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支援学校のコロナ対策 オンラインで試行錯誤 校外活動に制限(2021年2月17日配信『毎日新聞』)

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紀伊コスモス支援学校の教諭らが自ら踊り、振り付けを解説した動画の一部(同校提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い政府が全国の学校に一斉休校を要請してから間もなく1年。和歌山市の県立紀伊コスモス支援学校では休校中、生活リズムが崩れることで不安を覚えやすい生徒に、いかに安心感を与えるかに心を砕いた。基礎疾患があり重症化リスクが高い生徒がいるため感染症対策に力を入れ、現在も校外活動などは制限しているが、乗り越えるための工夫を続けている。

教師がよさこい動画

 「みんなで一緒に踊れる日を待っています」。同校の屋上ではっぴ姿の教師たちがよさこいを踊り、振り付けを解説する。休校中の昨年4月に動画を撮影し、ユーチューブに生徒限定で公開したり、週1~2回実施した家庭訪問時に収録したDVDを生徒に届けたりした。

 同様の動画は休校中の3~6月、100本以上作ったという。内容は健康体操や新担任の自己紹介、校門の花壇に咲く花の解説など多岐にわたる。心がけたのは、生徒の不安をいかに和らげるか。高等部の海野圭子教諭は「障害のある子どもたちにとって、先の見通しが分からず、生活リズムが狂うのは大変なこと。教師が映像の中で顔を見せて安心感を与え、登校が楽しみになるよう呼び掛けた」と話す。

 知的障害や肢体不自由の子どもが通う同校には、心臓や呼吸器系の基礎疾患があって感染症が重症化するリスクを持つ生徒も少なくないという。感染予防には特に注意を払っており、学校が再開した7月以降も集会や、人が密集する場所での校外学習を制限している。

 例えば、公共交通機関の乗り継ぎ練習やショッピングモールで買い物をする校外学習もほとんどできなくなった。加山千裕校長は「子どもたちは実体験や他者との関わりを持つことで、自立して社会参加するための力を付けていく。だが、新型コロナは人との関わりを圧倒的に奪った」と語る。

ウェブで打ち合わせ

 一方、工夫によって制限を乗り越えている授業もある。生徒集会や生徒同士の作業学習の打ち合わせには、ウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」を使い始めた。休校中に生徒に使ってもらって、好評だったからだ。

 調理実習は、飲食を伴い感染リスクが高いために自粛しているが、替わりに学校でレシピを考えて自宅で保護者の協力を得ながら調理をする「調べ学習」を始めた。

 加山校長は「子どもに最善の教育を行うため、オンラインを使ったり、家庭と教育を分担したり、コロナ禍を経験したからこその発想の転換があった。制限があっても子どもたちが生きていく力を付けられるよう工夫を重ねていきたい」と話す。【山口智】




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