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「俺の仕事は重度身体障害者」(2021年2月1日配信『神戸新聞』-「正平調」)

 神戸市兵庫区の佐藤栄男(しげお)さん(45)は重度の脳性まひ者だ。幼いときから車いす生活で、「俺は一人では何もできん」と思ってきた

◆考えが変わったのは26年前の阪神・淡路大震災だ。避難所になった学校で、若者たちが将来の夢を語り合うのを聞いた。全国から集まったボランティアだ。それまで夢なんて考えたこともなかった。「なんで俺には決まった道しかないんや」。根源的な疑問が心にわいた

◆字も十分に知らなかったが、猛勉強して夜間高校に入学した。共生社会を提言する福祉の専門家になりたい、という夢が芽生えた。なんとか動く左手を駆使し、パソコンで「自分史」を書き始めたのもこの頃

◆それから16年。「俺の仕事は重度身体障害者」という名の小冊子がやっと完成した。中断していた作業を再開させたのは相模原市の障害者施設で元職員が45人を殺傷した事件である

◆おぞましい犯行を嫌悪しつつ、佐藤さんは砂を噛むような日々の経験からこう書くしかなかった。〈障害者は生産性がない、いないほうがいいという考えは、今も社会の本音です〉

◆そんな社会を変えたい。言葉の端々に、佐藤さんの必死の願いがこもる。聞こえないふりをするとすれば、私たちが目指す「共生社会」とはいったい何なのか。



心の扉を開いて;共に生きる兵庫 第2部「学ぶ・働く」/30 恩師と文章練り17年 「俺の仕事は重度身体障害者」 /兵庫(2020年8月24日配信『毎日新聞』)

キャプチャ
冊子「俺の仕事は重度身体障害者」をまとめた佐藤栄男さん(左)と恩師の増住恵さん=神戸市長田区で、桜井由紀治撮影

 重い脳性まひの障害がある佐藤栄男(しげお)さん(45)=神戸市兵庫区=が、わずかに動く指でパソコンに打ち込み続けた自分史を冊子にまとめた。書名は「俺の仕事は重度身体障害者」。障害を通して見つめた社会へのまなざしの記録だ。学んだ夜間定時制高校の恩師、増住(ますずみ)恵さん(67)=同市垂水区=と17年にわたり文章を練り続けた。

 佐藤さんは、身体障害者手帳1級の最重度で電動車椅子を利用する。6歳から養護学校中学部卒業の15歳まで施設で過ごした。現在は市営住宅で一人暮らしをする。





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