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(論)コロナ医療支援2021年1月12日)

コロナ医療支援/現場に合わせ使いやすく(2021年1月12日配信『河北新報』-「社説」)

 政府は、東京など1都3県に新型コロナウイルス感染拡大を抑えるための緊急事態宣言を出した。

 重症者の増加で医療崩壊寸前に追い込まれ、これ以上悪化させられないと判断したとみられる。

 日本は欧米に比べて、病院の数は多く、病床数も総計で90万床に上る。

 他方で、1病院当たりの病床数は300~600床の中小規模が目立つ。循環器内科、整形外科など細かい診療科に分かれ、医師は通常の診察に追われる。

 コロナ向けのベッド数を一気に割けないために、すぐに埋まりやすい。こうした構造的な問題も逼迫(ひっぱく)の要因とされている。

 国は、本年度第3次補正予算案などで、医療機関への財政支援策を打ち出した。

 取りあえず、制度を有効活用しつつ拡充を図っていくしかないものの、相変わらず使い勝手の悪さを指摘する声が聞かれる。

 医療従事者の立場を考慮し、適用要件の緩和やスムーズな事務手続きに心を配るべきだろう。

 昨年12月に決定された追加支援策は、コロナ患者を受け入れている病院に対する経済的なサポートに主眼を置いている。

 首都圏と宮城県、大阪府など感染者の多い地域を対象とする。重症者用に確保する病床1床につき1500万円、軽症者向けなどに450万円を支給する。

 治療には通常の数倍の人手を要する。1床増やすには医師らスタッフを準備しなければならず、支援金を人件費などに充ててもらう。

 感染症から回復した高齢者らを受け入れ、入院などのケアを続ける医療機関には、通常の診療報酬を3倍に引き上げる。

 最前線に医師を送る派遣元の病院に対する経済支援と、院内の感染拡大防止策も盛り込んだ。財源には予備費を充てる。

 メニューは多岐にわたる半面、手間のかかる申請手続きを要し、重荷にならないかと心配になる。

 例えば、経費の用途ごとに上限額があったり、申請期間が短かったりする。

 支援策の決定は昨年12月末ぎりぎりにもかかわらず、ことし3月までの対応を想定し、2月末までの申請を求めている。

 年度末の繁忙期に差し掛かる。スタッフの多くないところでは事務作業を圧迫する場面も懸念される。

 一括で交付し、十分な期間を設けるべきではなかったか。せっかくの支援システムである。活用しやすい運用にしてこそ、うまく回るというものだろう。

 医療危機の即効薬は見つからないのが現状だ。いまは小手先でも支援措置を使い切り、実態を改善させることが重要と思われる。




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