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大阪のコロナ対応が怖い! 陽性者への封筒に葬式広告、療養者弁当は国補助の3分の1、吉村知事「東京より高齢化で死者が多い」も嘘(2021年1月27日配信『リテラ)

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吉村洋文公式サイトより

 本日27日過去最多の23名もの死亡が確認され、新型コロナの死亡者数が880人(27日時点)と、東京の827人(27日時点)を大きく超える全国ワースト1位となっている大阪。その大阪で、あまりにも無神経な事態が起こった。大阪市が新型コロナ陽性者に勧告書や自宅療養中の注意点などが書かれた書類を送付する際、裏面に葬儀会社の広告が大きく入っている封筒を使用していたというのだ。

 この問題を報じた「まいどなニュース」ではその封筒の裏面を掲載。それを見ると、封筒裏面の中央にデカデカと「大阪の市立斎場 お葬式の相談は公益社へ」「『はじめての終活セット』資料無料プレゼント」などと書かれ、さらに偶然にもフリーダイアルの番号の一部には「567」(コロナ)の数字が……。

 しかも、大阪市会計室の担当者によると、この葬儀会社の広告が業務用封筒に掲載されるようになったのは、新型コロナ感染拡大後の2020年6月から。区の保健福祉センターの担当者は「封筒はこれしかない」と話し、大阪市の担当者は「コロナ陽性者への連絡だから葬儀会社の広告入りの封筒を使ったのではないが、確かに配慮が足りなかった」と述べている。
 死者数が全国ワースト1位であることにくわえ、大阪でも入院すべき人が入院できず、自宅療養中に死亡したケースが2人確認されている(25日時点)。そうしたなかで、自宅療養の注意が書かれた書類が入った封筒に、よりにもよって「お葬式の相談」をセールスする……。ブラックジョークにも程があるだろう。

 さらに、大阪のコロナ対応をめぐっては、もうひとつ笑うに笑えない問題が浮上。それは、「ホテル療養者のための食事がひどい!」というものだ。

 Twitter上ではホテル療養中だという人たちが配布される弁当などの食事の写真を次々にアップしているが、神奈川や神戸では栄養バランスにも配慮されたような、おかずも豊富な食事が配られているという投稿の一方、大阪のそれは、朝はパンとソーセージ、昼は豚丼や牛丼、焼きそば、夜は豚カツや唐揚げ、鶏南蛮などの揚げ物や鮭一切れがメインで副菜の少ないがっつり系弁当だ、と報告する画像が出回っている。

 提供される食事は自治体によってばらつきが生じるのは仕方がないとはいえ、たしかに大阪の食事はあまりにもお粗末に見える。しかも、この弁当代は国がほぼ全額を補助している。厚労省はホテル・自宅療養者への食事提供費について〈1食当たり1,500円(飲料代及び配送費は除く)、1日当たり4,500円(飲料代及び配送費は除く)を補助上限額〉とし、この上限を超えた場合はコロナ対応地方創生臨時交付金の対象とすることが可能としているのだ。このことから、ネット上では「とてもじゃないが1食1500円の内容じゃない」「大阪は食事代をケチっているのではないか」「補助との差額はどうなっているのか」と疑義の声があがってきた。

 だが、これはたんなるネット上の憶測ではなく、実際に大阪府は食事代をケチっていたことが判明。というのも、大阪府議会の野々上愛議員が大阪府の担当者に確認したところ、〈府では9箇所あるホテルのうち6箇所が一食500円の設定価格で、残り3施設は7〜900円〉(26日、野々上議員のツイートより)だったというのだ。

 さらに、〈写真を見るに野菜不足などが心配されるメニューだが、療養食の観点は希薄で栄養士などの指導は入っていないとのこと〉〈ホテルで提供される食事については、内容はホテル事業者任せ〉だという。

吉村知事とマスコミが持ち出した「大阪の死亡者が東京より多い理由」は完全なゴマカシだ

 行政サービスをケチりにケチってきた維新府政だが、まさか療養者への食事までケチっているとは……。感染者に「お葬式の相談」広告入り封筒を送りつけていた問題もそうだが、吉村洋文知事はいつもドヤ顔と早口で「やってる感」ばかり演出しているものの、実態は「うがい薬がコロナに効く!」だの「兵庫との往来自粛」だの、悪い冗談のようなものばかりだ。

 しかし、吉村知事がそうやってアホ丸出しの対応を繰り広げてきた結果、大阪は人口が1.6倍以上の東京を超える死者を出す事態となっているのである。

 しかも、この「東京より大阪のほうが死者が多い」という深刻な問題についても、吉村知事は明らかな詐術を使って、ごまかしをはかっている。

 コロナの累計死者が東京を上回る事態になっていることについて、20日の会見で吉村知事は「(死亡者は)高齢者が多い」とし、こう語った。

「特に大阪の場合は、高齢化はもう他の都市と比べて先行して進んでいます。また、3世代同居率も非常に高いです。普段の仕事やいろんな場面で、高齢者と、それから若い方が接する機会というのも非常に多くあります」
「高齢者施設の数にいたっては、東京よりもそもそも高齢者の施設の数が多いという状況です。人口は東京のほうが1.5倍ぐらいあるんですけれども、高齢者施設について限ってみると、実は大阪のほうが数が多いと。つまり先行して高齢化が進んでいる、この大阪の現状において、このコロナというのは、特にそういった施設で広がると命が失われてしまうという状況です」

 大阪は高齢化が他の都市より進み、3世代同居率が高く、東京より高齢者施設数も多い──。この吉村知事の説明をもとに、メディアも〈60代以上の割合は、大阪が32.2%で東京の28.4%を上回る〉〈19年の国民生活基礎調査によると、大阪の3世代同居率は2.5%で東京の1.8%よりも高い〉(毎日新聞13日付)などと伝えてきた。

 一体何をテキトーなことを言っているのか。あらためて念を押しておくが、大阪の人口(881万人)は東京の人口(1396万人)の60%ちょっと。それなのに大阪のコロナの死亡者は東京より53人多い(27日時点)。これは人口比でいうと、大阪の死亡者は東京の約1.7倍(約170%)に達しているということだ。

 ところが、吉村知事やマスコミは、その大阪の死亡者の圧倒的な多さを、高齢者率や3世代同居率がほんの0.数%から数パーセント高いということによって説明しようとしているのだ。

 しかも、このデータがありえないのは、高齢化を表す数値の差がわずかというだけではない。ほかの都市より高齢者が多いことが死亡者の多さにつながっているというのであれば、高齢者と死亡者をそれぞれ実数で出し、死亡者数を高齢者数で割って比較するのが普通。それなのに、連中は分母の高齢者を実数ではなくわざわざ高齢化率や同居率という人口比率で出してきて「高い高い」とわめいているのだ。

高齢者数も3世代同居世帯数も施設在所者・利用者数も大阪のほうが東京より少ない

 一体どうしてこんな馬鹿なデータの使い方をしているのかと思って、大阪と東京の高齢者の実数を調べてみたところ、吉村知事の説明がゴマカシどころか、真っ赤な嘘であることがわかった。

 最新のデータになる2015年の総務省「国勢調査」人口等基本集計によると、60代以上の人口は、東京都が373万828人であるのに対し、大阪府は280万9986人。つまり、大阪のほうが高齢者は約93万人も少なかったのだ。

 吉村知事がしきりに強調してきた「3世代同居」も同様だ。これも「同居率」をやたら強調しているが、「3世代同居の世帯数」で計算する必要がある。ところが、「国勢調査」の世帯構造等基本集計によると、3世代世帯数は東京都が12万1249世帯であるのに対し、大阪府は11万1813世帯。やっぱり大阪府のほうが東京よりも約1万世帯も少ないのである。

 では、「高齢者施設が東京よりも多い」というのはどうか。朝日新聞の報道によると、〈厚生労働省のまとめでは、府内には特別養護老人ホームや訪問介護事業所などの高齢者施設が約2万事業所ある。東京都を約400カ所上回り、全国で最も多い〉というが、2019年の厚労省「社会福祉施設等調査」「介護サービス施設・事業所調査」で挙げられている養護老人ホームや有料老人ホーム、介護老人福祉施設、居宅・介護予防サービス事業所などの数を割り出したところ(介護用具貸付事業所などは除く)、東京都が2万803カ所であるのに対し大阪府は2万1638カ所と、たしかに大阪のほうが施設数は多い(わずかだが)。

 だが、これらの施設の在所者および利用者数を割り出して比較すると、東京都が95万5413人であるのに対し、大阪府は87万2682人。東京のほうが施設在所者・サービス利用者は多いのだ。高齢者人口が大阪より東京のほうが約93万人も多いことを考えれば、当然だろう。

 つまり、吉村知事は死亡者が東京より大阪のほうが多い理由として挙げてきた「高齢者が多い」というのは、コロナ死亡者の多さを説明できるものではないばかりか、すべて嘘だったのである。

 では、吉村知事は一体何のためにこんなフェイクまがいの手口を使ってまで、「大阪は高齢者が多い」ことをアピールしたのか。答えは簡単だ。大阪の死亡者の多さが自分の失政のせいだと追及されるのを回避するためだ。

吉村も松井も「高齢者が多いせい」と言いながら最近まで高齢者施設のスクリーニング検査せず

 そもそも、大阪での高齢者施設クラスターの報告はいまにはじまった話ではなく、第1波のときから高齢者施設の感染防止策の強化は全国で叫ばれてきた。実際、東京都の世田谷区は昨年10月から介護事業所などを対象にしてスクリーニング検査をおこなうなどの対策を打ち出していた。

 だが、吉村知事は高齢者施設におけるクラスターを抑止する抜本的な感染防止策を打ち出さず、高齢者施設の職員や入所者を対象に、症状が出た際に病院や保健所を通さずに無償で検査が受けられる「スマホ検査センター」を府内12カ所で開設したのは、今月21日になってのこと。あまりにも遅すぎる上、いま必要なのはスクリーニング検査の徹底であるはずなのに、松井一郎市長が発表したのは市内の高齢者や障がい者施設などの職員に対する2週間に1度のPCR検査の実施。施設利用者である高齢者は含まれていないのだ。

 全国最多の死亡者数を叩き出しながら、実際には東京のほうが約93万人も高齢者人口は多いのに「とくに大阪は高齢化が進んでいる」などと強調し、挙げ句、いまだに徹底した感染防止策を打ち出さない──。行政の長としての責任、危機感がまるでないとしか言いようがないだろう。

 いや、そればかりか、吉村知事はこの期に及んでも「大阪市を維持しながら二重行政が生じない体制をつくる必要がある」などと言い、市の権限と財源を府に差し出すという「都構想」住民投票で否決されたものを条例で実現させようとする「広域行政の一元化」条例の制定に血道を上げている。実際、本日付のNHKニュースは「公明党が賛成する方向で調整に入った」と伝え、来月からはじまる府議会と市議会で可決される公算が大きくなったと報じた。

 コロナによって行政サービスがガタガタであることがここまであきらかになったというのに、死者数全国最多の責任も放り出して、住民投票の結果を骨抜きにする条例制定にかまける吉村知事。この男のせいで大阪は「行政が脆弱な恐怖都市」と化しているのである。

(編集部)




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