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「正直うんざり」緊急事態宣言延長で飲食店から悲痛な声 福岡(2021年2月2日配信『毎日新聞』)

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入り口に「20時以降も営業中!」の張り紙を掲げる居酒屋=福岡市中央区で2021年2月2日午後7時37分、徳野仁子撮影

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う国の緊急事態宣言が福岡県を含む10都府県で延長されることになり、飲食店からは悲痛な声が上がっている。営業時間の短縮要請が続く一方で、要請に応じず命令にも従わない店舗に過料を科す特措法改正案も衆院を通過した。この先も要請に応じるのか応じないのか。揺れ動く飲食店の声を聞くと、共通しているのは、国の支援策への不満だった。

 2日午後8時過ぎ、福岡市中央区大名の焼き鳥店では若者や仕事仲間のグループが飲食を続けていた。飲食事業などを手がける「イーストウッド」(福岡市)は県内で運営する16店舗のうちこの焼き鳥店を含む7店舗で午後8時までの時短要請に応じていない。宣言期間が延長されることに棟久裕文社長(43)は「正直うんざりです」と語った。

 県が今回の宣言後に県内の繁華街で時短営業の協力状況を調べたところ、1日時点で約1万3000店のうち99%の店舗が協力していた。国の宣言延長を受けて県は2日夜の対策本部会議で時短要請の継続を確認したが、棟久社長は「今の支援制度だと営業を続けざるを得ない」と語る。

 社員ら約400人分の人件費には雇用調整助成金を充てられたが、家賃や機材のリース代など固定費が月に4000万円近くかかり、要請に応じれば県から支給される1店舗あたり1日6万円の協力金でも足りないためだ。感染防止策として座席を間引くなどして営業しても赤字は変わらない。少しでも赤字分を減らすことができると考え、要請に応じない選択をした。

 時短命令に応じない店舗に過料を科す特措法改正案が3日にも国会で成立する見通しだ。棟久社長は「事業規模に応じた適切な支援をせずに過料というのはおかしな話だ。1回目の宣言から間もなく1年がたつのに国は何をやっていたのか」と不満をあらわにした。

 時短要請に応じると、2次会など遅い時間の利用が多い接待を伴う飲食店にとっては大打撃となる。

 「出前館やウーバーイーツの配達をして食いつなぐしかない」。九州最大の歓楽街、福岡市博多区の中洲でスナック2店舗を経営する男性(43)は疲れた表情で語った。

 2店舗の家賃は月計約60万円かかるが、1月の売り上げは時短要請に応じて開店を早めても2店舗で30万円程度しかなかった。持続化給付金や協力金などに何とか助けられたが、昨春の宣言以降、中洲の客足は戻らず、約20人いる店員には手当を払えていない。経営者の男性自身も宅配料理サービスの配達員をして日銭を稼いでいた。「とにかく感染者を減らしてほしい。でないと人が戻らない」と国に注文を付けた。

 中洲のクラブで働く女性(44)も店は1月16日から休業している。中学3年の長男と2人暮らし。国が打ち出した子育て世帯やひとり親世帯を対象にした支援金を申請したかったが要件が合わずに断念した。受験を控えた長男の塾の月謝も必要で食費を削っている。「このままじゃ生活が続けられるか不安」と女性は力なく語った。【山口桂子、中里顕、吉住遊】




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