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<新型コロナ>厳寒の中、未明の路上に210人…野宿に慣れない姿も 緊急事態宣言下の新宿駅周辺ルポ(2021年1月15日配信『東京新聞』)

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約80人が野宿をしていた新宿駅西口周辺=新宿区で

 新型コロナの影響で生活が苦しくなり、住まいを失った人たちは、厳しい寒さの中、どのように過ごしているのだろうか−。困窮者支援を続ける社会福祉士の根本真紀さん(41)=埼玉県川口市=らと10日未明、新宿駅周辺を見て回った。 (中村真暁)

 「寒すぎて外で寝られない。だから朝まで歩く」

 終電間際のJR新宿駅。東口と西口をつなぐ通路を歩いていた20代の男性は、こう漏らした。ニット帽にジャケット姿で、手には大きな手提げかばん。家族との関係が悪く、約2年前に家を出て、野宿などを続けている。

 今回、駅周辺を見て回ったのは、根本さんを含め、困窮者支援の問題に関心がある会社員や公務員ら有志8人。午前1時から4時にかけて野宿者らを目視で数えた。

 住まいがなければ、野宿などをせざるをえない。夜間に調査したのは、昼間に比べて、より実態に近い人数を把握できると考えたためだ。

 その結果、野宿や徘徊(はいかい)をしていたのは約210人。都の調査では昨年1月、新宿区内で路上生活者が106人、8月の調査で96人確認された。いずれも昼の調査。昼と夜などの違いがあるので単純に比べられないが、今回数えた人数は約2倍に相当する。

 昼間は混雑する西口の風景は深夜、静寂に包まれる。タクシー乗り場の近く、コンクリートの壁沿いや階段の隅に、段ボールを敷布団代わりにして寝る人や、寝袋に入って体を丸める人たちがいた。その数は約80人。

 野宿生活に慣れないのか、座布団代わりの新聞紙に座り、うとうとする人や、寝入ってしまうのが怖いのだろうか、立ったまま壁にもたれ掛かる女性も。

 都は昨年12月から、住まいを失った延べ約300人にビジネスホテルを提供している。新宿区によると、区窓口からの利用者は8日時点で65人。

 こうした施策などによって新宿駅周辺の野宿者の増加に一定の歯止めが掛かっているのか、それとも増え続けているのか…。
 路上生活者の支援政策などを研究する市民団体「ARCH(アーチ)」の河西奈緒共同代表は、約210人という人数について「厳しい寒さの中を野宿するのは大変なことで、命の危険もある。これだけの人が確認されたのは衝撃だ」と話す。

 コロナの収束は見えず、困窮者へのさらなる影響が予想される。河西さんは「今後、家賃を支給する住居確保給付金などの期限が切れ、住まいを失う人が増える可能性がある。すでに野宿をしている人も含め、誰も取り残されない視点から、中長期的な視野で支援をする必要がある」と指摘する。




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