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「誰でも」遊べる公園みっけ 障害あっても安全(2021年1月23日配信『日本経済新聞』)

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車椅子のまま遊べる遊具を設置した都立砧公園の「みんなのひろば」(2020年11月、東京都世田谷区)

画一的になりがちな公園が変化してきた。健常児向けが一般的だった設計を見直し、障害のある子供も一緒に遊べる遊具を備えた施設が相次ぎ登場。利用者の幅広いニーズに応えようと、公園ごとに役割を決めて整備する自治体も出てきた。見慣れた近所の遊び場や憩いの場が、気付いたときには新しい公園になっているかもしれない。

東京都世田谷区在住の友岡宏江さん(40)は2020年秋、長女の寿音さん(10)と区内の「都立砧公園」を訪れた。寿音さんは心臓に重い障害があり、普段は滑り台もブランコも友岡さんが抱きかかえて乗らないといけないが、ここは違う。滑り台は車椅子から体を移しやすく、ブランコには安全バーがある。友岡さんは「周りの子と一緒に遊ぶことができて、本当に楽しそうだった。ここでの出会いが、街や学校など公園の外にもつながっていくといいな」と目を細める。

同公園にある遊具スペース「みんなのひろば」は「障害のある子もない子も、みんなで遊べる公園を」との理念に基づく都の取り組みの第1号として、20年3月に誕生した。地面はゴムチップで舗装され、9種類のユニークな遊具は誰でも遊べる工夫が施されている。

遊具は米国やドイツなど海外製で、改修に約2億円を投じた。都公園建設課の米田剛行課長は「ノウハウを積み重ねて国内で遊具をつくれるようになれば、もっと費用を抑えられる。誰もが一緒に遊べる公園を今後のスタンダードにしたい」と力を込める。都は砧公園に続き「府中の森公園」(府中市)でも、21年秋のオープンを目指して同様の改修を進めている。

「ボール投げ禁止」――。都市の公園施設で禁止事項が乱立するなか、幼児から高齢者まで幅広いニーズに合わせて使いやすい公園の整備に取り組むのは東京都足立区だ。20年度から、区内全域の約500カ所の公園を、のびのびと遊べる「にぎわいの公園」と、静かに休める「やすらぎの公園」に分類した。生活圏に両方が含まれるようバランスを考えて配置する。

公園ごとにコンセプトを決めて整備することで、特色を出す。にぎわい公園の「島根公園」のテーマは海で、くじらの滑り台やハコフグ型の腰掛けを配置する。やすらぎ公園の「舎人町公園」では「日本昔話の舞台」をテーマに、桃が流れる川をモチーフにした園路を整備した。

公園の役割は時代とともに変わってきた。自動車の普及で交通事故が急増した1960年代以降、路地などに代わる子供の安全な遊び場として増加。近年は老朽化に伴う安全確保の観点などから古い遊具の撤去が進み、国土交通省の16年度の調査によると、全国に約10万7千カ所ある公園に設置された遊具の総数は約35万基と、3年前の調査から約2万基減った。

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一方、少子高齢化を受けてストレッチなどに使う大人向けの健康遊具は16年度で約2万6千基と、98年度に比べ5.4倍になった。都立砧公園のように障害のある子も無い子もともに遊べる公園は「インクルーシブ公園」と呼ばれ、東京都豊島区は20年9月に「としまキッズパーク」を開園。神奈川県藤沢市など全国の複数の自治体が導入に向けた検討を進める。




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