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新成人よ希望を抱け 1本1万円の本革ベルトに込めた町工場のエール(2021年1月11日配信『東京新聞』)

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伸縮性のあるベルトを手に、新成人への思いを語る長沢猛臣社長(右)

 新型コロナウイルス感染対策に伴うテレワークや外出自粛でビジネス用品の需要が落ち込み、東京・下町に集まる皮革工場が苦境にあえいでいる。「今こそ未来の消費者に革の魅力をアピールしたい」。葛飾区の町工場は、自慢の技術を詰め込んだ本革ベルトを区の新成人4300人にプレゼントする計画だ。「業界全体を盛り上げたい」との決意も込めて。(加藤健太)

◆本革なのに、座ると…「伸びるベルト」

 江戸時代からの花の名所「堀切菖蒲園」近くの住宅街に、ベルト一筋、創業54年の「長沢ベルト工業」の工場がある。革の裁断からバックル(留め金)の取り付けまで、熟練の職人8人が手分けして製品を一貫生産している。

 11日の成人の日を控えた作業場には、化粧箱が積み上がっていた。店頭価格1万円の本革ベルトが入る。独自に開発した伸び縮みするベルトだ。見た目は普通だが、座ると穴2つ分、ベルトが伸びて、おなか回りの圧迫感が和らぐ。本来はハンドバッグに使う、しなやかな牛革を選び、芯材にゴムを使うことで体勢に合わせた伸縮性を高めた。

 最近、着心地が楽なストレッチ素材のファッションが流行していることに刺激され、2代目社長の長沢猛臣たけおみさん(46)が「快適な本革ベルトを作りたい」と、研究を重ねてきた。念願の新商品は昨年2月に発売。ヒットへの期待を高めていたところにコロナ禍が襲った。

◆テレワーク拡大で苦戦する革靴や名刺入れ

 靴やかばん、名刺入れといった革製品の需要は落ち込んでいる。日本皮革産業連合会(台東区)の統計によると、昨年4月からの半年間、革靴の販売額は、前年同期に比べて約25%減となり、かばん類も低迷している。

 長沢ベルト工業も、頼りにしていた一部の取引先からの注文が止まった。廃業する同業者も現れる中、「自慢の商品のアピールで活路を開こう」と新成人へのプレゼントを決めた。

◆暗い顔する同業者にもエール

 11日の式典の来場者に2500本のベルトを手渡しする予定だったが、7日に緊急事態宣言が再び出され、式典がオンライン開催となり、手渡しできなくなった。用意した2500本のベルトは男性用が3センチ幅、女性用が2センチ幅でともに黒色。材料費だけで300万円を投じ、1カ月半かけて完成させた。

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新成人に贈られる本革ベルト。伸縮性があり、座った時などに穴2つ分伸びる

 区の新成人は4300人おり、長沢さんは区を通じて全ての新成人に配りたいとの考えで、どうやったら届けられるかを区と協議している。

 長沢さんは「就職難などで大変な若者たちに将来への希望を感じてほしい。コロナで暗い顔をしている同業者を前向きな話題で勇気づけたい」と力を込めた。
 ベルトは一般向けにも自社のホームページからオンライン販売している。で検索を。

「長沢ベルト工業」➡ここをクリック




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Author:gogotamu2019
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