FC2ブログ

記事一覧

足立梨花「手話でアドリブもあった」 YouTube再生1000万回突破のMVの舞台裏(2021年2月15日配信『encount』)

女優の足立梨花が出演したHANDSIGNのミュージックビデオ「僕が君の耳になる」がYouTubeで再生1000万回を突破した。同MVは耳の聞こえない女性と聞こえる男性の実話を基にしたラブソング。「Jリーグ名誉女子マネージャー」の足立は、耳の聞こえないヒロイン役を振り返りながら、コロナ禍で苦境に立たされているJリーグへの思いも熱く語った。

キャプチャ
インタビューに応じた足立梨花【写真:山口比佐夫】

HANDSIGNのミュージックビデオ「僕が君の耳になる」に出演


 女優の足立梨花が出演したHANDSIGNのミュージックビデオ「僕が君の耳になる」がYouTubeで再生1000万回を突破した。同MVは耳の聞こえない女性と聞こえる男性の実話を基にしたラブソング。「Jリーグ名誉女子マネージャー」の足立は、耳の聞こえないヒロイン役を振り返りながら、コロナ禍で苦境に立たされているJリーグへの思いも熱く語った。(取材・文=平辻哲也)

「すごいですね。最初からものすごく反響が良くて、あっという間(3週間)に100万回超えて、『すごいな』って言っていたのが、まさか0が1個多くなるなんて。ミュージックビデオって、当初パンと伸びても、そこまで伸びないものです。この4年という月日をかけて、徐々に徐々にたくさん皆さんが知ってくださって、長く愛されたんだなと思います。1000万回がすごすぎて、実感がまだ湧いてないです」

 足立は身振り手振りも大きく見せながら、喜びを表現する。作品のことはずっと気にかけていた。「YouTubeにはコメントが出るじゃないですか。しっかり全員分読んでいて、『こんな素敵な話があるんだ』っていうものから、『実際に自分の旦那さんのプロポーズがこれだった』とか、本当に『僕が君の耳になるって言ってもらえた』という方が数人いらっしゃって、共感してもらっている。実際にその体験した方々からも受け入れてもらえるんだって思ったらすごくうれしくて、一生懸命やったかいがあったなと本当に思いました」と話す。

 もともと手話には縁があった。2011年の初舞台「オーバースマイル」は全編手話によるもの。「2時間半、手話で演じるという舞台だったんですね。手話監修の方もいなくて、舞台に出ているみんなで手話の本を見て、覚えていったんです。その後に出演したauのミニドラマでも、耳の聞こえないお客様を相手に手話をする役を演じました。ただ、独学だったので、こんな私でいいのかなと最初は悩みましたね。もっと上手にできる人がいるんじゃないかって」。

 そう控えめに話す一方、やりがいのある役とも実感していた。「いとこのお父さんが耳が聞こえない方だったんで、手話が結構身近にありました。ある意味、手話に慣れている環境ではあったのかもしれないです。マネージャーさんから『これは絶対にヒットする』ってすごく言われたんで、私も、何か手助けになれるように頑張りたいなと思っていました」。

キャプチャ2JPG
撮影では手話によるアドリブもあったという【写真:山口比佐夫】

MVでは手話によるアドリブも「新しい世界だな、何かここで反応したい」

 撮影は丸1日で全て撮りきった。「真夜中を過ぎて、ラストシーンのところがクランクアップだったんですね。ただただ寒いのが大変ではあったんですが、HANDSIGNのお二人は本当に優しいし、気を遣ってくださるし、場を盛り上げてくださり、ちょっと冗談を言い合いながら撮影するような現場だったんで楽しかったですね」と振り返る。

 ミュージックビデオには、なんと手話によるアドリブもある。「手話は事前に送っていただいた手話動画を見て、覚えていたんですけど、現場では、『もうちょっとこうした方がいいした方がいい』と言われて、その場で変えていくっていうのが結構面白くて、HANDSIGNさんのコンサートで会場に入って、『すごいね。かっこいいね』って手話する部分はアドリブ。会場にはHANDSIGNさんのファンの方がたくさんいらっしゃったんですね。耳が聞こえない方もたくさんいて、その方たちがみんなでその一緒になって、踊って楽しんでいる姿を見たときに、新しい世界だな、何かここで反応したいよねって、その場で一緒に作り上げていきました」。

 お気に入りのシーンは大学のベンチに座りながら「私に音楽を教えてよ」と手話で語りかけるものだ。「マジ、やばいとかいっているんですけど、(ヒロインの)わかなちゃん自身も楽しんでいる部分だし、私もすごく楽しかったです。手話はもちろんだけど、表情って大事なんだなと思いました。他の言語に対しての苦手意識があるんですけど、ハワイの入国審査なんかでも、笑顔で乗り切るみたいなことって、あるじゃないですか。伝えたいっていう気持ちが大事なんだと改めて知ったかもしれない」。

 コロナ禍では誰もマスクをするようになった。聴覚障害者には、それが一つの障害にもなっている。「表情が見えないですし、口の動きも分からない。だから、私たちの何百倍も疲れているんだろうなと思います。だからこそ、周りの方がケアしてあげてほしいです。そういうことも壁なく話し合える世界になればいいなと思いました」。

 足立は「Jリーグ名誉女子マネージャー」でもある。ちなみに、コロナ禍でのJリーグはどう感じているか。「『やべっちFC』が終わってしまったのが残念です。地上波でサッカーを見る機会がめちゃくちゃ減ったたんですよ。バラエティー感があって、サッカーを詳しく知らない人でも気軽に見られる番組だったはずなのに。それに、野球選手みたいにメディアで話せるサッカー選手が減ってきています。コロナ禍だからこそ、ライト層を取り込めるかって大事だと思うんです」と力説する。

キャプチャ3
熱いサッカー愛も語った【写真:山口比佐夫】

Jリーグ名誉女子マネージャー「『やべっちFC』が終わってしまったのが残念です」

 14年にはJ3も発足。「サッカーが地域に根付いて、地方では東京よりもサッカーを取り上げてくれていますよね。(出身の)長崎は盛り上がりました。(ジャパネットたかたの)高田社長の存在が大きかったです。高田さんがV・ファーレン長崎の社長になってくれたことで、全国に存在を知らしめた。そういう戦略って大事ですよね。クラブが多すぎて、大変というのもありますが、全都道府県にクラブが誕生したら、もっと盛り上がるかもしれない。地元のサッカーチームだから絶対応援したいっていう気持ちって、絶対あるじゃないですか。まずはそういうところから狙っていくしかない。地域に根付いてその地域の方々に魅力を伝えていくしかないのかな」。

「Jリーグ特命PR部 女子マネージャー」は2代目(15~17年)の佐藤美希で終了してしまったが、「日向坂46に、影山優佳さんって、サッカーが大好きで、Jリーグだけじゃなくて、海外サッカーまで見ているすごい女の子がいるんです。詳しすぎて、ひいてしまうくらい知識量が半端ないんです。その子にはぜひ、Jリーグに関わってほしいです! 私たちもある程度、お役に立てたのでは、と思っていますけど、日向坂さんはファンの母体も大きいですから。アイドルファンを取り込めたら、これはすごいと思うんです」と提言。聴覚障害者への思いだけではなく、サッカー愛も熱かった。

□足立梨花(あだち・りか)1992年10月16日、長崎出身、三重県育ち。2007年、第32回ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞しデビュー。10年に「Jリーグ特命PR部 女子マネージャー」に就任し、シーズン中に当時の全37クラブのホームスタジアムを訪問した。その功績が認められ、13年「Jリーグ名誉女子マネージャー」に就任。その後数多くのドラマや映画、テレビ番組等に出演し、女優・タレントとして活動。現在、NHK「土曜スタジオパーク」にレギュラー出演中。

(平辻哲也 / Tetsuya Hiratsuji)





スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ