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参院予算委 小池書記局長の質問 コロナ対策 政治の責任果たすとき(2021年1月29日配信『しんぶん赤旗』)

 日本共産党の小池晃書記局長は28日の参院予算委員会で、新型コロナ患者や飲食店への罰則を盛り込んだ関連3法の改定案、中小事業者や文化芸術への不十分な支援、生活保護の「扶養照会」など政府のコロナ対策・支援策の問題点をただし、75歳以上の高齢者の医療費窓口負担増、官房機密費の巨額かつ不透明な支出についても追及しました。

罰則
“異論の排斥”撤回迫る


 小池氏は、入院措置に応じない人や入院先から逃げ出した人への罰則を盛り込んだ感染症法改定案をめぐり、27日に公開された厚生科学審議会感染症部会の議事録で、委員18人中、罰則賛成は3人だけで、3人は慎重意見、8人は反対か懸念を表明していた事実が判明したと指摘。厚生労働省の担当課長は「国会審議の際には(審議会での)意見をしっかり伝える」と述べていたのに、専門家の多数が反対・慎重だった経過について国会に報告がないまま法案が提出されたことに抗議し、「経過について国会と国民に謝罪すべきだ」と迫りました。

 田村憲久厚労相は、部会で「最終的にはおおむね了承をいただいた」と強弁しました。

 小池氏は、日本医学会連合、日本公衆衛生学会、日本公衆衛生看護学会や野党の反対の声に耳を傾けず、自らが意見を求めた審議会の異論さえ無視する政府のやり方を批判。“罰則導入は知事会の要請”としてきたことも、「知事会は刑事罰までは求めていなかった」と告発し、「都合の良いところだけつまみ食いし、反対意見は無視して法案を出すという強権的なやり方は改めよ」と厳しく批判しました。

 さらに、「自民、公明の議員は夜11時に銀座のクラブに行っても謝罪だけで、国民には罰則を科すのか」と批判し、「刑事罰でなくても、罰則を入れることそのものに反対だ」として罰則規定の撤回を求めました。

飲食店
規模に応じ補償細かく


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 小池氏は、休業・営業時間短縮の命令に従わない事業者などへの罰則を盛り込んだ新型コロナ対策のための特別措置法改定案についても、「密告や相互監視を進め、差別や偏見を生み、感染症対策に逆行する」と批判し、撤回を求めました。

 その上で、「何よりも、休業や時間短縮をしても事業を続けられるだけの十分な補償が必要だ」と強調。一律で1日最大6万円の時短要請協力金について、料理研究家の服部幸應氏ら飲食業界の著名人が「規模に関係なく、ひとくくりにするのは不公平だ」と訴えるなど、現場は事業規模に応じたきめ細かな支援を求めていると迫りました。

 西村康稔経済再生相は、現行の支援策で「踏ん張ってほしい」と述べるだけで、新たな支援に応じませんでした。

 小池氏は「1日6万円では固定費すらまかなえないところが確実に出てくる」と批判。ドイツは売り上げの75%を補償しているとして、東京都北区の中規模の居酒屋に当てはめた試算を紹介(表)し、「ドイツのように規模に応じた支援でないと現場はもたない」と追及しました。

 菅首相は「大規模店などは足りないとの声がある」と認めながら、現行策で「進めたい」の一点張りでした。

 小池氏は「政府の時短要請によってつぶれる店を出してはならない」と力を込め、事業規模に応じた支援と、持続化給付金の再給付を重ねて求めました。


文化芸術
抜本支援“要件なしで”


 小池氏は、コロナ禍で苦境に立つ文化・芸術活動への支援の抜本的強化を求めました。

 小池氏は、文化・芸術活動に対しては休業要請ではなく「働きかけ」であり、協力金の対象にすらならない一方、徹底した感染防止対策で映画館では1件の感染事例報告もなく、劇場やライブハウスなども昨年7月以降、観客などのクラスター(感染者集団)は発生していないと指摘。「補償もなく、生活に困っているのに観客の安全を優先する涙ぐましい努力に政治が応えるべきだ」と迫りました。

 「できる限り取り組みを進めたい」という萩生田光一文部科学相に対し、小池氏は、第3次補正予算案で文化庁が示した支援策「ARTS fоr the future!」が「これまで訪問したことのない地域や文化施設で公演」など新しい活動を支援の要件にしていることを告発。要件の撤廃を求めました。

 萩生田氏は「従来の形ではなくオプションを増やしてもらうことで応援したい」と答弁。小池氏は「従来の活動ができないときにそれを超えろというのでは支援にならない」と厳しく批判しました。

 また、民間の寄付が集まらず支援が始められていない「文化芸術復興創造基金」について、自民党を含む超党派の文化芸術振興議員連盟も提案する国庫支出による基金の創設を国の責任で決断するよう求めました。

75歳窓口
2割へ引き上げやめよ


 菅政権は、コロナ禍で国民生活が不安にさらされているにもかかわらず、75歳以上の医療費窓口負担を現行1割から2割に2倍化しようと狙っています。

 小池氏は「長寿を祝うどころか、長生きへの罰則ではないか」と厳しく批判。2割負担化による負担増の影響額をただしました。

 田村憲久厚労相は、窓口負担は年1880億円も増え、公費は年980億円も減ると答弁。“現役世代からの支援金が減る”と2割負担化を正当化してきたのに、現役世代の負担減は1人あたり年700円だと説明しました。

 小池氏は、事業主負担分を除けば年350円、月30円弱にすぎないとして、「今回のやり方は国の負担、公助が一番減る。これが総理が言う『自助』か」とただしました。菅首相は「若者と高齢者の支え合い」が大切だと国民に責任を押しつけ、「若い世代の負担上昇を少しでも減らしていく」と2割負担化に固執する姿勢を示しました。小池氏は「医療費窓口負担は2倍になり、国が一番負担を減らす。これが今回の構図だ」と告発しました。

 小池氏は、2013年の社会保障制度改革国民会議の報告書では「(制度改革は)世代間の税源の取り合いをするのではなく、それぞれ必要な財源を確保」すべきだと明記していたと述べ、「いまやっていることはまったく違う。2割負担への引き上げはやめるべきだ」と強調しました。

生活保護
「扶養照会」申請を阻害


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 小池氏は、生活保護が必要な世帯の2割しか利用できていない実態にふれ、「総理は『最後のセーフティーネット』と言うが、その役割を果たしていない」と指摘。年末年始に自身も参加した生活困窮者の相談会などで聞いた“生活保護の申請を親族に知られたくない”との思いを代弁しながら、保護申請の際に行われる親族への「扶養照会」はやめるべきだと求めました。

 小池氏は、生活保護にあたって親や配偶者だけでなく兄弟や孫など3親等まで「扶養義務」の対象としている国は日本だけだとして、「生活困窮を知られたくないと思う人が申請をためらうのは仕方ないというのか」と強調しました。田村厚労相は、16年7月に保護を開始した1・7万世帯に関して、照会件数は計3・8万件、うち金銭的援助が可能と回答したのは約600件にすぎないと答弁。小池氏は「こういう問い合わせはやめるべきだ」と求めました。

 小池氏の質問に田村厚労相は「扶養照会は義務ではない」と明言しました。これを受けて小池氏は「法律事項ではなく、実施要領という一通知だけのものであり、政治が決断すればやめられる」と強調。「総理は『最後は生活保護だ』と言った。それなら(申請を)阻んでいるものは見直す責任がある」とたたみかけました。

 菅首相は「生活保護は国民の権利だ」と認めながら「所管大臣にゆだねる」と無責任な答弁に終始。小池氏は「『生活保護をためらいなく申請を』と言うなら、ためらわせるような扶養照会はやめるべきだ」と力を込めました。

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機密費
「既得権益」は首相自身


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 小池氏は、「赤旗」が情報開示請求で入手した資料をもとに、菅首相が官房長官在任中の7年8カ月に支出した官房機密費のうち「政策推進費」が86億円(1日307万円)に上った問題を追及しました。

 領収書不要の政策推進費について小池氏は、官房長官に渡った時点で支出が完了し、使いみちは官房長官にしか分からないと指摘。「政治家や官僚などに配っていないと断言できるか」とただしましたが、菅首相は「機密保持」を口実に使途の公表を拒否し、「適正な執行に努めている」と述べるだけでした。

 小池氏は「口で適正と言うだけで何の証拠もない」と批判。日本学術会議を「年間10億円を使っている」「閉鎖的で既得権益」と攻撃してきた菅首相に対し、「学術会議全体の予算よりも多い11億円の税金を1人で使っている。これこそ閉鎖的な既得権益ではないか。国民の理解が得られると思うか」とただしました。菅首相はまともに答えられませんでした。

 小池氏は、昨年9月の自民党総裁選の出馬表明前日から首相就任までに4820万円の政策推進費が使われたとして、「総裁選のために使ったと言われても仕方がない」と強調。菅首相は、何ら証拠を示さず「そのようなことは一切ない」としか答えられませんでした。

 小池氏は「国民に自助を押し付け、自身は莫大(ばくだい)な公助を受け、既得権益にどっぷりつかってきたのが総理だ」と批判。「こういう税金の使い方は絶対に許されない」と力を込めました。




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