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バリアフリー対応、衆院も検討へ 一気に対応進む可能性(2019年7月30日配信『日本経済新聞』)

 参院選で重度の身体障害をもつ船後靖彦氏と木村英子氏が当選したのを受け、参院だけでなく衆院もバリアフリー対応の検討を始めた。身体障害に限らず高齢化に伴う車いすの使用など今後ハンディキャップを背負う国会議員は増えそうだ。れいわ新選組の2氏の当選を契機に国会のバリアフリー化が一気に進む可能性が出てきた。

キャプチャ
参院本会議場の改修に向けて計測などを行う工事関係者ら

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 大島理森衆院議長や高市早苗衆院議院運営委員長(自民)が衆院のバリアフリー対応の検討に着手するよう既に事務方に指示した。同委員会は29日の理事会で、今後協議を進めると確認した。参院の取り組みを参考にしながら具体的な内容や時期を詰める。

 臨時国会が8月1日に召集されるのを前に、参院は対応を急いでいる。7月25日の参院議運委理事会でバリアフリー対応を進めると決めた。大型の電動車いすを使う船後氏と木村氏が車いすのまま着席できるよう、28日には本会議場の出入り口に近い議席のいすを撤去する工事が始まった。

 参院本会議は法案の採決などに押しボタンを導入している。ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の船後氏、脳性まひで右手以外の体がほとんど動かない木村氏は押しボタンを押すのが困難だ。本会議場は職員を除き議員以外の入場を認めていなかったが、介助者の帯同を認める。介助者は代理投票や記名投票の代筆もできるようにする。

 議員と介助者の意思疎通に使うノートパソコンなど従来は議場で使えなかった機器も持ち込みを許可する。医療機器や電動車いすのための電源も設置する。いずれも参院規則の改正ではなく、議運委員長への届け出など運用で対応する。

 バリアフリー対応は両氏のほか、元パラリンピック選手で車いすを使う国民民主党の横沢高徳氏からもヒアリングした。
 
 一方、課題も残る。8月の臨時国会は参院の正副議長など院の構成を決めるもので5日間だけだ。10月ごろの召集が想定される秋の臨時国会は委員会の法案審議など本格的な論戦が始まる。話すことのできない船後氏は目線などの操作で意思表示ができる分身ロボットの使用を希望しており、与野党は協議を続ける。

 船後氏や木村氏が使う障害福祉サービス「重度訪問介護」は移動中の介護など生活全般にわたる支援が対象だが、厚生労働省は通勤や仕事中の利用を認めていない。木村氏らは議員活動中もこのサービスを使えるよう求めている。参院側は30日に厚労省を呼んで勉強会を開く。

 国会議事堂は1936年に建てられ、バリアフリー対応に課題が多い。国会議員では過去に八代英太元郵政相が車いすを使用しており、スロープなどが整備されたが国会の一部にとどまる。近年は高齢の見学者も増えている。ソフト・ハード両面からの対応が急務だ。





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