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【#許すなわいせつ教員】「バレたらヤバイな」「かわいいで」女子生徒に危険なSNSメッセージ…調査進まぬ市教委に不信感(2021年1月30日配信『読売新聞』)


 わいせつ行為で処分される教員が増えている。立場を利用し、言葉巧みに言い寄り、その言動で児童や生徒の心と体に傷を負わせる。被害を訴えても、学校や教育委員会が動いてくれないケースや、刑事事件で最高裁まで争っている間は処分ができずに給与の一部が支給され続けるという事例もある。SNSで親密な内容のメッセージを送信した教員は、「内容を覚えていない」と主張し、証拠の画像を突きつけられても、「わいせつ目的はなかった」として内部処分にとどまった。保護者は「教育委員会に相談しても不信感だけが募った」と憤る。

まるで恋人…夜中になっても送信続く

キャプチャ
教員から女子生徒に送られたLINEのメッセージ。日付がかわっても「バレずに入れるん?」などの文言の送信が続いた(画像の一部を修整しています)

<夜中とかは? バレずに入れたりする?笑>

<部屋は2階なん??>

<バレたらヤバイな>

<俺の○○(名前)>

<かわいいで>

 兵庫県宝塚市立中学校で担任だった30代の男性教員から、卒業したばかりの元教え子の女子生徒へ送られたLINEのメッセージの数々。まるで恋人に送るかのようなメッセージは、午前0時を回ってからも送信され続けることがあった。

 「あまりにも危険なやりとり。ショックだった」。保護者が一連のメッセージを見つけたのは、女子生徒が中学を卒業して半年が過ぎた2017年秋。動揺と不安が広がった。

 保護者は通報すべきかどうか悩んだ末、翌18年1月、同市教育委員会に通報した。だが、市教委はこの時の通報について、調査を求めるものとは受け止めなかった。しばらく待っても、市教委からは何も動きがないため、保護者はあらためて、19年6月に市教委へ調査を求めた。

 一方、市教委は読売新聞の取材に対し、「女子生徒へのLINEの内容について認知したのは19年6月が最初だ」と回答した。

「メールのやり取り一切ない」

 ただ、この後も市教委の調査は進まない。

 業を煮やした保護者は19年9月に県教委に通報。県教委から確認を求められて、初めて市教委は教員に聴取した。

 その際、市教委はメールのやり取りのみを尋ねたため、教員はLINEのやり取りを隠したうえで、「メールのやり取りは一切ない」と否定した。保護者が11月、LINEのやりとりの画像を証拠として提出すると、市教委は調査を再開。だが、ここでも、教員は「携帯電話を替えて履歴が残っていない。具体的な発言は覚えていない」などと主張した。

 画像を見せられて、ようやく自分のものだとは認めたが、女子生徒にはわいせつ目的でメッセージを送ったわけではないと釈明した。

 最終的に、教員に処分が出たのは最初の通報から約2年半後の20年6月。その処分も懲戒処分ではない内部処分の「訓告」という軽いものだった。

 保護者は「訓告では公表もされないため、その人物が危険だと誰も分からない。重大な事件が起きてからでは遅い」と、教委への不信感を募らせる。

 処分後、保護者のもとには同市長名で、LINEでの不適切なやりとりについての謝罪とともに、〈中学校と本市教育委員会事務局の本件に対する対応について、誠意を欠いた対応となりましたことも併せてお詫わびいたします〉との文書が届いた。

 「正当に調査され、すぐに事実が明確になると思っていたのに……。勇気を出して通報しても信じてもらえない。教育委員会に動いてもらうだけでもハードルが高く、精神的な苦痛は大きい」。こう語る保護者には、徒労感とやり場のない怒りだけが残された。

プラネタリウムで体触る…目撃者なく教員は否認

 児童側が教員からわいせつ行為を受けたと訴えても、目撃者がいないために被害の証明が難しく、事実認定に時間がかかるケースもある。

 埼玉県内の公立小学校の男性教員は18年10月、校外学習で訪れたプラネタリウムで、自分のクラスの女子児童の体を触ったとして、強制わいせつ罪で起訴された。裁判で教員は一貫して否認し、県教委の聞き取りにも、「事実無根。わいせつ行為はしていない」と繰り返した。

 19年7月、裁判所は教員に対し、懲役1年6月、執行猶予4年の判決を言い渡した。だが、教員はこれを不服として最高裁まで争い、最高裁は20年8月に上告を棄却して有罪が確定した。教員は懲戒免職ではなく、地方公務員法に基づいて失職した。

失職するまで給与は一部支給

 文部科学省は、児童生徒に対するわいせつ行為は、原則、懲戒免職とするよう各教育委員会に通知を出しているが、今回のケースは薄暗いプラネタリウムでの事案で、目撃者はいなかった。そのため、埼玉県教委は「片方は触られた、片方は触っていないという状況で、事実認定ができず、懲戒処分にまでたどり着かなかった」と説明する。

 教員に退職金は支払われていないが、起訴されて休職となった18年12月から20年8月に失職するまで、給与の一部が支払われ続けた。

SNSで私的やりとり、わいせつ行為へ発展

 読売新聞では、19年度までの5年間に教え子へのわいせつ行為などで処分を受けた公立学校教員について全国調査を実施。懲戒処分を受けた496人のうち、少なくとも241人が教え子らと、LINEやツイッターのダイレクトメッセージといったSNSなどで私的なやりとりを交わし、わいせつ行為などに発展していたことがわかった。

 全国67の都道府県・政令市教委のうち、3割にあたる19教委が、私的なやりとりを禁止する通知などを出していないことも明らかになった。

 警察庁によると、19年の1年間にSNSをきっかけに犯罪に巻き込まれた18歳未満の子供は、10年以降で最悪の2082人に上った。

 文部科学省では、昨年12月、教員と児童生徒との私的なSNSのやりとりがわいせつ行為に発展するケースが多く見られたとして、全国の教委に対して、SNSでのやりとりをしないよう求めた。

訴えあれば積極的に調査を

 性犯罪被害に詳しい上谷さくら弁護士は「児童生徒は教員とのSNSのやりとりで違和感を感じたら保存し、保護者もすぐに学校側に伝えてほしい」とした上で、「訴えがあれば、学校や教委は積極的に調査に動くべきだ。声を上げても取り合わず、問題のある教員が働き続けることは教育現場の混乱を招く。大多数のまじめで熱心な先生が疑いの目を向けられることのないよう、教委は不適切な教員を排除する姿勢を示すことが必要だ」と指摘する。




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Author:gogotamu2019
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