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<ファクトチェック>「野党議員は自宅待機 自民党議員は無症状即入院」ツイートは不正確(2021年1月26日配信『毎日新聞』)

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「野党議員は自宅待機なのに自民党議員は無症状即入院」ツイートは不正確

 新型コロナウイルスに感染した国会議員9人のリストを示し、自民党議員が無症状で入院しているのに野党議員は入院できないと対比させたツイートが広く拡散している。しかし、実際には入院した野党議員もいるほか、発熱して入院した自民党議員もおり、このツイートは不正確だ。【大野友嘉子/統合デジタル取材センター】

 ◇1万3000件のRT 2万2000件の「いいね」

 このツイートは、23日に「きじにゃあ(哲学猫)」というアカウントから「こういうことも次の選挙まで忘れたらあかんな」というコメントつきで投稿された。25日午後6時現在、1万3000件以上リツイート(RT)され、2万2000件以上のいいねがつく異例の拡散ぶりだ。

 このツイートは次のように記している。

 無所属 桜井→自宅待機

 立憲 小川→自宅待機

 立憲 羽田→高熱・死亡後陽性

 共産 清水→高熱・自宅待機

 自民 高鳥→即入院

 自民 渡嘉敷→即入院

 自民 竹本→無症状・即入院

 自民 安藤→自宅待機

 自民 石原→無症状・即入院

 順に桜井充参院議員▽小川淳也衆院議員▽羽田雄一郎参院議員(元国土交通相、死去)▽清水忠史衆院議員▽高鳥修一衆院議員▽渡嘉敷奈緒美衆院議員▽竹本直一衆院議員(前IT・科学技術担当相)▽安藤高夫衆院議員▽石原伸晃衆院議員(元自民党幹事長)――を指すとみられる。

 ◇立憲の小川氏は入院 自民の竹本氏は発熱

 しかし、毎日新聞が報道や各議員の公式サイト、議員事務所などへの取材で確認したところ、小川氏と竹本氏については明らかな誤りだった。清水氏もずっと自宅にいたわけではない。

 小川氏は昨年11月16日に発熱し、陽性が判明した翌17日に入院。退院後、毎日新聞の取材にその体験を語っている。

 竹本氏は無症状ではなく、昨年12月24日に発熱して検査を受け、陽性が判明。その日のうちに入院した。

 清水氏は高熱が出ていったん下がった昨年12月31日に陽性が判明、1月3日まで自宅で療養したあと保健所の指示でホテルに隔離され、その後再度の自宅療養を経て回復した。

 その他の議員については誤りではないが、1月22日午後に陽性が分かって入院した石原氏については、不整脈があることを理由に医師に入院するよう言われたと事務所は説明している。

 ◇「上級国民」への疑念が陰謀論を招く

 冒頭のツイートをめぐっては次のようなツイートが相次いだ。

 <自民以外は皆、平民 今の日本はそんなもんです>

 <#打倒上級国民 一般人の感染者は入院先が見つからずに自宅待機なのに、無症状の自民党議員だけが即入院できるのか>


 「上級国民」は、2019年に起きた東京・池袋の車の暴走事故で、運転していた旧通産省工業技術院長が逮捕されなかったことをきっかけに広く使われるようになった言葉だ。

 今回のツイートが拡散した背景にも同じ流れがあると五野井郁夫・高千穂大教授(国際政治学)は指摘する。森友・加計学園や「桜を見る会」などの疑惑を例に挙げ、こう分析する。

 「安倍政権下で政権に近い一部の人が優遇されているのではないかという疑念が人々の間で生まれたのではないでしょうか」

 また、検査前に亡くなった野党の羽田氏と即入院できた自民党の石原氏が対照的に映ったことも臆測に拍車をかけたと五野井氏はみる。「命が助かる・助からないと権力との距離が関係していると受け止めた人は多いのではないでしょうか」

 立憲民主党の説明によると、羽田氏は昨年12月24日深夜に発熱。25日に2日後のPCR検査を予約し、27日に検査に向かう途中に容体が急変して死亡。検視でコロナ感染が判明した。

 「石原氏が優先的に入院できたかどうかは今後、検証されるべきことです」と五野井氏は指摘した上で、誤った情報の拡散に警鐘を鳴らす。「自分の信じたいものだけを信じる傾向がネットの普及とともに増幅されており、その現象の一つといえます。事実に基づかないで批判するのは陰謀論ともいえ、危険です」




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Author:gogotamu2019
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