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十分な財政支援ない過料は「違憲の可能性」 上智大・高見勝利名誉教授に「まん延防止等重点措置」を聞く(2021年1月31日配信『東京新聞』)

 衆院で審議中の新型コロナウイルス対策の関連法改正案は、緊急事態宣言の発令前でも都道府県知事に事業者への営業時間短縮命令を認める「まん延防止等重点措置」の創設が盛り込まれている。違反の罰則として20万円以下の過料を定めるなど現行より私権制限は強まる。憲法上の問題点はないのか。上智大の高見勝利名誉教授(憲法学)に聞いた。(川田篤志)

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新型コロナ特措法改正案の問題点を指摘する高見勝利上智大名誉教授(オンライン取材)

 ―宣言前の時短営業命令は憲法22条の「職業選択の自由」に含まれる「営業の自由」の過度な制約に当たらないか。

 「疫病のまん延防止という公衆衛生目的での『営業の自由』の規制は必要最小限度であれば許容される。今回の場合、時短営業命令の内容が必要最小限度であるかどうかが問われる」

 ―条文では知事が一定の期間と地域(市町村単位など)、特定の事業者を定めて命令できると規定する。

 「例えば、対象を全ての飲食店にするか、酒を提供しない店は外すのか。知事は命令発令前に『専門家の意見を聴かなければいけない』という規定を設けるというが、集中的に一定期間の時短営業をすればまん延防止を確実に達成できると、感染症の専門家でも立証できるのか。未知のウイルスが相手だ。科学者の判断が絶対に正しいと言えないままに政治家が最終判断するところにこの法律の難しさがある」

 ―国と地方自治体には事業者への財政支援が義務化された。

 「過料をムチ、財政支援をアメとすれば、十分な支援措置で時短命令に応じるよう事業者を誘導できるならアメだけを使いなさいというのが憲法解釈上の必要最小限度だ。アメとムチをいつでも両方使えるのではなく、ムチはあくまで最終手段。そうした配慮を欠けば、過料が過剰規制として『営業の自由』を侵害し、違憲と判断される可能性がある」




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