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“醜悪の極み”二階幹事長の代表質問 自民党にも鉄槌が必要(2021年1月21日配信『日刊ゲンダイ』)

 これが国権の最高機関である国会の場に立つ総理大臣・与党議員の姿なのか。衆院本会議で20日始まった、菅首相の施政方針演説など政府4演説に対する各党代表質問の国会中継を見ていた国民は愕然としたに違いない。マトモな質問をしていたのは、野党・立憲民主党の枝野代表と、安倍前首相の「桜を見る会」の問題について真相解明を求めた逢坂議員だけだったからだ。

 最初に質問に立った枝野は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国内の医療提供体制が「逼迫というより、もはや崩壊だ」と指摘し、11都府県への緊急事態宣言再発令などの政府対応が「後手に回った」と批判。「最悪を想定した対応へと根本的に転換すべきだ」と訴えたほか、医療機関を支援するため、感染者の受け入れに伴う費用などを事前に全額補償するよう要求。立憲など野党4党が提出した医療従事者に対する慰労金の再給付法案への賛同を求めた。菅が意欲を示す東京五輪・パラリンピックの開催を巡っても、枝野は「希望的観測だけで走るのは無責任」と訴え、「万一の事態に備えた『プランB』はどのように検討、準備しているのか」などと声を張り上げ理路整然と追及した。

■菅答弁は官僚原稿の朗読会

 緊急事態宣言を再発令したものの、具体的なコロナ対策は国民任せで、自助頼みとなっている菅政権。

 そんな政府の後ろ向きの姿勢に対する国民の不信や不安といった切実な声を、枝野は代弁して政府にぶつけていたわけだが、答弁に立った菅の姿は酷いものだった。

 枝野がわざわざ「ご自身の言葉で示して」と呼び掛けたにもかかわらず、相変わらず用意した官僚答弁の原稿をひたすらフゴフゴと棒読みするだけで、まるで「朗読会」のようだったからだ。

 肝心要のコロナ対策についても、「強力な対策を講じることで、何としてもこの感染拡大を食い止めていく決意だ」と精神論を説くばかりで具体的な中身はゼロ。対応が後手に回ったとの指摘については、反省の言葉を発することもなく、「日々の感染状況などを把握し、判断した」「根拠なき楽観論で対応が遅れてきたとは考えていない」などと開き直っていたからアングリだ。

 とにかく答弁原稿を間違えずに読むことに精いっぱい。自身が発言している言葉の意味をほとんど理解していなかったのだろう。

 国のトップである総理大臣がこの姿勢ではコロナ感染の封じ込め策など期待できるはずもなく、国民の誰もが「この総理大臣ではダメだ」と思ったのではないか。

 政治評論家の小林吉弥氏がこう言う。

「酷い答弁なんてものじゃない。今は100年に一度の国難です。総理大臣が先頭に立ち、自分の言葉で国民にメッセージを打ち出さないでどうするのか。必ず感染を封じ込めるという強い意志も覚悟も何も感じられない。この国はコロナ禍に加え、総理大臣の資質が欠落しているという最悪の状態です。このまま支持率が3割を切ったら党内で菅降ろしが始まるのは避けられません」

無責任体質の政権にコロナ対策ができるはずがない

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ゴニョゴニョ棒読み答弁に自民党議員からいちいち声援、拍手喝采…(自民党の二階幹事長、後方は菅首相)

 20日の代表質問で、多くの国民が嫌悪感を覚えたのは菅答弁だけじゃない。もはや自民党の下野は必要不可欠と感じたであろう場面が、自民党の二階幹事長が質問に立った時だった。

「さっ、さっ、支え……」。二階も菅と同様、用意した質問原稿をゴニョゴニョと読み上げたのだが、滑舌が悪く、息も絶え絶え。何を言っているのかサッパリ分からなかった。途中、原稿が音声マイクにぶつかったらしく、しばらく議場内に「ガコガコ」と雑音が流れる“放送事故”のような場面もあったが、何事もなかったかのようにブツブツと原稿を読み続ける。一般国民の感覚からすれば、この日の二階の姿はバラエティー番組の「ご長寿クイズ」に出演しているお年寄りそのもの。それでいて、「首相の決断」「地方の人々の心を理解している政治家の代表」などと菅を持ち上げていたからたまらない。

 異様だったのは、そんな二階発言に対して、いちいち自民党議員が「そーだー」と声援を送り、拍手喝采していたことだ。

二階は、IR汚職で起訴された秋元衆院議員をはじめ、公選法違反(買収)で起訴された元法相で衆院議員の河井克行被告の妻で参院議員の案里被告、養鶏会社「アキタフーズ」の元代表から大臣室でカネを受け取り、収賄罪で在宅起訴された元農相の吉川貴盛被告の親分に当たる。子分が次々とカネ絡みの汚職事件で起訴されている幹事長が代表質問に立ってポンコツ首相をヨイショし、自民党議員がエールを送る――。国会冒頭のこの不気味な光景こそ、この国の政治がいかに毒されてきたのかの「醜悪」の象徴ではないか。

■傲慢際立つ自民党の崩壊の始まり

「他の政党が何ができますか。他の政治家が、何ができますか。今、全力を尽くしてやっているんじゃないですか。いちいちそんな、ケチをつけるものじゃないですよ」

 19日に放送されたNHKの「クローズアップ現代+」のインタビューでコロナ対策について問われ、こうブチ切れていた二階。インタビュアーが聞いたのは「政府の対策は十分なのか。更に手を打つなら何が必要か」という当たり前の内容なのに「ケチをつけるな」と言い放つ傲慢ぶり。この暴言だけでも、これまで安倍・菅政権がいかにやりたい放題してきたのかが分かるというものだ。

この8年間を振り返ると、自公政権は数の力をバックに強権横暴を繰り返し、少数政党や反対意見に一切耳を貸さず、国会審議は形だけ。こうと決めたら過去の法解釈もすっ飛ばし、都合のいいデータだけをつまみ食い。不都合な記録は廃棄、隠蔽、改竄し、閣僚や官僚の虚偽答弁もお構いなし。三権分立なんて知らん顔。行政を私物化し、汚れ仕事に手を貸すヒラメ官僚を重宝する。もはや正義も公正もあったもんじゃない。モラルが完全に崩壊した悪辣政権の成れの果てが今のコロナの惨憺なのだ。

 菅は施政方針演説で、「私が一貫して追い求めてきたものは、国民の皆さんの安心、希望」とか言っていたが大嘘。安倍・菅政権が追い求めてきたのは「自分たちが好き勝手に使える金と利権を握ること」。もともと国民生活に関心がないから、安倍のように愛国心を唱えながら、いざコロナ禍のような大災害時はさっさと逃げ出す。こんな無責任体質の政権にコロナ対策を講じられるはずもなく、自公政権を今国会で追い込まなければ、日本の政治は戦前の二の舞いになるだろう。

元参院議員の平野貞夫氏がこう言う。

「自民党はこれまで政調会長などが代表質問に立ってきた。今回、二階幹事長が出てきたのはポスト菅を巡る党内抗争が激しくなりつつあり、それを沈静化させるために自ら動いたのでしょう。国対が所属議員に対して『このタイミングで拍手喝采しろ』と指示を出し、党勢を盛り上げようとしたのでしょうが、かえって失敗したように見える。自民党の崩壊の始まりになるかもしれません」

 もはや自民党は根元が腐っている。政権交代以外に救国の道はない。





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