢(2021年1月10日配信『熊本日日新聞』-「新生面」)

 「東京五輪音頭」などで知られる昭和の国民的歌手三波春夫さんのキャッチフレーズは「お客様は神様です」だった。広く世間に浸透していくうちに、三波さんの真意とは違う使われ方になっていった。三波さんの長女美夕紀さんが、三波さんのオフィシャルサイトにそうつづっている

▼客を神とみて、あたかも神前で祈るときのように澄み切った心で歌うという、三波さんの心構えを表現したものだ。それがいつの間にか、クレームをつける際の格好の言い分になってしまっていったと

▼神様意識に加え、コロナ禍で社会活動が制約されている不満のはけ口となっているのか、客が従業員に威圧的な言動や理不尽な要求を突き付ける「カスタマーハラスメント」(カスハラ)が深刻化している

▼労働組合「UAゼンセン」が先日、流通やサービス業に従事する組合員へのアンケート結果を発表したが、20・3%がコロナ絡みのカスハラを受けたという。勝手に営業時間を短縮するなと2時間以上クレーム、商品の袋詰めを断ったら暴言、などの実例も挙げている

▼県内でも1日の新規感染者が100人を超えるなど、全国的に感染拡大が止まらない。緊急事態宣言は首都圏以外にも拡大していきそうだ。ますます我慢を強いられる中、カスハラも増えはしないか心配になる

▼「お客様は神様です」はサービスを提供する側の姿勢であり、受ける側が引き合いに出すものではなかろう。そもそも、理不尽な要求や暴言を口にする神様など存在するはずがない。




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